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麗しき世界に始まりを告げよう  作者: 森のスダチ
第2章  学園編
32/128

失敗作

・32・

side:アルカ・ロワール



災群生の森に足を踏み入れ、数分歩き、少し、魔力を一瞬放出し、周りの音に耳を傾ける


数秒待つと、一つであろう、物音が聞こえ、それがこちらへと向かってくる


 (来たか)


魔力を放出しすぎると、手に負えないほどの寮が来るので、慎重に行ったが、いい結果となり、物音は一つしか聞こえなかった


 (なんだ、こいつ、気持ち悪い)


出てきたのは、体が獣であり、しっぽがとてつもなく長く、うろこでおおわれているが、顔が、明らかに人間であり、それがさかさまについていた


魔物が出てきたら、することを決めており、すぐさま行動に移す


後ろに大きく飛び、距離をとりながら[真理の目]を発動する


ロマ:捕食をすることにより、その相手と同じ姿に変更が可能、さらに、強さを引き継ぐ

   危険度:A~S


アルカの真理の目は、人間相手に使用すると、詳細まで見れるが、魔物相手であると、その魔物についてと、危険度しか見ることができないので、勝てるかどうかの判断が難しい


 (この危険度くらいなら、何度か戦ったことはある、大丈夫)


完璧に、真理の目を信じているわけではないが、ある程度参考にする


一度、危険度がBであったが明らかに、危険度のAの魔物よりも強いことがあり、その際、異能自身に聞いてみたが、答えてくれなかった


 「タ、ケ、、テ」


魔物がなにか声を出している、少し遠くて、聞き取れなかったがおそらく、捕食した元の人間の声帯も引き継いだのだろう


距離をとり、観察していると、相手のうろこが震えだし、低く構えをとった


 「何する気だ?」


何がきても対応できるように身構えると、魔物のうろこが、いくつか、こちらに飛んでくる


大して早くもないので、それを剣で自分に当たりそうなものだけ切り落としていく


 (大丈夫、集中すれば、なんとかなる)


うろこを飛ばしながら、相手が動いてこないのがせめてもの救いであり、うろこのみに集中ができる


なんとか、被弾なしにすべて切り落とし、息を整えながら魔物を見ると、笑顔でこちらを見ていた


 (本当に気持ち悪い、早く殺さないと)


なぜか、いやな予感がして、早く殺さないと、と焦ってしまう


相手が反応できない速度で一気に距離を詰め、目に狙いを定め、剣を振り下ろす


 「うぎゃあああああああ!!」


魔物が大きな声を出し、呻きだす


 (しまった!!)


大きな声を出されては、ほかの魔物が近寄ってきてしまうので、悪手であった


すぐさま喉を切り裂いて、声を出せなくして、一旦距離をとる


 「ほかの魔物は!?」


音だけに集中し、ほかの魔物が寄ってきていないかを確認する


数秒、様子をうかがったが、魔物が近くにいる様子はなく、再び、目の前の魔物に集中する


 「動きは遅い、あとは相手の攻撃力がどれくらい強いかだ」


それだけが懸念であり、当たらないに越したことはないが、万が一、よけそこなった場合の、判断が遅れる原因になるかもしれないので、一応確かめることにする


魔物に近寄り、相手の攻撃を誘い、わざと、左腕に攻撃を受ける


当たった瞬間、衝撃はすごく、おそらく骨は折れただろうが、それ以上の痛みがあった


 (なんだ?こんな痛み、今まで感じたことがないぞ)


皮膚が焼けるような感覚になり、だんだん感覚がなくなっていく


その原因を調べるために、右手の剣で、左腕を切り落とす


切り落とすと同時に、すぐさま異能を発動する


 [回帰]


すると、アルカの左腕は、元に戻り、腕もおれていない状態になる


きちんと腕が動くことを確認しながら、切り落とした腕に対して、[真理の目]を発動する


腕:左腕

  状態:呪い・猛毒


 「なるほど、呪いと猛毒か、結構厄介だね」


おそらく、[回帰]の回数が切れて食らってしまうと、助からないだろう、なので、絶対に当たらないように、注意しながら戦っていく


魔物の状態は、うろこもなくなり、おそらく目も見えないので、しっぽに注意しながら戦っていく


まず初めに魔物の腕を切り落としていくが一本切り落とすと、しっぽで攻撃してくる


 「危ない」


予想外の攻撃に少しびっくりしながらよけるが、少し掠ってしまう


 「うっ」


掠った瞬間、目の前が歪み、吐き気がこみあげてくる


 (まずい)


左手に食らった時よりも、すぐに体に毒が回っていき、体全体も感覚がなくなっていく


 [回帰]


