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麗しき世界に始まりを告げよう  作者: 森のスダチ
第1章  プロローグ
6/128

ルーク・ヴァレンティ

・6・

side:ルーク・ヴァレンティ





オーラシア大陸とセインツ大陸をつなぐ大橋の周辺にとある魔物が現れたとの報告があり、王城へと呼び出された


 「マイン様、ルーク・ヴァレンティ、ただいま参りました」

 

 「ごくろう、本題に入る前に、私とルークそれとジャスト以外は退出せよ」


そういうと陛下と大臣、そしてルーク以外の騎士、侍女などは退出をした


 「ふう、硬い言葉は疲れます」


 「陛下、そろそろ慣れてくださいませ」


 「わかっているけど、、」


 「まあまあ、ジャストさんいいじゃないですか」


 「だめですよ、ルーク殿、こういうのは癖になっていくんですよ」


マインは20歳の時先代の王が病気で倒れた際、王の座を継いで、この国の王となった


 「そろそろ、マインも王になって1年経つんだから、慣れないとね」


 「そうですけど、ルークさん、、、」


 「まあ、俺との時は、今のままでいいから」 


 「はい、じゃあそれで頑張ります」


大臣とルークが苦笑いしながら、呼び出した件について聞く


 「ルークさんには国境付近にある橋まで行ってもらいたいんです、そこで何かがあばれて、被害が出ているんです」


 「被害は?」


 「近くにある村が3つほど壊滅しました、しかも1日でです、それにけが人も多くいるようです」


 「あそこら辺の村って結構腕の立つ人、何人かいたよね?」


 「はい、ですがことごとく、死人はいませんが怪我人が多数いて人手も戦力も足りません、ですので、ヴァレンティ家のほうから何人か行ってもらいたいんです」


 「了解、今ならミーシャとミナマナ以外なら出れるけど全員いるかな?」


 「いえ、ルークさんたちなら多分4人ほどで十分だと思います」

 

マインに頼まれたので、向かうメンバーを決めるため一度家へと帰宅する、そうして家のみんなに頼まれた内容を伝え、それから国境へ向かうメンバーを選ぶ


 「とりあえず、けが人が多数いるといってたから、アイシャとククルを連れていくよ」


 「はーい」「はいなのです」


アイシャは人族で、ククルはハーフエルフであり、二人とも、治療、回復、再生魔法が使用可能で、この任務には最適である


 「あと一人、ハル、行こっか、今回は基本的に君に戦ってもらうよ」


 「えっ、無理だよ、、、」


 「大丈夫、危ないときはちゃんと守るよ」


 「それなら、頑張る、怖いけど」

 

ハルは竜人族で、ヴァレンティ家では最年少の12歳となるが、十分戦えることはできる


メンバーが決まり、昼食をとり、軽く休憩をしたのち国境へ向けて、出発する


 「それじゃあ、留守中、何かあったらすぐ連絡してね、あと、ミーシャたちが帰ってきたらこのことも伝えてね」


 「はい、いってらっしゃいませ」「いってらっしゃい~」


 「お土産、よろしくね」


 「いや、お土産ないから」


王都から、国境までは馬車で2週間ほどかかるが、ルーク達は走って4日で到着することができる

この到着する速さもマインに依頼された理由である


 「じゃあ、特訓もかねて、2日で到着するペースで行こうか」


 「「「えっ」」」


4日で到着するのは休憩ありで全力で走ることで可能なので、2日で到着するペースだと休憩なしの全力疾走というわけである


 「鬼!!」


 「仕方がないね、3日のペースで行くかい」


 「「「ぜひそうしてください」」」


そうして、食事と軽い休憩をはさみながら走っていき3日後の昼前、国境付近にある村へと到着する


 「これはひどいね」


村は、民家はほぼすべて焼けてなくなり、荒れ地となり果て、人がいる気配はなかった


 「ククル、ここで何があったかわかる?」


 「うーん、微妙に魔族の気配が残ってるから、魔族が暴れた?」


ククルはハーフエルフであり、ハーフエルフは魔力を感知するのが得意であるがククルは少し苦手なので、それを鍛えるために問題を出す


 「おそらくそうだろうね、多分魔族がここらへんで暴れてるんだろうね、まあとりあえず砦のほうへ行こうか」


荒らされた村の近くには砦があり、基本は見張りや騎士の休憩場として機能しており、緊急時はここを拠点にされるようになっている



 「王都からの依頼で来ました、ルークです」


 「ご苦労様です」


 「さっそくですが、けが人の治療をしたいので、案内してもらえますか?」


 「わかりました、こちらです」


砦へ着いたルーク達は、警護をしていた騎士に王都からの使いであると伝え、けが人の元へ案内してもらった

 

