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麗しき世界に始まりを告げよう  作者: 森のスダチ
第2章  学園編
11/128

メイナといじめ

・11・

side:アルカ・ロワール




 「それじゃあ、授業が終わったら、救護室にきなよ」


アルカたちは授業があるため、救護室には行けないが、授業が終わり次第向かうことにする、しかし、女の子の様子が心配になり、二人とも集中ができないでいた


今日の授業はアルカはサバイバルと火魔法、エレナは商業と火魔法がある


二人とも、授業は昼には終わるので、昼食後救護室へ向かう


 「失礼します」


部屋へと入るとセレスさんと目が覚めた女の子が話をしていた


 「エレナ、アルカ、きたね」


 「お待たせしました」


セレスさんが女の子から聞いた話をアルカたちへと伝える


 「この子の名前はメイナ、クラスはEだ」


 「Eクラスですか、ところで中庭で倒れていたのはどうして?」


 「それは、この子は魔法の行使が全くできなく、それを理由に同じクラスの子に馬鹿にされ、いじめられていたらしい、そして魔法を教えてやると言われあのような状態になった」


 「そのいじめていた子は誰かはわかるんですか?」


セレスさんに、犯人はわかっているのかを確認する


 「ああ、だが、おそらくいじめていたやつ全員はわからないらしい」


 「うん、見たことがない子とかもいることが多いから・・・」


 「それじゃあ、またいじめられるんじゃ?」


 「ああ、だから、一度校長に伝えにいき、クラスを変えてもらうように頼んでみるよ」


根本的な解決にはならないが、一時しのぎとしてはいい策だろうと思う


 「僕たちもついていきます」


セレスさんとともに校長室へ行くと、校長ともう一人、その部屋におり、頭を下げていた


 「君は、いじめのことは知っていたのかい?」


 「い、いいえ」


 「嘘をついても無駄だよ、魔道具があるし、ほかの生徒からも聞いたからね、知っていたんだね」


 「そ、それは」


 「いいよ、言い訳なんか」


明らかに怒っているとわかる顔をするシーラ、


 「君はこの学園から去るように、二度とここには入らせないよ」


メイナのクラスの担任の先生はメイナに対するいじめのことを知っており、いじめを認知していたがそれをやめさせようとはしなかった、ましてやメイナのことを煙たがっていたという


 「すまなかったねメイナちゃん、もう少し早くわかっていたら君もけがをしなくて済んだのに」


 「いえ、みんなのことが怖くて、言えなかったので、仕方ないです」


 「それで、シーラ校長、いじめの犯人とかはわかっているのですか?」


 「ええ、全員はわからないけど、調べて全員何としてでも退学処分とするよ、集団でましては獣人の子に対してだから、普通の対応はする気はないよ」


 「お任せします、それで相談ですが、メイナのクラス移動をお願いしたいんですが」


セレスさんがメイナのクラス替えについての話を切り出す


 「いいですよ、どこがいいですか?」


そして、それはすぐさまシーラ校長は了承し、どこのクラスにするのかの話になる


 「エレナたちと一緒のCクラスでもいいですか?」


 「本人が行きたいのならいいですよ、ただ一度メイナちゃんの能力を調べてみてもいい?」


 「メイナ、いいかい?」


 「はい、大丈夫です」


校長の話によれば、まったく魔法が使えないというのは珍しく、なにか原因があるかもしれないらしい


 「君は、きちんと祝福を受けたかな?」


 「はい、受けました、どんな能力があるかはわかりませんが」


 「ん?なんでわからないの?」


 「どうやってわかるんですか?」


どうやらメイナは祝福の後結果を確認していないらしく、ましてや見方さえも分からないらしい


 「見方は教えてもらわなかったの?」


 「祝福が終わってすぐに、魔物が村にでて、それどころじゃなかったの」


 「そうなのね、普通なら祝福が終わって少し経ったら目の前に文字が現れるはずだけど、出なかったのね、まあ、ここで確認できるから、これに手を触れて」


 「わかりました」


メイナはシーラが出した板のようなものに手を触れる、するとメイナは空中を見つめて固まる


 「ほえ~、あっ、と「だめだよ、あんまり人に能力をいっちゃ」」


メイナはおそらく自分の能力の一部を口にしようとしたんだろう、それをシーラ校長は阻止した


 「わ、わかりました」


自分の能力がばれると決闘時などに不利になることが多く、めったに人に教えるものではないらしい


 「少し確認したいことがあるので、メイナちゃんとセレス以外は少し席を外してもらってもいい?」


校長室から少しの間、退出して待つと、もう一度入ってもいいと合図が出る


 「魔術が使えない原因はわかったよ、まあ、教えられないけどね」


アルカはおそらく、呪いか何かで魔術が使えなくなったのだろうと予想する


 「別に命に係わるとかではないんですか?」


 「ええ、何も問題はないわよ」


 「ならよかったです」


メイナが魔法を使えないのは呪いでもなんでもなく、命にかかわることがないと分かったので、少し安心する

 