本日二回目の回帰をつかい、なんとか立て直す


 「先に、しっぽを」


魔物に気づかれないように近づき、しっかりとしっぽを切り落とす


そして、すぐさま、残りの腕も切り落としていく


 「これで、終わり」


最後に、首を切り落として、完全に息の根を止める


 「はあ、危なかった、二回も使ってしまった」


[回帰]の使用回数も、あの時よりも使用回数は多少増えたが、魔物一体に二回も使ってしまったので、続けて戦うのは危険だと思い、今日は黄昏の森で狩りを続けようと戻り道の方を振り返る


 「・・・・」


そこには、だれか立っており、じっとこっちを見ていた、体格からして男だろう人は、体を傾けて、唸っていた


 「ああう、うあ?」


 「誰ですか?」


明らかに、魔物ではないし、こちらに敵意もなさそうなので、話しかけてみる


 「う?うああうあ」


質問には答えず、ずっと唸っており、少し気味が悪くなり、よく観察してみることにする


よく見てみると、目の前の人は、気味の悪い仮面をかぶっており、ふらふらとしており、時折、自分の腕を引っかいたりしていた


 「一応、[真理の目]」


念のために相手のことを警戒して、真理の目を発動しておく


フロッピー


LV:93

種族:人間

生命:11218

魔力:0/7632

攻撃:4271

防御:6422

魔攻:3323

魔防:4412

体力:6453

俊敏:5362

知力:0


結果に、少し困惑する


 「知力、0?どういうことだ?」


知力が0ということは、脳が動いていないのか、おそらく思考するということができないのだろう


思考できないということは、何をするのかも予想がつかないので、襲われる前に、離れ、すぐさま黄昏の森の方へと戻っていく


災群生の森を抜けて、黄昏の森に入り、府と後ろを振り向くと、仮面の男が後ろをついてきていた


 「うううう」


後ろをついてきていると認識した瞬間、男が襲ってくる


しかし、まったくもって、視認することができず、気づくと手に痛みが走り、男は後ろの方にしゃがみ込んでいた


 「あうあ」


男は振り返り、一言声を上げる、よく見てみると、仮面の下から血が滴っていた


そして、自分の手を見てみると、小指がなくなっており、その血が自分のものであると認識した


 「俺の指を食ったのか?」


あたりを見回しても、自分の指は見つからないので、おそらく自分の考えがあっているのだろうと認識する


 「まだ、回帰は使えない」


小指がなくなった程度で使うのは回数制限のせいで、使えない


しかし、小指がなくなったことにより、両手では剣が持てなくなり、実力が出せなくなる


 (まずいな、多分、勝てないぞ)


自分と相手のレベル差からして、かないそうにないが、知能の低さに頼って、戦うことになる


おそらく、このまま逃げても、逃げ切ることができずに、王都まで連れていくことになってしまうので、その選択はできない


 「はあぁ」


息を大きく吐き、相手にのみ集中する


相手の方が、どたどたと、こちらに走ってきて、腕を振り下ろしてくる


 「うぶら」


明らかに、フェイントも入れずに、見える速さで殴ってくるので、簡単によけることができる


その隙だらけの相手に、剣を振るい腕を切り落とそうとするが、剣が当たると相手は吹き飛んでいった


 (切れなかった)


明らかに、よけられてわけでもないのに、切れなかった


 (剣は通じないか)


