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麗しき世界に始まりを告げよう  作者: 森のスダチ
第2章  学園編
66/128

運命の時

・63・

side:アルカ・ロワール



礼王祭の、自分の出番が終わってから、丁度5日が経ち


 「そろそろ、かな」


この五日間の間に、あらゆることをやった


サイトウの行動を管理、どのような手段でアイオス国へと帰っていくのか、サイトウの他のエレナにかかわったものに関して、異能を使い、いろいろなことを調べつくした


 「さすがにどれに乗っているかはわからないな」


目の前から、馬車が数台近づいてくる


この馬車には、アイオス国からガルシア王都に来た者たちが乗っている、つまり、サイトウ・ツカサもこの馬車に乗っているということである


馬車がアルカの目の前についた時点で、一番前の御者が馬を止めて、降りてくる


そしてアルカの目の前に来ると同時にひざをついてこちらに頭を下げてくる


 「命令通り、こちらにお連れいたしました」


 「サイトウはどの馬車に?」


 「すいません、そちらにつきましては、自分は把握しておりません」


 「そう、まあ、これで仕事は終わりだから、好きにしていいよ」


この御者は5日間の間に洗脳済みであり、この時間に、この場所を通るように指示してあり、移動する馬車を探す手間を省いた


もう御者には用はないので、自由にさせてここに留まるなり、王都に帰るなり好きにしてもらう、どのみち、ここでの用事が終わればこの人の記憶を書き換えて、何事もなかったことにするので、どこで何をしようがどうでもいい


 「さあ、まずは探すところからか」


馬車一つ一つを確認し、サイトウのことを探し始める


 「え、何?」

 「誰?」


数台、のぞいていくが、サイトウは見つからない


 「え、アルカ君!?」


途中、中をのぞいた馬車の中にイオリの姿を見つける


 「いないか」


ただ、説明も面倒、今はかまっている暇もないので、無視し、目的のサイトウを探すことに戻る

 

 「ちょ、ちょっと、アルカ君!」


ただ、無視しようと思ったがイオリに手を引かれて止められてしまう


 「邪魔をしないでください、今忙しいので」


そんなイオリの行動を煩わしく思い、手を払いながらそう言葉をかける


 「邪魔ってどういうこと!?こんなところで何してるの?」


イオリがアルカの行動について質問してくる


 「今からサイトウ・ツカサを殺すんです、邪魔しないでください、もし邪魔をするなら、貴方も殺しますよ?」


改めてイオリに、アルカが今ここにいる理由を告げる


 「殺すって、どういうこと?」


イオリはなぜアルカがこのようなことをしようとしているのかわからない、サイトウ・ツカサを殺そうとしている理由は思いつかない、というか接点があったということ自体知らない


 「理由はわからないけど、サイトウを殺すっていうなら、放ってはおけないわ」


なぜかサイトウを殺すというと、それを阻止しようと、イオリはこちらに向き合う


まあ、さすがに知り合いを殺すと言われて、何もしないことはないだろうと思っていた


向かってくるなら、殺すことに迷いはないが、イオリは予見眼という、魔眼の一種を持っていて、戦うのは少し時間がかかるかもしれない


なので、面倒ごとは避けるために、イオリには理由を伝えることにする


 「いいです、イオリには見せてあげますよ、俺がなぜこのようなことをしようとするのかを」


説明をするにしても、口で言うのは面倒なので、アルカがエレナから読み取った記憶を、イオリにも見せることにする


 「今から見せるのは、エレナの記憶です、これを見ても邪魔しようとするなら、貴方も敵とみなします」


この記憶を見せて、もしそれでもサイトウを殺すのを邪魔するというなら、できればエレナの友達であるので、あまり殺すことはしたくないのだが、まあ、邪魔をするなら殺すことになる


