ヴァレンティ家へ
・34・
side:アルカ・ロワール
「ここ?」
渡されたメモ通りにルークさんの家へと向かい、目印のついた地点に到着するが
「大きいな」
門の前に立つと、見える屋敷の大きさが普通の屋敷とは比べ物にならないくらい大きい
「どちらさん?」
門の小窓が開き、そこから声をかけられる
「あ、すいません、アルカと申します、ルークさんと約束していたのですが」
「ああ、君ね、話は聞いてるよ、入って」
ちゃんと場所はあっていたようで、自分の名前を伝えると門を開けてもらえた
「今どこにいるだろ、ちょっと待ってね」
門の中に入ると、大きな剪定ばさみを持った男の人がおり、あたりをきょろきょろしており、その後、少し黙って
「今どこですか?、、、、、、わかりました」
独り言を言ったかと思うと、いきなり案内される
「君は学生?」
「え、はい」
いきなり話しかけられて、びっくりしながら答える
「あ、その前に自己紹介しなきゃね、僕はシンラ、よろしくね」
「ご丁寧にありがとうございます、僕はアルカと申します」
自己紹介されたので、こちらも自己紹介をする
「この家って、どれくらい人が住んでいるんですか?」
これからここに住むことになったので、あとで挨拶をする必要があるのでどれくらい住んでいるのかを聞いておく
「ん?ああ、挨拶するんだね、あとでメモに書いて渡してあげる、会わない方がいい人もいるし」
「そうですか、ありがとうございます」
メモがもらえるなら、それでいいし、楽なのでその言葉に従う
しばらく歩いていると、いきなりシンラさんが立ち止まり、しばらく黙った後、こちらを振り返る
「まだもう少し時間がかかるから、先に部屋に案内してだって」
「あ、わかりました」
先に家の中に案内されて、一つの部屋の前に案内される
「ある程度の家具はあるけど、ほかに欲しいものあったら気軽に言ってね」
「ありがとうございます」
「それじゃあ、ゆっくりしてて、あとでルークさんが来ると思うから」
そういって、また仕事に戻るのか、玄関の方に向かっていく
一応見えなくなるまで見送り、見えなくなったところで自分の部屋に入り、荷物を整理する
と言っても、着替えくらいしか持ってきていないので、それをタンスにしまう
それでとりあえず、手に持った荷物はかたずけたので、[虚無空間]内の荷物も整理することにする
「まずは、武器系は」
部屋にもとからあった机に、入っている武器を出していく
中に入っていた武器は、ナイフが23本、安めの槍が2本、予備の剣が3本であり、まあまあな量が入っていた
「ん、これはもう使えないな」
予備の剣のうち一本が、少し刃がかけておりもう使えないので、捨てることにする
「確かこれは、[裏通し]の練習の時使ってたのだったっけ」
最初、練習するときはいつも使ってる剣でやったのだが、感触に嫌な予感がしたので、二回目以降は予備の剣に変えたのだった
「手入れ用のものも買った方がいいかな」
さすがに予備のものだからと言って、ずっと放置していたら、いざというときに、使えなくなるので、手入れの練習がてら、自分でやってみることにする
ある程度整理をして、いらないものは部屋に置いておくことにし、必要なものだけを[虚無空間]の中に入れていく
虚無空間は、ほぼいくらでも入れれるが、出すものは、イメージと、どのあたりに入れたかを理解していないと、スムーズに出すことができないので、使い勝手が悪く、今はあまり入れることができない
コンコン
整理し終わって、一息つこうとしたら、部屋のドアがノックされる
「はい」
おそらく、誰か呼びに来たのだろうと思い、ドアを開けに行く
「やあ、お待たせ」
ドアを開けると、結構大きな箱を持ったルークさんがたっていた
「どうしたんですか?その荷物」
「アルカに必要かなって思ったのを家の倉庫からいくらか持ってきてね、すきに使っていいよ」
そういいながら、アルカに箱を渡してくる
「何が入ってるんですか?」
「最低限、覚えておいた方がいい魔法の魔導書と、剣の手入れ用の道具だよ」
「ありがとうございます」
丁度ほしいものに加えて、魔導書は、高価なものが多く、それを渡されて、驚きながら感謝を伝える
「どうする?今から夕飯まで、少し時間あるけど、剣見ようか?」
「ぜひ、お願いします」
ルークさんの提案に、乗っかって、自分の剣をもってルークさんについていく
家から出て、裏手の方に行くと、大きな広場に出て、そこに前に学園の訓練場でみた三人の女の子が地べたに寝そべっていた
「こら、そんなところに寝ころばない」
