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全ての始まり
燃える
燃える
村が燃える
辺り一面に広がる煙と血の匂い
最早絶望と地獄と為った村の一角に、胸から内蔵が視える瀕死の少女の姿が在った
時は遡り、更に遠く離れた場所で、豪華な鎧と光輝く剣を持ち、所謂「勇者」と呼ばれそうな格好の男が瀕死の龍と向かい合う光景で、「次が最後」と言わんばかりに剣を光らせる
「くたばれトカゲモドキィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!」
・・・何とも格好に似合わ無そうな雄叫びを上げながら瀕死の龍に最後の一撃を放った
放たれた全力だったろう一撃は龍に直撃・消し飛ばした
・・・が、実は、ある部分だけ、無傷な上に攻撃の衝撃で、遥か彼方まで吹き飛んだ
時間と場所を戻し、燃える村では、胸から内蔵が視える少女にいきなり強烈な衝撃が走った
・・・何と、内蔵が視える胸に宝石の様なモノが突き刺さっており、先の衝撃は宝石(?)が突き刺さった為のモノだったのだ
少女に突き刺さった宝石(?)はまるで溶けるかの様にその姿を消した