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少女の変質と目覚め
少女の胸に突き刺さった宝石(?)が溶ける様に姿を消した後、少女の身体に新たな衝撃が走った
内蔵が視えた胸の傷が凄まじい速度で、最早「一瞬」と云うべき速さで治った
だが、次の瞬間少女の身体は痙攣を始める
・・・暫く痙攣を続けた後、やっと痙攣が収まるが、今度は藻搔き苦しむ様に暴れ始めた
痙攣時と同様、暫く収まる事無く、藻搔き苦しみ、暴れ続ける
やっと収まれば、瀕死だった筈の少女は無傷だった
・・・が、金と銀のメッシュ・襟足が虹色となった黒髪、挙げ句瞳までも紫(右)・金(左)のオッドアイへと変色しており、本来茶髪の頃の面影は最早欠片も無かった
そして、やがて少女が目を覚ました
「此処は・・・」
・・・が、少女の中では既に今迄の記憶を喪失し、代わりに別の記憶が在った
・・・そう、異世界で男性として生活した記憶が
幸い、記憶は無くとも知識は残っており、「何も理解ら無い」状態は避けられたが、飽く迄残ったのは知識のみで在り、人名等は完全喪失しており、知り合い等は避けた方が良さそうだ
「・・・嘘でしょ・・・」