そういいながら、ピンク色の髪の子を起こす
「はいはい、危ないから、離れててね」
三人を離れたところにあるベンチに移動させ、アルカとルークのみ、広場に移動した
「実力が見たいから、本気でかかってきてね」
「はい、わかりました」
「異能も、バンバン使っていいからね」
「いいんですか?」
「別に大丈夫だよ、詳しくは教えてないけど、うちの人たちは、ある程度知ってるから、あ、あと、真剣でも大丈夫だよね?」
「はい、大丈夫です」
本気で来いと言われても、見ている人がいるので、異能はあまり使わないつもりであったが、ルークさんが使っていいといったので、使うことにする
「それじゃあ行きますね」
あちらからは動く気がないのか、剣を構えずに、こちらの出方をうかがっている
まず初めに、虚数空間からナイフを数本取り出し、ベクトル指定を発動しながら、相手に投げつける
それと同時に、剣を構え、裏通しも発動する
「お、いいね」
そう一言いい、ルークは、手を前に出し、下に振りかぶり、もう片方の手で、剣を構える
すると、すべてのナイフが地面に刺さり、裏通しの方は、構えていた剣によって防がれてしまう
「なっ」
防がれたことに少し驚きながらも、次の手を考える
(と言っても、あんまり戦闘用のはないけどね)
あまり時間をかけるわけにもいかず、考えながら、距離を詰めていく
ただ普通に切りかかるだけでは、絶対に防がれてしまうので、剣が触れる瞬間、魔法の[ライト]を目の前で発動し、相手の視界を奪う
そして、それと同時に瞬速を発動し、ルーク後ろに移動し、剣を振るう
しかし、それも剣で防がれてしまう
「今の、見えてたんですか?」
「いや、今のは勘だよ」
防がれた後、すぐさま距離をとる
「どう?まだある?」
「今のところ、ないです」
あの二つを防がれると、有効な手が思いつかず、距離をとり、考える時間を作る
「それじゃあ、こっちも行くよ」
ルークが、手を伸ばすと、空間が歪み、そこに手が入っていく
「さっきのアルカがやったことの、応用だよ」
そこから手を出すと、ナイフを数本持っており、それを自分の足者に向かって投擲する
すると、それは地面に刺さらずに、吸い込まれていく
「!!」
すると、自分の足元から、ルークが投げたナイフが飛んでくる
まったく予想していなかったことに、驚き、反応ができなく、左手と、右足に刺さってしまう
(この状態じゃあ、まずい)
ルーク相手に、負傷をして、動きが阻害されると不利になるので、すぐさま回帰により傷を回復する
「その対応はだめだよ」
ナイフを防いだとき、一瞬ルークから目を離してしまい、その隙に、ルークは、アルカの真後ろに立っていた
それにすぐさま反応し、振り返りながら剣を振るう
「それもダメ」
アルカのふるった剣に、ルークは剣を使って、受け流し、それによりアルカは隙だらけになってしまう
「はい、終了」
最後に首元に剣を突きつけられ、試合終了する
「それじゃあ、まずは反省点から行こうか」
異能の使い方の指摘を受け、どのように使えばよかったなどや、その対処方も教えられ、いろいろと話をしてもらえた
「ある程度実力も分かったし、これからの方針を決めようか」
「はい」
この試合は、もともとこれからどういう訓練をしていくかを決めるために行っていたので、結果を聞く
「というか、その前に、アルカって最近レベルすごく上げた?」
「レベルですか?」
大して、レベルは上げたわけではないが、そういえばなんだか昨日よりも動きにくいというか、感覚が違って感じる
「別に対してあげたわけではないですが、上げてはいます」
「そう?選抜戦の時よりすごい上がってるけど」
「え?」
選抜戦は昨日であるので、そんな上がるわけないが、真理の目を使い、確認する
LV:78
種族:人間
生命:6975/6975
魔力:4945/4965
攻撃:4231
防御:3994
魔攻:4191
魔防:3901
体力:4495
俊敏:3284
知力:4292
真理の目の結果に目を疑う
「え、なんで?」
「どうしたの?」
「昨日の夜見た時より、すごくレベルが上がってて」
「昨日の夜、何してた?」
昨日の夜からこんなに変わっているなら、原因は明確である
「災群生の森へ行ってました」
「へえ、よく生きてたね」
「なんとか、すぐに帰りましたけど」
「あそこは特殊だからね、あんまりいかない方がいいよ」
「そうなんですか、でも、強くならなくちゃいけないので、もう黄昏の森では相手にならないんです」
「まあ、そうだろうね、でもこれ以上レベルを上げても、ほとんど変わらないよ」
