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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
弐ノ章~みんなで実習キターッ!~

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122/716

122話:見・張・如・何

 夕食を食べ終えて早めに休む事にする。簡易的な<モンスター>避けは張ってあるが、効きづらいモノもいるので見張りは必要。

 オウカが三人に問いかける。


「どういう順番で行く?」

「普通に考えれば……四交代か、二交代やな」


 一人ずつやるか、二人一組でやるか。

 オウカとタナカの言葉に、ランコが提案した。


「ここは危険性がそこまででもない。だから一人ずつでいいだろう?」

「……まあ、確かに」

「それと……」


 ランコの視線がリアに向く。そして、彼女が提案した。


「三交代でお願いしたい」


 それにタナカとオウカが妙な声を出す。


「うん?」

「……ふむ」


 少し間を置き、タナカが訊ねる。


「四交代やなくて?」

「ああ。今日の道のりはリア様には負担だったからな」

「ランコ! 私は大丈夫ですから」

「駄目です。負担がかかっていたでしょう!」


 その言葉に、タナカの眼が細くなる。雰囲気が険呑になっていく。


「それはワイらも同じやで?」

「わかってる。だからリア様の分は私が引き受ける。それなら四交代のままだろう」

「ランコ! それではあなたの負担が増すではないですか!」

「それは何か違う気がするで」


 言い合いとなる三人。それをオウカは暫く見ていたが、収まりが付かなそうなので、介入する。

 オウカは手と手を合わせ音を鳴らす。


「はいそこまで」


 三人の視線がオウカに向く。

 そして、オウカは提案した。


「じゃあ、こうしよう」



 ******



 そして、四交代制となる。

 順番はリア→ランコ→タナカ→オウカとなる。

 勿論、ランコは異を唱えたが、それにオウカはこう言った。


「リアもやるって言っているんだ。心配なら見ててやれ」

「……まあそれなら」


 そういう訳で夜の見張りが始まった。


 そして、これは余談だが、タナカとオウカとの間にこんな会話があった。


「それにしても」

「?」

「カミヨの事、名前で呼んでいるんやな~」

「そうですが何か?」

「いや、別に攻めとる訳やなくてやな」

「何か」

「いや、あの」

「何だ」

「……あやまるから、その圧はやめてな~」

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