試験準備
今回は短めです
・78・
side:神薙 カホ
「はい、依頼は完了です」
王都に来てから、依頼をたくさんこなして、一つ上のランクのFランクになり今は、さらにもう一つ上のランクに昇格できるよう依頼をこなしていた
「そろそろ、Eランク昇格試験を受けられますか?」
「え、もういけるんですか?」
GからFランクに上がるには依頼をいくつか受けるだけで勝手に上げてもらえるが、Fランク以降ランクを上げるには依頼をこなしてギルドの人の判断で昇格試験を受けれるようになり、それに合格するとランクを上げられるようだ
「お二方は依頼も丁寧にこなしていますし、大丈夫だと思いますよ」
「それじゃあ、昇格試験、受けてもいいですか?」
「わかりました、少々お待ちください」
昇格依頼を受けられるのなら、受けない理由はないので、すぐさま受けておくことにする
「昇格試験ってなんだろ?」
「さあ?」
昇格試験などに関する情報は毎回違うようで、ほかの人に聞いてもあまり参考にはならない
「お待たせしました、昇格試験はこちらになります」
そう言って、一枚の紙を差し出してくる。それに目を通すと、内容について書かれている
「えっと、護衛任務だね」
試験の内容は商人の護衛、いろいろな町や村を回るらしいので、その間の魔物退治や盗賊に襲われたときの対処をお願いするといったもの
「ってことは、野営の準備とかもっていかないといけないのか」
いろいろな村や町を回るなら、一日じゃあ終わらないと思うので、野営をするための道具が必要になってくる
「これ、今すぐにですか?」
「いえ、この依頼に関しては複数人で受けてもらうことになりますので、翌日になります」
さすがにいろいろな準備をしないといけないので、すぐにというわけではないようだ
「こちらに集合時間と場所が書かれているので、遅れないでくださいね」
詳細が書かれた紙を受け取り、とりあえず必要になりそうなものの買い足しをすることにする
「それじゃあ、俺は野営に必要になりそうなものを買いに行くから、そっちは他の物をたのむ」
「了解」
まずは、普通に必要になるもの、回復薬や包帯、あとは食料を主に買い足していく
「そういえば、このポーションと回復薬って何が違うんだろう?」
私の認識ではどちらも傷を治すものであると思っているので、違いが判らない
「ポーションと回復薬の違いかい? それは品質の違いさ」
店員になぜ名前が違うのかを聞くと、回復薬はポーションを作る際に出る副産物だそうだ
簡単に言うと、ポーションを水で薄めたものを回復薬というそうだ
「効果も違うんですか?」
「そうね、ポーションなら少量で済むし、少し魔力が回復するから、多少なりとも魔法を使うならこっちの方がいいわよ」
値段的にはほとんど変わらない、ただ、いうなれば回復薬の原液ということになる、つまり
「味の方はどうなってるんですか?」
「まっずいよ」
店員が舌を出しながらアピールしてくる
「そんなにですか?」
「そりゃあもう、回復薬ならまだ味をつけて多少は、ましにできるけど、ポーションに関しては味付けなんかできないからね、ちょっと飲んでみる?」
店員がカウンターからポーションを取り出して、スプーンに少し入れて渡してくれる
「ぶっ」
思ったよりも苦くてむせてしまう
「けほけほ、すごい味ですね」
「うん、その分少量で済むし、慣れたら多少はましになるよ」
味としては別に飲めなくはない、健康にいいと言われたら我慢しながらも飲めるレベル、ただ粘度があるせいで簡単に飲み込みきれないのが問題
「とりあえず、回復薬をください」
ポーションに関しては別に必要とは思えないので、回復薬で十分、なのでそっちを10本ほど買い足しておく
「ありがとうございました」
この店で買うものは買ったので、ほかの必要なものを買い足していく
「思ったよりも時間かかったわね」
考えていくと結構必要なものがあったので、いろいろな店を回った結果、そろそろ日が沈む時間になっていた
「さてと、もう戻ろっかな」
買ったものを見て、忘れている物はないかを確認して、宿へと戻っていく