「それじゃあ、どうすればいいんですか?」
「体の使い方を学んでいこうか、それだけで全然違うから」
これ以上レベルを上げても、数値的にはあまり変化がなく、意味がないらしく、このレベルに行くと、大体が技術を磨いていくらしい
「わかりました」
「それじゃあ、今後は、武器ごとにやっていこうか、いろいろ使えたほうがいいから、俺以外の人にも教えてもらうといいよ」
「ここって、ほかにだれがいるんですか?」
「そういえば、まだ全然個々の子と紹介で来てなかったね、夕食のときにまとめて紹介するよ」
「ありがとうございます」
「俺は、大体夜の時間帯になると思うから、朝とか夕方は他の人に面倒を見てもらうといいよ」
ルークさんは、いろいろと忙しく、あまり夜以外家にいることがないらしく、夜に時間をとってくれた
「ナイフって、誰に教えてもらったらいいですか?」
「ナイフなら、ミーシャに教えてもらうといいよ、あの子は大体昼間は家にいると思うから、逆に夜はほとんどいないからね」
ミーシャさんも、ここに住んでおり、猫獣人であるので、夜行性になっており、主に昼間は寝ているらしいが、話は通しており、昼間は起きていてくれるらしい
「いいんですか?寝ているとき時間なのに」
「まあ、ここにいるみんな、あの三人以外は、二週間ぐらい寝なくても、いつも通り動けるから」
「それは、すごいですね」
さすがに子供の三人には無理らしいが、訓練とレベル次第では、寝なくても全力で動けるらしい、本来なら、アルカもそのぐらいのレベルがあるのだが、そもそも寝ないので、知らなかった
「それじゃあ、そろそろ夕飯だから、行こうか」
日も完全に沈み、夕食の時間となったので、三人にも声をかけて、家に戻っていく
「お兄さん、すごいんだね」
ピンク色の子が話しかけてきて、アルカのことをほめてくる
「そうでもないよ?全然ルークさんに攻撃当てれなかったし」
「ルーにぃには、アイシャとミーシャしか攻撃当てられないしね、でももう少しで当てられたから、すごいと思うよ」
そういわれても、どれほどすごいかは、あまりわからないが、素直に受け止めておく
それから、三人と少し話しながら家に入っていき、大きな部屋に入る
「ごめん、待ったかな?」
「いえ、それほど」
部屋に入ると、部屋に案内してくれたシンラさん、アイシャ先生、ミーシャさんがすでに座っていた
「あれ、アイシャ先生?どうしてここに?」
「ん?あら、アルカじゃない、あなただったのね」
アイシャ先生は、Cクラスの魔術の先生であり、ほぼ毎日会っていたので、こんなところであったことに驚きであった
「私もここに住んでいるからね」
「そうだったんですね、これからよろしくお願いします」
「よろしくね、魔術のことは、教えてあげれるから、いつでも言ってね」
「ありがとうございます」
「ねえええ、早く食べたいー」
ミーシャさんが、ナイフとフォークを持ちながら、力尽きており、空腹が限界なのであろう、夕食を催促していた
「ああ、ごめんね、それじゃあ、お願い」
「かしこまりました」
扉の近くに立っていた女性にルークさんが声をかけて夕食の準備をさせる
料理が運ばれてたあと、ミーシャさんがすぐに食べ始めて、そこからみんな、食べ始めた
食事の際は、今日あったことなど、普通の雑談をしながら食事をして、全員が食べ終わると、アルカの紹介となる
「この子は、今日から、ここで遺書に暮らすことになるアルカ君だよ、みんなも面倒見てあげてね」
「アルカ!食後の運動するにゃ」
ミーシャさんがいきなり立ち上がり、呼びかけてくる
「は、はい、何するんですか?」
「鬼ごっこにゃ」
ミーシャさんがたったと同時に、マナ、ミナ、ハルの女の子三人も立ち上がる
「今日は、5人!?」
ハルが嬉しそうに反応し、ほかの二人もうれしそうにしていた
別に参加しない理由もないので、参加することにし、四人とともに外に出る
「それじゃあ、ちゃんと準備運動するにゃ」
ミーシャさんが、三人に向かって、そういっていたので、自分も軽くすることにする
「それじゃあ、始めるけど、家の中は禁止で、この敷地内だけにゃよ」
初めて参加するアルカに対して、ルール説明をして、さっそく始めようとする
「鬼を決めるにゃ」
そういい、短いひもを5本だし、その一つの先に目印をつける
「これを引いた人が最初のおににゃ」
全員が、自分の引くひもを決めて、一斉に引く、その結果、最初の鬼はハルとなる
「それじゃあ、10秒数えるね」
ハルが目を瞑り、10秒数えはじめ、鬼ごっこがスタートする




