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麗しき世界に始まりを告げよう  作者: 森のスダチ
第4章 全ての始まり
101/128

依頼の内

・91・

side:神薙 カホ



 「遅いよ」


 今、神代君がセニアさんと組手を行って、足払いで転がされていた


 「いって」


 神代君がしりもちをついて、その隙にセニアさんが剣を首元に当てる


 「いったん休憩ね」


 それで組手はいったん終わりとなり、休憩兼反省会に入る


 「まずは、カンナギに関しては・・・」


 まずは私の反省点


 「まず、魔法はいい感じだ、ただ、魔法を主体にしすぎて、武器に切り替えるときの判断が少し遅いかな」


 「うーん、確かにそうなんですよね~、魔法の方が、使い慣れてきたし遠近両用できるから、近接に切り替えるタイミングがわかりずらいんですよ」


 ずっと訓練で練習してきたが、やはり何度行ってもその切り替えのタイミングがつかめない


 「それは、感覚で覚えるのが一番いいかなそれかもう魔法を遠距離のみにするのもいいかも」


 「うーん、確かにいいんですけど動きが遅い相手に対してはどうしても魔法の方が破壊力はあるし・・・」


 「いずれは武術の方も追い付くさ、それに魔力の節約にもなるからね」


 いつも、一戦一戦休憩をはさんで組手をやっているので、そのことを忘れていた、連戦の際には、今の戦い方ならそう長くは持たないだろう


 なので、その戦いがないうちに、魔力を節約しながら戦闘する方法を身につけなければいけない


 「それじゃあ、一旦カンナギの方はこれくらい」


 「次はカミシロ、君に関しては・・」


 毎回の反省会は、一番問題だと思う一つだけを教えてくれる、一度に多く伝えても何からやればいいのかわかりにくいかららしい


 「君は・・・視野が狭くなりがちだね、前よりも狭くなってるように感じる」


 「あ~、確かに」


 自分以外の反省会を聞いていても、別にわからないので、ほかのことをしておく


 最近この時間に呼んでいるのは、一旦放置していた以前に購入した日本語で書かれている日記


 「ここまで読んだから・・・・」


 今まで読んだことでわかることはたくさんあった


 この中でわかったことはたくさんあった


 この日記に出ている人の中で、リデア、シャルという名前が出てきたが、それはセニアさんに聞いたらリデアは最初の暴食の魔王、シャルは色欲の魔王であるらしく、ここに書かれているのは大体は前に聞いた一緒に暮らしていた時の様子を書いていて、おそらくだがみんなが魔王になる前の出来事を書いているらしい


 ただ、この日記自体を見せて、だれが書いているのかわかるか聞いてみたが、それはわからない、というかそもそも日本語が読めないのだから、わかるわけはなかった


 八の月六日

 朝起きたら、リデアが隣に寝ていた、昨日みんなで怖い話をしてたから、恐くなってこっちに来たのかな? たぶんテレシアに断られて、こっちに来たのかな? 

 リデアに私が日記を書いていることを教えたら、字を教えてって言ってきた、ただ、私はまだあまりこちらの字をうまくできないので、一緒に練習することにした

 今迄ペンも持ったことがなかったらしくて、まずはペンに慣らさせるために好きなように書かせてあげた。 リデアが描く絵が少し楽しみになってきた


 「そろそろ、休憩を終わりにしようか、再開するよ」


 ちょうど、一日の日記を読み終わったところで、休憩が終わり、再び修行が始まる


 これからの修業は体力づくり、筋力トレーニングと一番やりたくない訓練である


 「はあ、はあ、はあ」


 どれくらいの距離を走ったか覚えていないが、もう足が棒のように動かない


 どれだけ体力がついても、セニアさんは体力のギリギリまで走らせてくる、これが私がやりたくないと思う理由だ


 「水分補給の後、すぐに筋力トレーニング始めるよ」


 「はあ、はい」


 できるだけ、短時間のうちに息を整えて、すぐさま訓練に入る


 そこからはすぐにでも気絶して逃げ出したい気持ちでずっと訓練をしていた、気絶したくても、その一歩手前で無理やり目を覚まさせられるから、いやでも意識を手放せない


 ようやく夕暮れになり訓練が終わる


 「あー、やっと、終わった・・・・」


 セニアさんが引いてくれている荷台の上で横になりながら、そうつぶやく


 「ごめんだけど、明日から、すこしの間、訓練できなくなるよ」


 「あ、そうなんですか?」


 今迄、セニアさんは学園の生徒だと思っていたが、どうやら教師の方だったようで、時期的に忙しくなる時があるようで、明日からそれのようだ


 「じゃあ、明日からはどうすれば?」


 自分たちで訓練するのか、休みにするのかを聞いておく


 「そうだね、とりあえずは休みにしていいよ、今のうちに、お金とか稼いでおいて、今後必要になるものとかもそろそろ買わないといけないから」


 確かに、今までの訓練だけの生活を続けるのならば、生活費だけでいいのだが、いずれはこの王都を旅立って、魔王を止めなければならない


 そのために必要なものを買うお金もいずれは必要になるので、今このタイミングでためておくのもいいと思う


 「わかりました」


 「それじゃ、僕はここで、また再開するときは連絡するよ」


 「お疲れ様です」


 私と神代君が寝泊まりしている宿の前で別れ、それぞれ部屋に戻って、すぐさま眠りにつく


 「んん・・・」


 夕暮れ時に寝たので、夜に目を覚ましてしまう


 「いま、何時なんだろ?」


 この宿には時計などないのに加えて、いつもは同じ時間になる鐘の音で時間を把握しているが、夜はそれがないので今の時間がわからない


 「眠れそうにないし、散歩でもしようかな」


 以外に長く寝ていたのか、ほとんど疲れはとれていたので、眠たくはなかった、なので、少し外の空気を吸うために外に出る

 