 「とりあえず、クラスは君たちと同じCランクにしておくよ、それ以外だと、また同じような状態になるかもしれないしね」


暗に、一度救ったのなら、責任をもって守ってやれと言っているのだろうか


まあ、言われるまでもなく、そうするつもりなので、何とも思わない


 「わかりました、メイナ、よろしくね」


メイナに声をかけると、セレスの後ろに隠れてしまう


 「知らない人が怖いのか、男が怖いのか、どうかはわからないから、少しの間、セレスにも一緒に授業に出てもらうね」


 「わかったよ」


シーラ校長が近づいてきて、アルカとエレナにしか聞こえないように声をかけてくる


 「もしかしたら、ほかのクラスにもいじめをしていた子がいるかもしれないから、何かあったら、手を貸してあげてほしいの、いいかな?セレスも、意外と忙しいから常に一緒というわけにはいかないの」


 「はい、任せてください」 


メイナは寮に住んでおり、もしかしたら、寮で一人の時にまた狙われるかもしれないので、セレスの家の近くの宿屋に部屋を借り、セレスとともに少しの間そこで暮らすという


 「とりあえず、夜まではまだ時間があるから、用事がないんなら少し、剣かなんか見てあげようか?」


 「いいんですか?」


 「お姉ちゃん、剣できるの?」


 「これでも次席だからね、特Sと主席以外には何で戦っても余裕で勝てるよ」


セレスさんが一つ、自分の持っている能力を教えてくれた


 「うちが持ってるのは、武の理(下)ってやつだ」


 「下なんですか?」


 「ああ、これは強力すぎて練度がものすごく上げにくいんだ」


それぞれの能力には下、中、上、特、極の5段階あり[武の理]はそれぞれの極レベルと同等の強さがあるという


 「それでもククルさんには勝てないんだけどね」


 「そんなに強いんですか?」


 「ああ、一切勝てる気がしないよ、まあ、うちはククルさんに武術を習ったからね、勝てるわけないよ」


ククルさんはセレスさんの師であるらしく、ククルさんに習う当時から彼女は主席であり、武の理を持っていたらしい


セレスさんにいろいろな話を聞き、特Sクラスのことや数か月に一度にあるダンジョン探索について教えてもらう


ラーサル学園の地下にはダンジョンがあり、学園の役割の一つで、魔物の氾濫がおきた際、それを食い止めるというのがあるらしく、それを防ぐため定期的にダンジョンに潜り、数を減らして氾濫自体を防ぐらしい


特Sクラスについては、だれがいるのかは主席にしか教えていられないらしい、特Sクラスだからと言って主席よりも強いというわけではないらしく、それぞれが最低一つの部門に特化しているらしい


 「本当に一つのことだけに取り組むのなら特Sの人に頼んでみるのもありだね」


ククルさんに頼めば、もしかしたら特Sの人のことを教えてくれるかもしれないといわれたが、ククルさん自体いまはどこにいるかはわからないらしい


セレスさんに軽く剣の腕を見てもらいアドバイスを受ける、同様にエレナも槍のほうを見てもらっていた


 「それじゃあ、今日の夜は、外食しようか、アルカたちに慣れてもらうために」


メイナが泊る宿屋の一階で夕飯をとることにする


いろいろと話をし、メイナはアルカたちのことを警戒はしなくなっていった


そして一度メイナをセレスさんの家に連れていき、リズのことを紹介した


 「メイナ、もし近くに私たちがいないとき、またいじめられそうになったら、遠慮せずにここに来たらいい」


 「ありがとうございます」


メイナはお礼を言いながら涙を流す


 「今までつらかったな、これからは大丈夫だからな」


そういいながらセレスさんはメイナの頭をなでる


 「うん、ありがとうございます」


アルカは、なぜこの子がこんな目に合わないといけないのかと、怒りを覚え、何としてでもメイナが今後このような目に合わないように見ておこうと心に強く刻んだ

 

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