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麗しき世界に始まりを告げよう  作者: 森のスダチ
第4章 全ての始まり
105/128

アイラの行動

・95・

side:アイラ



 カホたちと別れて大体十日が過ぎた


 「予想だったら、もっと早く戻れると思ったんだけどなあ」


 私がカホたちと別行動した理由としては人探し


 旅の途中、彼女たちが王都へ向かってる理由はちゃんと聞けなかった


 でも、そもそも聞く必要などなかった


 「ごめんね、ほんとは知ってたんだ」


 私が彼女たちについていくと決めたのも二人の境遇を知っているから


 彼女たちがこことは違う世界から来たことも、どういった目的で来たのかも、なぜか私は知っている


 「魔王をたおすなんて、させるわけにはいかない」


 魔王の存在がいなくなるのはいいことなのだが、彼女たち、つまり全く関係のない人たちに倒させるわけにはいかない


 だからこそ、今彼女たちと別行動しているのだ


 「【探求者】」


 固有技能の一つ、【探究者】を発動する

 

 この技能はシンプルに、今の自分が求めているものがどこにあるのかを人物にかかわらず知ることができる


 ただ、デメリットとして、そこまで正確にわかるわけではなく、どのあたりなのかがわかる程度


 「また移動してる・・・」


 私が求めているのは、彼女の助けになり得る勇者


 最初に技能を発動したときは、わりかし王都に近い村に反応があったのだが、今は全然違うところに反応が移動している


 「どこに向かってるかわかったらいいんだけど・・」


 【探求者】はあくまで人、物のみに作用する、なので、情報や行動などに関しては知ることはできない


 とりあえず考えるより体を動かすことにし、今勇者のいるところに向かう


 そこからさらに十日が経ち

 

 「やっと落ち着いたのかな?」


 ここ数日、毎日能力で居場所を見ているが、ある日から移動をしなくなった


 「ここは・・・スレイン帝国?」


 反応した場所と地図を見比べて、どこかを調べると、勇者がいるのはスレイン帝国にいるということが分かった


 「しかも、二人・・・」


 最初は反応は一つだったが、スレイン帝国になったからもう一つの反応が合流していた


 「一緒にいるのか、たまたま同じ国にいるのか」


 もし二人一緒にいるのならこちらとしては好都合、話を付けてカホたちの手助けをしてほしい


 「ここが、スレイン帝国」


 スレイン帝国はかなり大きな国で王都の次に大きな国になるが、私は一回も行ったことがないので初めてその大きさを目にする


 「こんなに大きいんじゃ、探すのも一苦労だね」


 人口がどれくらいいるのかわからないが、その中から目的の二人を探すなど、できるのだろうかと思うが、それでも頑張るしかない


 「まずは、酒場にでもいこかな」


 やみくもに探すよりも、情報屋を探す方が早いかもしれないと思い、情報屋が多いであろう酒場に向かう

 

 「マスター」


 「いらっしゃい、注文は?」


 とりあえず何か頼まないと話も聞いてもらえないだろう、なので、適当にお酒を頼む


 「ねえマスター」

 

 「どうしたんですか?」

 