 「って言っても、どこに行こうかな?」


 外は暗いので、やっている店と言ったら、酒場くらいしかないだろう


 「あ、一応あそこにも行っとこうかな」


 酒場で思い出した、確かあの教会の裏の孤児院には、たまに酔っ払いとかが来ると言っていたので、見回りをするのもいいかもしれない


 歩いて十分くらいのところにあり、すぐに到着する


 「ん?」


 到着したところで、孤児院の近く、丁度ぼろい教会の方のあたりに、人影が見えた


 「孤児院の人かな?」


 この孤児院の人なら、挨拶をしておいた方がいいし、もし子供ならこんなくらいのに外に出歩いたら危ないから見守らなければならない


 「あの~」


 教会の方に行くと、何か物陰でごそごそとしていたので、声をかける


 「!!」


 すると、体を飛び上がらせて、すぐさま逃げていた


 「??」


 なぜ逃げたのかわからないが、とりあえず何をしていたのか気になるので、ごそごそしていたところを調べてみる


 「? 何これ?」


 そこにあったのは木箱と布が数枚置かれていた


 「これは・・・子供服?」


 布を広げてみると、子供の服が数枚、入っていた


 「孤児院のかな?」


 子供の服と言えば、孤児院のものが思いつくが、なぜここにあるのだろうか


 「ま、いいや、持っていこっと」


 見たところ、孤児院はまだ明かりがついていたので、誰かいるだろうと思い、この服に見覚えがないか聞きに行くことにする


 コンコン


 多分子供は寝ている時間かもしれないので、できるだけ軽くノックをする


 「誰ですか?」


 扉の向こうから声が聞こえる


 「あ、神薙カホっていいます」


 「カホさん?」


 名前を聞くと、扉が開いて、シイルさんが出てくる


 「こんばんは、夜遅くにすみません」


 「いえ、全然大丈夫ですけど、どうしたんですか?」


 「あの、これって、ここの子供のだったりしますか?」


 「? あ、そうですね、でも、何でカホさんが持ってるんですか?」


 この服は、確かにここの子供のものだったようで、返しながら、理由も説明する


 「うーん、多分あの人かな?」


 「あの人?」


 どうやら、先ほど見た人影に心当たりがあるようだ


 「詳しく教えたいんだけど、今時間は大丈夫?」


 「はい」


 「それじゃあ、入って」


 なんだか厄介ごとになりそう、と少し後悔しながらも、話を聞くために孤児院の中に入っていく


 「あら? そちらは?」


 中に入っていくと、大人の人が二人、飲み物を飲みながら話をしていた


 「初めまして、神薙カホと言います」


 「あ、貴方がカホさんね」


 シイルさんから私のことを聞いていたのか、こちらのことは知っているようだった


 「アルミナ様、どうやらまたのようです」


 「でたって、また盗まれた?」


 「はい、今回はこれを」


 そういって、私が届けた服を女性に渡す


 「うわー、タオルの次は、服ね~」


 どうやら以前にもこういったことがあったらしい


 「とりあえず、カホさん、座ってください」


 席に誘導されて、椅子に腰を下ろす


 「それで、話しなんですが・・・」


 話しを聞くと、どうやら、ここ最近、この辺りをうろうろしている男性がいるようで、始まりは洗濯物がなくなっていることから始まった


 とられている洗濯物は、大人のものから子供のものまで、とりあえずとっているという感じで狙いがわからないらしい、それに加え、孤児院の子供が声をかけられてことがあるようで、そこから警戒するようになり、今の状態になる


 「子供が目当てなんですか?」


 「おそらくは、誘拐して、奴隷商にでも売り飛ばすつもりじゃないかな?」


 「いやー、多分違うんじゃないかな?」


 横から、アルミナと呼ばれていた女性が話に加わってくる


 「アルミナ様?」


 「だって、そんなことが目的なら、服とか盗る必要ある?」


 「言われてみればたしかに・・・・」


 確かにそうだ、もし誘拐するのが目的なら、わざわざ洗濯物を盗んで警戒されるようなことはすることはないのではと思う


 だとしたら、理由は何だろうか


 「まあ、ある程度はわかるけどね~」


 いいずらそうな顔をしているところで、私もうすうす勘づく


 「あ~、なるほど、それなら」


 おそらく、その男は、この孤児院にいる誰かのストーカーなのだろう


 「でね、カホさん」


 なんとなくわかっているのは私とアルミナさんだけ、それで、アルミナさんが私に相談してくる

 

 「その男の人、捕まえてくれない?」


 「はい、もちろんです」


 ストーカーなら、最悪の場合危ない存在になるだろう、なので護衛の依頼を受けている以上断らない


 「それじゃあ、よろしくね」


 まずは、どうやってそのストーカーに接触するのかを計画していく

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