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麗しき世界に始まりを告げよう  作者: 森のスダチ
第2章  学園編
47/128

実技試験

・45・

side:アルカ・ロワール




 「なにこれ」


エレナとリズと昼飯を食べていると、エレナがいちまいの紙を出してくる


 「さあ、さっき渡されたの」


紙を受け取り、その内容を確認する


 「へえ、こんなの去年あったっけ?」

 

 「いいえ、今年からじゃない?」


紙にはこう書かれていた


 全生徒対象、総合実技試験


 成績に応じて授業免除、単位保障


 「これで頑張れば授業でなくてもよくなりそう」


 「たしかに、それじゃあこれ受けるの?」


 「うん、そうしようかな」


今のアルカは出席日数が結構危なく、ちゃんと授業を受けてはいるが、時間の無駄であると思っており、そんなときにこの話が来たら、受けるほかない


 「でも内容ってなんなんだろ?」


 「さあ、わからないわ」


去年はなかったので、その内容についてはわからない


 「リズは何か知ってる?」


 「ううん、私も内容は知らない」


三人の中で唯一きちんと授業を受けているリズでさえわからないのであれば、知らされていないのであろう


 「それじゃあ本番まで秘密ってことかな?」


 「そうじゃない?」


それなら準備の必要もないのでいいのだが、何をするのかは気になる


 「で、それっていつ?」


アルカは試験については一切知らないので、実施日もしらない


 「たしか、20日って言ってたから大体二週間後だね」


 「そうなんだ」


実技試験であるので、いつもどおり魔物を狩って技の練習でもしておこうと思う


 「リズは受けるの?」


 「うん、今回は受けようかなって思ってる」


前のダンジョンの時にはリズは参加しなかったが今回は参加するらしい」


 「リズ、実技苦手じゃないの?」


 「うん、だから受けよっかなって」


リズは成績が目的ではなく、苦手なことでどれくらいできるのかを確かめるために受けるようだ


 「それじゃあ久々に三人で練習でもする?」


 「そうね、それがいいかも」


アルカの提案に、エレナも賛同する


 「最近体動かしてなかったから、腕落ちてるかも」


最近はずっと勉強ばかりで体を動かしていなかったリズ、さすがに体がなまっていると思い、そういう


 「勉強ばっかりって疲れない?」


アルカが心配してそういう


 「だからって勉強一切しないのはだめだよ」


 「ふふふ、こう見えて最近はちゃんと受けてるんだよ?」


 「それ、出席日数足りないからでしょ?」


 「・・・ばれてた?」


 「うん、ちゃんと知ってるんだから」


そうこうしているうちに、訓練所に到着し、今使用されていないことを確認し、中に入っていく


 「それじゃあ、軽く準備運動してから始めようか」


いつもならすぐに対戦を始めるのだが、リズのためにけがをしないよう、準備運動を行う


 「アルカ、最近はどんなことしてるの?」


エレナがリズと柔軟をしながら聞いてくる


 「最近は魔法のことを主にしてるね」


一応毎日剣や異能の練習をしているが、最近はそれに加えて魔法の練習も行っている


以前、黄昏の森に魔物を狩りに行ったとき、物理攻撃や異能が全く通用しない魔物が出てきて、なんとか簡単な魔法を使いまくり倒すことができたが、時間がかかりすぎてしまったのでルークさんやアイシャ先生に魔法を教えてもらっている