 「この辺りで、情報屋っている?」


 「ええ、居ますよ」


 やはり酒場となると、そういった客も多いのだろう


 「信用できる人を紹介してもらうことってできますか?」


 「何の情報を求めているのかわかりませんが、あちらのお方なら信用はありますよ」


 マスターがカウンターの端の方で飲んでいた男の人を指す


 「ありがとうございます」


 マスターに教えてもらったことに対してチップを差し出して、男の人のところに向かう


 「求めてるのは、何の情報だ?」


 こちらの話が聞こえていたのだろうか、席に着くや否や、すぐさまこちらの要求を聞いてくる


 「あ、えっと、人探しで」


 「特徴や名前は?」


 「名前はわからなくて、勇者についてなんですけど・・」


 「テレシア様? レイ様?」


 男の人が、勇者と聞いてすぐさま二人の名前を上げてくる


 「えっと、名前はわからないんですけど、その二人が今この帝国にいる勇者なんですか?」


 「そうだよ」


 「それじゃあ、その二人についての情報を売ってください」


 この国に二人の勇者について、名前がわかったところで 、さっそくその人たちの情報を買おうとするが


 「売るも何も、そんなことこの帝国の人ならだれでも知ってる事さ」


 「だれでも知ってる?」


 だれでも知っているとは、どういうことだろうかと疑問に思う


 「ああ、テレシア様は現帝王、レイ様は王佐だ」


 「え、帝王? 王佐? 勇者が?」


 勇者は、地域によっては決して歓迎されるような称号ではない、そんな人たちが帝王や王佐などの国の上に立っているというのは、さすがに信じられない


 「この国は完璧な実力主義国家、力が強ければそれだけ偉くなれるってことだ、その中に称号や身分なんか関係ないんだよ」


 この国は代々帝王は襲名制、帝王に戦いを挑み、勝てば次の帝王に慣れるという仕組みになっている


 勇者ならば、ある程度は力はあるので、帝王になるのもうなずける


 「なるほど、それで、その二人に会うことはできるんですか?」


 「ああ、会いたければ城に行けばいい、特別な手続きなんかいらない」


 「そうなんですね、ありがとうございます」


 「役に立てたなら、よかったよ」


 知りたい情報も得れたので、報酬を支払ってさっそく城に向かうことにする


 「おいおい、さすがにこれは受け取れねえぞ」


 店を後にしようとすると声をかけられ、誰もが知っている情報を伝えただけだと、渡した報酬を返してこようとする


 「いえ、時間を取ったんですから、それくらいは払いますよ」


 「そうか? まあもらえるなら遠慮なくもらうが」


 「ええ、もらってください」


 別にお金に困っているわけでもないし、こちらとしては助かったのは事実なので、きちんと報酬は支払っておく


 「それじゃあ、もし次に情報を買いたいとき、安くしておくよ」


 「助かります、それでは」


 もしかしたら、またこの男の人から情報を買うかもしれないので、このことは覚えておく


 そして、酒場から出て、国の中心にある大きな城へ足を運ぶ


 「でっかいな」


 遠くから見ても城は大きかったが、近づいてみるとさらに大きく感じた


 「ご用は?」


 門番に止められ、要件を聞かれる


 「帝王様に会いに来ました」


 「そうか、それでは案内する」


 本当に特別な手続きや身分証明などはなく、すぐさま帝王の元へ案内される


 そこから数分場内を歩いて


 「ここからまっすぐに行くと玉座の間になっている、特別な礼儀などは必要ないと申されているから、緊張する必要はない」


 そう言葉を残して、私をここまで案内してくれた人は戻っていく


 「ここに勇者が」


 どう説得してカホたちの手助けをしてもらうかは考えてはいないが、こういった交渉は苦手ではないので、なんとかなるとは思う


 「いきなり入ってもいいのかな?」


 「入っていいよ~」


 声をかけて入るかどうか迷っていると、中から声がして、入室を許可される

 

 そして、大きな扉を開いて、玉座の間へと足を踏み入れる


 (この人が、勇者で帝王・・・・)


 部屋の奥で、大きな玉座にすわっているのは見た目は私と同じくらいの年齢の女性だった

 

 (?)


 そして、その女性の顔をみて、なぜか懐かしい気持ちがわいてくる


 (懐かしい? いえ、会ったことはないはず)


 記憶をたどってみても、こんな女性とはあったことはないので、何かの間違いだろ思い前へ足を進める


 「それで? 何しに来たの?」


 向こうから話を振られ、どう伝えようか迷うが、遠回りせずに単刀直入に要件を伝える


 「どうか、魔王を倒す旅に、ついてきてくれませんか?」


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