「お、おかえり」
宿に戻ると、すでに神代君が戻ってきており、店員と話していた
「おう、嬢ちゃん、おかえり」
結構長いことこの宿に泊まっているののに加え、店員に女性が多いので、暇なときは結構おしゃべりなどもしているので、二人とも顔を覚えられている
「ただいま、おなかすいた~」
動き回っていたので、すでに空腹なので、何か頼もうとメニューを見ていく
「やっぱりこれかな」
一通りメニューに載っているものを食べて、何個か好きになったものがあり、その一つを注文する
「それじゃあ、俺は早めに休むわ」
すでに神代君は食べ終わっていたようで、眠たそうに部屋に戻っていった
「はい、待たせたな」
注文した料理が運ばれ、さっそく食べていく
「ふー、店長、休憩していいですか?」
「ん、ああ、いいぞ」
料理を食べていると、店員の一人、レベッカが隣に座りに来る
「レベッカちゃん、お疲れ様」
「ありがとう、カホちゃん、明日は何するの?」
「明日は、ギルドの昇格試験があるよ」
「へー、どんなことするの?」
休憩中のレベッカと明日のことなど、いろいろと話をしながらご飯を食べていき、レベッカの休憩が終わると同時に自分もご飯を食べ終わる
「それじゃあ、明日頑張ってね~」
とりあえずご飯も食べ終わり、ゆっくりするためにまずはお風呂に入ることにする
「はあ、すっきりした、でもやっぱり湯船につかりたい・・・」
お風呂を使うのに関しては無料でいけるのだか、湯船につかるためには、別途料金がかかるし、時間もかかるので、何日かに一回にしているので、毎日は入れていない
自分的には毎日湯船に入りたいが、安定した収入がない今はそんなことであまりお金を使うわけにはいかない
「もう寝よっかな」
部屋に戻り、ベッドに横になる
「うーん、それほど眠たくないな」
まだ日も沈んでそれほど立っていないので、眠気はほとんどない
「日記でも読もうっと」
最近の日課である、露店で買った日記の続きを読んで時間を潰すことにする
三の月二十一日
シャルが最近何かしているのか、いつも泥だらけで帰ってくる、洗濯は私の担当だから結構いやなんだけど、まあ子供だし仕方ないか、でも何したらこんなに汚れるのかな?みんなに聞いてみようかな
そうだ、明日は初めて街に行けるって言われたけど、ここら辺いあるのかな?周り森ばっかりだけどどうなんだろう?
日記は内容は少ないものの、毎日書かれているので、結構いろいろなことが書かれているのでいがいとおもしろい
「シャルって子は子供なんだね」
基本的にこの日記はリデア、テレシアという名の人が良く出てくる、内容を見る限りみんな女性らしく、よくこの日記を書いていること三人でいるようだ
あとはお兄ちゃんという人も名前は書かれていないがよく日記に出てくる
「あ、そうだ」
ひとつ思いつき、体を起こして机に向かう
「今度こそ、書こうかな」
一応、前にも日記を書こうと思って日記帳も買ったが、いざ書こうとしてもなんだか面倒くさくなり、放り出していた
だが、今回こそ、書こうと思い、日記帳を開く
「適当に、今までであったこと書いていこっと」
まずは日記というよりも、書くことに慣れるために今までどんなことがあったのかを書いていく
「おお、結構書ける」
こっちの世界に来てからは体験したことがないことばかりだったので、以外にも書くことが多かった
「読み返すのはまた今度、今はとりあえずいろいろ書こっと」
いろいろ書いていき、とりあえず一ページが終わることには、今日までに体験したことお書き終える
「とりあえず終了」
日記帳を閉じて、続きはまた今度にする
「ん~、そろそろ寝よっと」
まだ全然時間は立っていないが、日記を書き始めた満足感から、眠れるような気がしてベッドに横になる
「あ~、意外と寝れそう」
思ったよりも疲れていたのか、寝る体勢になると眠気が襲ってくる
「あした、何もなければいいな・・」
初めて昇格試験を受けるので、少し緊張する、何か問題が起こらないかなど不安はあるが、まあ何とかなるかと思いながら眠りにつく