 「うそ、これって」


エレナの記憶を見たイオリが固まったまま、ぶつぶつとつぶやいている


 「何で馬車止まった?」


そうこうしていると、奥の方の馬車から一人男が降りてくる


 「ああ、見つけた」


その降りてきた男は見覚えがあり、そいつはアルカの目当ての人物であるサイトウ・ツカサであった


 「あ? なんだお前」


サイトウは、見ず知らずのアルカがいるのに、警戒するのでもなく武器も持たずに近寄ってくる


 「どうも、会いたかったですよ、サイトウ・ツカサさん」


警戒もしていないので、目の前まで行くのは簡単だった


 「何で俺のこと知ってるんだ?」


アルカがサイトウの名前を知っていることを疑問に思い、聞いてくるが


 「そんなことはどうでもいいです、貴方を殺しに来たんですよ」


そういうと同時に、アルカから殺気が漏れてしまい、それに反応してサイトウが後ろに下がろうとしたが、それは敵わず、後ろに倒れる


 「な、なんだ、体が」


 「からだ、動かないですよね、毒です」


 「ど、毒?」


初めにサイトウに近づいた際、


サイトウは何とか口は動くようで、会話をしてくる


 「ああ、安心してください、麻痺毒なので、体が動かなくなるだけですよ」


そんなことを言っていると、サイトウが乗っていた馬車からさらに何人かが降りてくる


 「なんだなんだ? お?ツカサなに寝てんだ?」


 「おい、こいつ、ころ、せ」


 「ん?なんて?」


降りてきた男もサイトウに向かって歩き出す


 「ああ、こいつらもか」


サイトウと同じ馬車から降りてきたのは、あの日にサイトウの後ろでナナとミホを捕まえていた男たちであった


 「あなたたちも、ですね」


サイトウと同じように、男たちに麻痺毒を打ち込んで、身動きが取れないようにする


 「あ、あ、ああっあ」


どうやらサイトウとは違い、ろくに口も動かせないようで、目の焦点もあっていない状態になった


 「強すぎたかな、ま、死にはしないし、いいか」


打ち込んだ毒は、あくまで相手の身動きをとれなくすることが目的であるので、決して死ぬことはない


そういうように調合しているので、心配はない


 「よし、それじゃあ」


この麻痺毒は、効果を限定して作りすぎたので、効果時間は短くなっており、毒に耐性があれば数分で解けてしまうので、それまでの間に、やることを済ませておく


まず初めに、土魔法で男一人を十分に寝かせることができる台を、人数分作成する


 「【ヘビィメタル】」


土魔法で作り出した台を、異能を用いて鋼鉄化し、さらに強度を上げる


そして、できた台に、一人ひとり寝かせていき、腕、足、首を固定する


 「あとは、毒が覚めるまで待つか」


麻痺毒で体の間隔がない状態で痛めつけても意味がない、なので完全に毒が覚めるまで待つことにする


その間に、することもできたので、それを済ますことにする


 「さあ、そろそろ話せそうかな」


先ほどまで、エレナの記憶を見せてから何かおかしくなっていたイオリに話しかける


 「ねえ、アルカ君、さっきのって、本当のことなの?」


 「ああ、本当だ、エレナの記憶をそのまま見せているからね」


証拠があるわけでもないので、信じろということはできないが、別に信じられなくてもいい


 「そう、なんだね、じゃあ、あいつらがナナたちをどこかに?」


 「さあ、それはわかりませんが、知りたいなら、直接聞けばどうですか?」


寝かせている台のところを指さしながら、そういう


 「そうね、聞いてみるわ」


 「人も多くなってきたな」


改めて周りを見てみると、ほかの馬車からも生徒たちが降りてきて、何事かとこちらを見ていた


まあ、見ているだけで、邪魔をしそうにないので、放っておく


誰もサイトウたちを助けに来ない辺り、周りの人たちはあまり親しくないのだろうか


 「おい、イオリ、これ外してくれよ」


どうやらサイトウの毒は完全に覚めたようで、イオリに話しかけている


 「ねえ、ナナとミホをどうしたの?」


 「・・・はあ?何わけわかんねこと言ってんだ、それよりこれ早くはずせ!」


イオリの言葉に、なにか焦った様子になる


 「そう、それは外さないわ、私は死にたくないし」


 「な、てめえ!」


イオリが拘束を外さないといった瞬間に、暴言を吐きながら暴れだす


 「もういいですか?」


アルカからしたら早く済ませてほしいのだが、イオリはまだ離れない


 「もう少し待って、ナナたちの居場所を聞かなきゃ」


 「なら、早くしてください、なんなら、僕がしましょうか?」


イオリにさせていたら、時間がかかりそうなので、自分がやろうかと提案する


 「・・・お願いしていい?」


 「ええ」


相手に聞くよりも、記憶を読んだ方が早いと感じたので、読み取るために頭に手を近づけるが


 「触るんじゃねえ!」


触ろうとすると、叫びながら暴れるので、うっとおしく思い、左手にナイフを突き立てる


 「うるさい、黙れよ」


 「があっ! てめえ! 殺してやる!!」


左手にナイフを刺してもいまだに口を閉ざさない、なので


 「! ううぐ!!!」


物理的に黙らせるために、舌に鉄の棒を突き刺して、常に口の外に出ているように固定する


 「【コネクト】」


黙って静かになったサイトウの頭に手を置いて、記憶を読み取る


 「なるほど、わかりましたよ」


記憶を読み取って、ナナとミホの居場所がわかり、それをイオリに伝える


 「! どこ!」


 「あの馬車の中にいますよ」


どうやら、二人は常にサイトウの空間操作によって周りから話見えないように近くに隠していたようだ


それを伝えた瞬間、イオリが馬車のも都に駆け寄っていき、二人の無事を確認する


 「さて、それじゃあ、始めようか」


 「んん! んんん!!」


舌を固定したままなので、何を言っているのかわからないが、別に言葉を聞く気はないので、そのままにしておく


 「そうだな、まずは同じ目にあってもらおうか」


これはエレナにした行いの復讐である、であるので、まずはエレナと同じ目にあってもらう


 「その前に、【痛覚倍化】」


異能によって、サイトウの感じる痛覚を上げておいて、よく痛めつけれるようにしておく


 「まずは、右手人差し指と中指」


 バキ、バキ


 「次は右ひじ」


 バキン


 「!!!!んんん!!!」


一本骨を折るたびに、サイトウの体が跳ね上がる


その後、左手、右足、肋骨、鎖骨、頬骨などを折っていき、エレナが追った傷と同じものを負わせていく

 