 「そうなんだ、私も魔法やってるよ」


 「それじゃ、今日は魔法の戦闘もやってみよっか」


 「いいね、それならみんな平等でしょ」


近接戦闘に関しては、リズは二人にはかなわないが、魔法に関していえば知識がそのまま実力に結び付くのでリズが三人の中で一番強力であろう


 「それじゃあ、まずは私とアルカでやろっか」


 「そうだね」


まず初めに一番実力の近いアルカとエレナで始める


 「ルールはどうする?」


 「一本先取でいいんじゃない?」


 「そうだね、それじゃあリズ、合図お願い」


 「わかった、それじゃあ行くよ、はじめ!」


リズの合図とともに、詠唱を開始する


 「「[ロックバレット]」」


エレナも同じことを考えていたのか、同じ魔法を唱えて、二つが相殺される


 「あちゃあ、同じこと考えてたか」


魔法対決で一番大事なのは、いかに自分のペースに持っていくかであるので、開始すぐに一番詠唱の早い魔法で攻撃をし、そこから自分のペースに持っていく


 「そうだね、それじゃあ行くよ」


そういいながら、後ろに大きく飛び退きながら、次の魔法を唱える


 「[ウインドアロー]」


基本的に風魔法は、詠唱は他の属性よりも少し長くなってしまうが射程が長いので、こういう風な使い方ができる


 「どうする?」


魔法は有利属性もしくは同じ属性の魔法でしか打ち消すかとはできないので、今の場合は火属性、もしくは風属性の魔法で打ち消さなければならないが、アルカの魔法はすでに発動しており、風属性の魔法では間に合うかどうかわからない


であるので、エレナは火属性の魔法で打ち消すか、よけるかどうかしかない


そしてエレナがとった行動は


 「[ファイアボール]」


火属性の魔法での打ち消しであった


ただこの選択は間違いであった


 「やっちゃった!」


有利属性で魔法を打ち消した場合、不利な方の魔法は消滅するのだが、有利な方はその場に残り続ける


そして火属性の魔法は残り続けると前方が見えづらくなり、エレナはアルカの姿を一瞬逃してしまう


そうなることを予測していたアルカは、エレナが魔法を発動すると同時に姿勢を低くしながら距離を詰めていきながら魔法を詠唱する


 「[ファイアランス]」


先ほどのエレナが唱えたファイアボールの一つ上位版の魔法を唱える


 「詠唱破棄!」


魔法が確実に当たるというところで魔法を解除して試合を終わらせる

 

 「はあ、お疲れ」


 「負けちゃった」


 「たまたま勝てただけだよ」


もしエレナが魔法を打ち消さずによけることを選んでいた場合、まだ決着はついていなく、もしかしたら負けていたかもしれない


 「それじゃあ、次はアルカ対リズちゃんでやる?」


 「そうだね、そうしようか」


少し休憩してから次はリズと勝負をすることになったが


結果から言って、ぼろ負けであった


 「リズ、強いなぁ」


アルカの放つ魔法はことごとく打ち消されたが、リズの放つ魔法はフェイントが多く、対応が遅れてしまい、ぎりぎりの回避が多くなり、結果的に対応を間違えてしまいリズの魔法が確実に当たるというところで破棄し、決着がつく


