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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
弐ノ章~みんなで実習キターッ!~

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150/716

150話:四・重・突・破

 疾走しながら、空中機雷を仕掛けるランコ。

 その爆破攻撃を巨大ハンミョウは掻い潜りランコへ迫る。

 操縦しながらカツトは思考。


(向こうの爆破は厄介だが、こちらの防御を突破出来ない)


 木々や岩々を薙ぎ倒す巨大ハンミョウ。ランコへ向けて迫る。


(一体奴は何を狙っている?)


 逃げたとは思わない。絶対に何か狙いがある。


 そして、遂にランコが止まる。


「観念したか……」


 その言葉にランコは――笑う。


「それはこっちのセリフだ。観念しろ」


 手に持った槍を地面に突き刺した。その途端、巨大ハンミョウを囲むように巨大な魔法陣が起動した。


「これは!?」


 カツトは理解する。ランコは逃げながら魔法陣を描いていた。それに加え、彼女が立ち止まった場所は、昨日のキャンプ地。そこにランコは色々仕込んでおいたのだ。


 実はオウカは、昨日彼女に助言していた。


「なあサクライ。お前さんって魔法の遅延発動って出来る?」

「愚問だな。元より私は罠を張っての戦いが得意だ」

「ならさ、丁度いいから何か仕込んで置いたら?」

「何故今頃?」

「今日だから」


 オウカは断言した。


「絶対相手は何かしら起こす。だから準備しておけ」


 そして、彼は何かを思い出すように言う。


「師匠が言っていたんだけど、死なないために死ぬ程準備するのは当然なんだとさ」


 だからこそ、ランコは準備した。そして、それらは無駄にならなかった。

 

「セット」


 ありったけ投槍(回収機能がある【匣】に入っていたのも含め)と、爆裂光球をばら撒く。そして、


「エクスプロード!」


 その言葉と同時、巨大ハンミョウを周囲を大爆発が起こる。それが連鎖していく。


「舐めるな!」


 だが、巨大ハンミョウは未だ健在。

 爆発の中、遂にランコは見つける。そして、槍を片手に特攻。バフも載せた突きを放つ。


「ハア!」

「特攻か。芸がn」


 カツトは最後まで言えなかった。響いたのは何かが砕ける音。


「な!?」


 巨大ハンミョウの一部が砕けた。それに驚愕するカツトだが、同時に理由を悟る。


(なぜ!? 石目か! それにダメージも積み重なったか……)


 ランコは笑って告げた。


「ダイヤモンドは砕けない、そんな事はない。砕け散れ」


 その言葉と同時、槍――【ブラストランス】が大爆発。それに重ね、辺りで一番の大爆発が起こった。

 その結果、巨大ハンミョウは半壊した。


「……く」


 搭乗者であるカツトも重傷。そんな彼の首元に槍が付きつけられる。実は先程の爆発、威力を高めるために、〈耐性突破〉が付与してあった。そのため彼女はボロボロだった。だが、まだ動ける、戦える。


「降伏するなら命はまでは取らん」


 それにカツトは、どこからか出した白旗を上げた。

【後書】

(・▽・)<サクライ=ランコ対エンマンドウ=カツト。決着。


(・▽・)<勝者サクライ=ランコ。


(・▽・)<仕込みの罠、魔法陣、ありったけの爆発、最後の槍


(・▽・)<この四つでどうにか突破。


(・▽・)<一つでも欠けていれば負けていました。

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