 「おい、何気を失っているんだよ」


傷を負わせていく途中、何度かサイトウは気を失い、そのたびに特別に調合した気付け薬、覚醒薬を打ち込んでいき、一瞬でも意識を離させなくする


そして、完全にエレナの傷を再現し終わり


 「これくらいかな、ねえ、わかるかな?この傷の意味」


涙とよだれ、汗、体液でぐちゃぐちゃなサイトウに、改めて、この傷の意味を教える


 「これはね、君が僕の大切な人につけた傷なんだよ」


そう伝え、どういった返答をしてくるのか気になり、舌を固定していた鉄の棒を取り除き、舌にだけ回復薬をかける


 「ああ、覚えてる、悪かった、なあ、こんなことやめろよ、きっとその大切な人も、こんな復讐みたいなこと望んでないぞ!」


何を言うかと思えば、そんなことを言ってくる


 「まあ、確かにエレナはこんなこと望んじゃいないだろうね」


 「そうだろ、なら」


サイトウがそれ以上何か言う前に、舌を切り裂く


そして、すぐさま回復薬を飲ませる


 「君がいうことじゃあないよね? それに望む望まなじゃあないんだよ、エレナがあんな目にあったんだから、君も同じ目にあうべきなんだよ」


そういい、ナイフを手に取る


 「ここからが始まりだ、なるべく苦痛を味わえるようにやっていくから、覚悟するといいよ、大丈夫、まだ殺しはしない」


簡単には殺しはしないし、今殺してしまうと、召喚される前の元の場所に戻ってしまうだけなので、まだ殺すことはしない


そこからはただひたすらに痛めつけることだけを考えて行っていった


まず指を一本ずつ切り落としていく、その際、切ったところを熱で焼いて止血しながら進めていく


無駄に血を流させたら、失血死をしてしまうから、注意しながら進めていく


鼻を削ぎ落したり、片目をつまみ出し、性器を切り落とす


ギリギリ致命傷にならないように勧めていき、もうこれ以上やることがなくなり


 「これくらいか」


進めていくうちに、だんだんサイトウは気付け薬、覚醒薬が効かなくなってきて、意識を失ってそれらを打っても目を覚まさなくなる


なので、異能で無理やり脳を覚醒状態にして目を覚まさせる


そして、この地獄が終わると言われた瞬間に、ほっとしたように力が少し抜ける


 「【並列思考】【複合行使】【対象指定】【回帰】」


アルカは回復魔法はあまり得意ではないので、異能の組み合わせによってサイトウの体を無傷の状態に戻す


 「さあ、もう一回行こうか」


治した理由として、まだまだ痛めつけるためであり、決して生かす気になったというわけではない」


 「もう、やめてくれ、殺してくれ」


再開しようとした瞬間に、サイトウが口を開いて、どうか殺してほしいと懇願してくる


 「知ってますよ、あなたたちは、この世界で死んでも、本当に死ぬわけではないんですよね」


なぜ死のうとしたのかを考えてみると、どうせこっちの世界で死んでも、生きているのだから、こんな地獄を味わうぐらいなら、早く死んでしまいたいと考えたのだろう


 「でも無理ですよ、貴方を生かしておく気なんてないですから」


そして、アルカはもう終わりにするために、異能を発生させる


 「【掌握】【存在固定】【送還】」


異能を発動させた瞬間、微妙に存在感が薄く感じたサイトウがはっきりと感じるようになった


 「わかるか? 君はもう、召喚された者じゃあなくなったんだよ」


 「!?」


その言葉に、サイトウは驚いた表情をする


 「それじゃあ、終わりにしようか」


なるべく殺す際も苦痛を味合わせるためにゆっくりと心臓に刃を突き立てていく


 「まって、ください、謝る、あやまります、どうか、たのみます、待ってください」


泣きながら、命乞いをしてくるサイトウ、もちろん、そんなものを聞く気はないので、刃は止めずに、ゆっくりと心臓に刺していく


 「あ、いた、死にたく、ない、だれか、たすけ、おかあ、さ・・」


そして、完全に心臓に刃が到達し、サイトウの心臓はだんだんと鼓動を止めていく


 「死んだね、それじゃあ、次に・・・」


サイトウは終わったが、まだ残っている男たちの方に向かおうとした瞬間


 「【精神破壊(ブレイク)】眠るといい、アルカ」


いきなり、何もないところから、何かが現れて、頭に触れてくる


そして、その言葉を聞いた瞬間に目の前が真っ白になる













これにて、side:アルカの物語は終わりになります

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