剣が通じないとなると、相手を倒すには、気絶させるしかなくなってくるが、この相手を気絶させれる気がしない


明らかに自分よりもステータスが高いので、先にこっちの体力がなくなり、いずれは相手の攻撃も当たってくるだろう


 「ぐるぐる」


吹き飛ばされて、倒れたままの相手が、起き上がり、頭を掻きむしっていた


 「あおい」


四足歩行で、こっちに近づいてくるが、木の根に引っ掛かり、転んでいた


そこに、剣をたたきつけて、首を後ろから衝撃を与えて、気絶させようとするが、まったく聞いていなかった


 「あるれら」


なぜか起き上がった直後に、近くにあった木を殴りつける


その殴りつけられた木は、真っ二つになり、木が仮面の男に倒れてくる


 「あぼぼぼ」


そして、その倒れてきた木に下敷きになりながら暴れる男、その行動に、アルカは混乱する


 「さっきから何をしているんだ、こいつは」


動けなくなっている男に近づいて、しっかりともう一度首を狙い、気絶させようとする


 「あぼ、あが、あぐ、いぎ」


しかし、何度剣でたたいても、相手は気絶せずに、しまいには、木をどけて、身動きが取れるようになってしまう


そして、直立したまま動かなくなり、じっと地面を見ていた


そこに再度切りかかるが、急に男は動き出して、アルカの剣をつかんだ


 「あふぉ」


そして、つかんだ手とは反対の手で、思いっきり、アルカに殴り掛かった


 「がっ」


剣が受け止められて、離すのを遅れたアルカに、男の拳は直撃し、大きく吹き飛んでしまう


その衝撃に、一瞬意識が飛んでしまい、相手が追ってきているのに一瞬気が付けなかった


そして、体勢を整える前に、男が追い付き、地面にたたきつけられる


 「がはっ」


たたきつけられたアルカは、血を吹き出し、焦点が合わなくなる


 「うひひ」


休む暇を与えずに、アルカに追撃をしてくる男、終点が合わないことにより、ちゃんと対応できずに、数発、受けてしまう


 (まずい)


このままでは、一方的にやられ、殺されてしまうと思い、回帰を発動し、なんとか動けるようにする


 [回帰]


唱えると同時に、横に転がり、男から距離をとる


その場所を離れても、男はずっとその場所で地面を殴り続けていた


その間、息を整え、どのように戦うかを試行錯誤する


 (どうすればいい?剣では切れない、気絶もさせることができない、どうする)


考えている間も、男はずっと地面を殴っており、いかに知力が低いかを理解する


1つ思いついたことを試すために、静かに近づいていき、思いっきり木の方向に蹴り飛ばす


 「ぷぎゃ」


受けももとらないまま、木に衝突する男の身動きをとれなくするために、


 [虚無空間]


異能の一つである、空間系の異能を使い、その中から、数本のナイフを取り出す


あの頃よりも、使用できる異能もいくつか増えており、その中の一つである[虚無空間]、一般的な空間魔法のものとは違い、制限がなく、ほぼ無限に物を入れることができる、ただその分、制限もある


数本のナイフを男が身動きが取れないように、木に刺していく


その際も、異能を使用する


 [ベクトル指定]


これはただ単に、物を飛ばす際の方向を決定するだけの能力である


男が動けなくなった瞬間、虚無空間から縄を三本取り出し、足と胴体を機にぐるぐる巻きにし、両手に縄の端を、木を利用して、動かせないようにする


 「これで、動けないだろ」


動けないと確信し、とどめを刺そうと思うが、剣で刺しても、肌に刺さらずにめり込むだけであるし、切ろうとしてもはじかれるので、どうしようもない


 「まあ、いいか、このまま置いておけば、追われることもないだろう」


とりあえず、今日は異能の制限的に、これ以上災群生の森にいるのは危険と判断し、戻ることにする


黄昏の森にいる大概の魔物に対しては、まったく苦戦もせず、数種類の魔物にのみ気を付けていたらいいので、まっすぐに、王都へと戻っていく


そして、数体の魔物をかたずけながら、黄昏の森を出る


森を出て、門につくまでの間に、男に食われた指を治すために、[回帰]を使用し、そのあと、出た時と同じように衛兵に見つからないように、静かに家へと戻っていく


 「ただいま」


寝ているリズに向かって、挨拶をしながら、自分のベッドに腰を下ろす


 (今日はいつもより早いけど、どうしようか)


いつもより早めに切り上げたことにより、時間があまり、やることはないが、眠ることはできない


 (眠ってしまったら、またあいつと)


そうなると、やることと言ったら、勉強くらいになる


 [虚無空間]


学園の教科書を数冊と、以前に勝った魔法についての本を取り出し、読むことにする


そして、みんなが起き始める時間となると、物をかたずけて、眠っているふりをする







ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


side:?



 「何してんの?」


木に縛られている、探していた人に向かって、あきれた声で声をかける


 「あああああああああ」


まったく動けないのか、ただただうねり声をあげるだけであった


 「やっぱり、失敗作だね!もう!」


ぷりぷりと怒りながら、縄とナイフをとっていき、自由にしてあげる


 「フロッピー、近くにあったロマの死体は、もちろん君じゃあないよね?」


そう、質問をしながら、仮面に手をかざす


 バチッ


仮面に触れた瞬間、大きな音が鳴り、フロッピーがびくっとはねる


 「ち、が、う」


 「まあ、それはそうよね、明らかに刃物でやられてたし、まあいいや、素材はとれたし、帰るよ!」


そういいながら、フロッピーを引きずり、森の奥に消える女の子

現在のアルカの使用可能な異能:裏通し、真理の目、回帰、瞬速、虚無空間、ベクトル指定、ゆりかごの陽だまり


他に使用してないが、使用可能なものは数個存在

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