案内された場所では、100人程度のけが人が横たわっており、けがの具合は片腕損傷など戦闘が今後不可能であるほどのものが大半であった


 「これは、ひどいですね」


 「はい、5日前、いきなり空から襲撃に会いその場にいた騎士たちはほとんど戦闘不能になりました」


 「その襲撃してきたものの姿は見ましたか?」


 「すいません、一瞬の出来事で、詳しくはわかりませんが、その場にいたものから聞いた限り、羽の生えた人型であったと」


 「そうですか、おそらく、魔族ですね」


魔族は魔力により羽を形成し移動の際、それを使用する


 「それでは、治療を開始しますね」


アイシャが再生魔法を発動して欠損部を治し、それ以外の傷をククルが回復魔法、治療魔法を行っていく


30分ほどで、すべてのけが人を治し終えた


 「ありがとうございます、おかげさまで死人が出ませんでした」


 「いえいえ、マイン陛下から頼まれていたので、それでは、魔族がまた現れるかもしれないので、あたりの村を見て回ります」


 「よろしくお願いします」

 

砦を出て、魔力探知を発動させる

魔力探知は、使用者の込める魔力によって効果範囲が決まり、それを今回、半径3キロの範囲で発動する


 「おっ、ちょうど向こうにある村に向かってるね、少し急ぐよ、ついてくるのはハルだけでいいよ、二人は一応ここの護衛してて」


 「わかりました、お気をつけて」


 「私が戦うの?」


 「そうだよ、勝てるかどうかはギリギリだけど、できるところまでがんばろっか」


 「わかった、危なくなったらまもってね」


 「もちろん」


そして魔族がむかった村へと到着し、それと同時に頭に角を生やした、細身の魔族が空から、降り立った


 「なんだ?てめえらは?」

 

そういいながら殺気をばらまきこちらへと威嚇をする

 

 「君が、村を焼いてる魔族?」


 「そうだが、それがどうした?」


魔族の中には、悪意がなく、人族と共存している魔族もいるので、確認のために質問をする


 「まあ、俺一人ではないがな」


 「どういうことだ?」


 「もう一人いるんだよ、今はどこにいるかわかんねえがな」


急いで魔力探知を発動したが、反応がなくさらに多くの魔力を込める


 「見つけた、ここから10キロほどの距離か、ハル、こいつは任せてもいいかい?」


 「うん、多分大丈夫、こいつはそこまで強くないでしょ?」


 「まあ、今のハルなら倒せると思うけど、一応ククルを呼んでおくよ」


ルークが通信を発動しククルへと呼びかけ、ハルの元へと行くよう、伝える


 「それじゃあ、頑張ってね」


 「行かせねえよ!!」


魔族が、腰につけていた剣を抜いて、ルークへと襲い掛かる


そこへハルが間に入り込み、魔族の剣を受け止める


 「させません!」


 「ちっ」


ルークへの攻撃を防いでくれたハルをちらっと、所々からうろこのようなものが出ていた


おそらくいきなりルークに向けて攻撃をされて、驚いてしまったのだろう


ハルは竜人族の子供である故、力の制御がほとんどできなく、興奮やいきなりの出来事に少しでも驚くと、体からうろこが現れ、竜の姿に近づいてしまう


もし完全に竜になってしまうと、理性を失い、魔族よりも恐ろしい事態になるので、落ち着かせるために


 「ハル、君は今、竜化の力をうまく制御できないから、落ち着いて」


 「はい、ごめんなさい」


 「うん、もう大丈夫そうだね、それじゃあ行くね」


そういい、もう一人の魔人の元へと向かう、もう一人の魔人の反応はその場に停止していた

 


ルーク・ヴァレンティ:黒髪、銀眼の青年 能力:治癒魔法 他不明

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