 「フェイントを混ぜると、相手も対応しにくいからおすすめだよ」


リズにアドバイスをもらって、先ほどの反省をしながら、エレナとリズの対決を見る


エレナもアルカと同じような結果になり、フェイントに対応できずに勝負がついた


その後、何度か試合をした後、近接戦の方もやっていい時間になったので帰ることにする


 「はあ、やっぱり体動かすのって気持ちいね」


エレナもアルカも、基本的にクラスの相手に対しては本気を出せないので、二人で戦うときにのみある程度本気を出してストレスを発散している


 「それじゃあ、試験まで毎日やる?」


 「そうだね、私は大丈夫だけど、リズちゃんは?」


 「私も大丈夫、毎日体動かしてないと、慣れないから」


試験まで、約二週間しかないので、ある程度までは動けるようになっていないといい成績は残せないだろうので、リズは毎日訓練所に行くつもりであった


 「それじゃあ、また明日」


リズたちと別れ、帰ろうと思ったら、後ろの方から声が聞こえる


 「おーい、アルカ~」


振り返って確かめると、アイシャ先生がマナたちと一緒に歩いていた


 「買い物の帰りですか?」


アイシャ先生の手には大きな袋があり、その中身は野菜や肉などであった


 「そうよ、アルカも今帰り?」


 「はい、ちょっと学園でエレナたちと組手してました」


 「そうなの、あ、そうだ、実技試験の話は聞いた?」


 「はい、エレナから聞きました」


 「やっぱり出るの?」


 「はい、いい成績なら授業免除なので」


 「そうよね、それじゃあこの子たちも出るみたいだから、もしもの時はおねがいしていい?」


 「はい、大丈夫ですけど、もしもの時って?」


マナたちも出るようであるが、実技試験でもしものことと言われても思いつかないので聞いてみる


 「まあ、内容については教えてあげれないから詳しくは言えないけど、危ないってことだから頼んでも大丈夫?」


 「まあ、大丈夫ですよ」


特に問題はないと思うので、了承しておく


 「それじゃあ、ご飯の時間になったら呼びに行くから、すきにしてて」


マナたちも自分の部屋に戻っていったし、そこまで時間があるわけでもないので、部屋で魔法の練習でもすることにし、部屋に戻っていく


 「そいえば、異能には魔法系のものってないのかな」


今まで、異能での攻撃系は、ほとんど物理であったので、魔法系のものが使えると便利であるので、聞いてみる


 (アリア、魔法系の異能ってないの?)


 「ございます」

 

 (どんなの?)


 「一番実用性があるのですと、魔導書ですね」


 (魔導書?)


名前だけではわからないので、またあとで実際に使ってみることにし、今はとりあえず普通の魔法について勉強をしておく


そして、暇なときにルークさんに異能を教えてもらい、学園では空いている時間でエレナたちと模擬戦闘をしていき、約二週間がたった



 「はい、それじゃあ応募を締め切るわよ」


受付の時間が過ぎ、さっそく試験が開始されようとしていた


 「それじゃあ試験の内容を発表するわね、これをきいて辞退するのは自由だからね」


この試験を取り仕切るのはアイシャ先生とレナ先生であり、今説明しているのはアイシャ先生であった


 「試験内容は、黄昏の森での魔物狩りです」


試験内容を言った瞬間、ざわざわとあたりが騒がしくなる


この試験にはEクラスの生徒も受けるらしく、さすがにその生徒には黄昏の森のモンスターは厳しいだろう


 「自分の実力じゃかなわないと思ったら受けない方がいいわよ、この試験においては命の保証はできないから」


黄昏の森は、弱い魔物から強い魔物まで、さまざま種類の魔物がいるが大半はEクラスの生徒には手も足も出ないだろう


それから辞退する生徒が結構でて、試験を受ける生徒が減ってしまう


 「それじゃあ、ここに残ってる生徒は受けるってことでいいわね」


もう辞退する生徒がいなくなったところで試験の詳細の説明に入る


 「まず、何でこんな試験があるのかについて説明するわね」


この試験は今年から始めて実施されるようになったが、それには理由があるようだ


 「ここ最近、黄昏の森に発生している魔物の数が異常なほど増えていて、このままじゃ森からあふれ出てこの王都に影響を及ぼしかねないの」


そういえば確かに最近森に狩りに出かけるとき、そこかしこに魔物がいるなと思っていたが、そういうことだったのか  


 「それで、王様から各学園に要請が出てね、せっかくだから試験にしちゃおうってなってこうなったの」


普通に授業などでやるにしても、こんな危険なことを無理やりやらせるわけにはいかないので、試験にして褒美を与えると、やる気も出ていいだろうとなったようであった


 「試験の採点方法は魔物の一部をもってきて、耳でもなんでもいいから、その魔物の種類がわかるところを持ってきてね」


 「あ、あとこの試験の成績によってはクラスの変動もあるかもね」


採点基準を発表し、そのほかの細かなルールを説明した後、さっそく試験の開始の合図がある


 「それじゃあ、制限時間は、3日、今から向かってもいいし、ちゃんと準備してからもいいから、頑張ってね」


そして、魔物狩りの試験が始まる

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