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102★アルファードの兄弟は?



 ストーカー視線に辟易していた6人の聖女候補は、エリカの言葉で、つい室内にいる魔法騎士団の容姿を観察してしまう。


 「ねぇー…ここの方が、美形度高く無い?」


 そう言うのは、百合である。

 が、他の騎士団を知らないエリカ以外は、その言葉に同意する。


 「「「「「うん、ハイレベルだよね」」」」」


 エリカは、小首を傾げながら、聞く。


 「えっそうなの?」


 撫子が思いっきり頷く。


 「私が所属する中央騎士団より、断然

 ハイレベルね」


 力説する撫子に、エリカは言ってみる。


 「いっそ、ウチ(魔法騎士団)の騎士を

 守護騎士にする?」


 ある意味安直ではあるが、ハイレベルで女に餓えていない雰囲気がホッとするので、思わず本音で言う。


 「出来るなら、そうしたいわ」


 「あっ…私もそう思うわ…いや、マジで」


 「うん、魔法騎士団の方が上だって言うし

 実際、安全そうだから…出来るなら………」


 「私も……あの視線はちょっと……

 きちんと、守ってくれる騎士様が良いな」

 

 「怖くない人が騎士様になって欲しいな」


 それぞれの気持ちを口々に言う聖女候補に、アルファードも言う。


 「ギデオン、レギオン、お前達も聖女候補の

 守護騎士を考えてみないか?

 気に入った子がいるなら、俺が幾らでも

 バックアップしてやるぞ


 たぶん、弟のアルディードも聖女候補に

 アプローチするだろうから………

 アルバートにも頑張らせるかな?


 クックククク……あのシオババアの

 アンジェロやアーカンデイル達の

 邪魔ならガンガンしてやるから


 お前達も頑張ってみろよ」


 アルファードは、自分にとっての可愛い弟達に向かって、聖女候補をゲットしろと発破をかける。

 そのセリフで、エリカはアルファードにギデオンとレギオン以外の兄弟がいるというコトを知る。


 〔あっ…他にも結構兄弟が居るんだ

 やっぱり、仲の良い兄弟と悪い兄弟が

 居るんだね……どこも一緒か……


 アルの兄弟って何人いるんだろう?

 いや、それよりさっきも話題に出た

 シオババアって誰なんだろう?


 いいや、このさいだから聞いちゃえ〕


 「あれ?アルの弟って何人いるの?

 それと、さっきからずっと気になって

 いたんだけどさ…………

 その、シオババアって誰?」


 エリカの素朴な質問に、他の聖女候補も居るので、答えて良いモノかと思い、アルファードはオスカーへと視線を向ける。

 その視線を受けたオスカーは、別に良いと思いますよと頷く。

 それを確認したアルファードは、エリカに答える。


 「俺の下には、9人の弟がいる

 それに、姉が1人と妹が4人だ」


 〔へぇ~……アル込みで15人も居るんだ

 少子化の日本じゃ考えられないわ……

 うん? あれ? 名前の音………


 アルファードにアルバードでしょ……

 それから、アンジェロにアルディード

 あと、アーカンデイルって………〕


 「あれ? アルの弟なのに

 ギデオンさんとレギオンさんは

 名前にアが付かないのはどうしてなの?


 今言った名前に、アの字付きばかり

 いるのに? なんで?」


 エリカの疑問に、ギデオンが苦笑しながら答える。


 「俺達には、皇位継承権が無いからです

 継承権は男子のみで、8人までなんです


 それに、この瞳と髪の色じゃ

 意味無しですからね」


 〔ふ~ん…8人も継承者必要なんだ

 皇太子の予備に、1人じゃ足りないんだ


 そういえば、こっちの異世界には魔物が

 存在していて討伐が必要だし…………


 瘴気が湧くから、命を落とす人が

 多いのかな? なんか、イヤだなぁ……


 頑張って、エリカはきちんとした

 本物の聖女になろう

 性女(娼婦)になるのはイヤだし


 結婚決まったからで逃げるのも嫌だしね

 なにより、アル達の手助けしたいもん


 私がここ(魔法騎士団)に居て良いって

 確証も欲しいし………


 他の聖女候補の6人とも仲良くして

 学校に行って、いっぱい色々と習うんだ


 じゃない、アルの兄弟の人数は判ったけど

 結局シオババアは答えてもらっていない

 もしかして、不味い話題なのかな?


 いいや、ちょっともう少し兄弟について

 確認しておこう〕


 エリカがそんなコトを考えているなど知らないアルファードは、やはり色を1つも受け継がなかったことにうなだれる弟達、ギデオンとレギオンに、長男として優しい言葉を掛けていた。


 「そんなことは関係ないだろ

 だいたい、皇家の色をまとっているのは

 俺と父上だけだから、そんなの気にするな


 それに、色をまとっていなくても

 皇太子を名乗っている者もいるからな」


 最後の部分はある意味で、シオババアへの内心での当てこすりなのだが、その存在をまだ聞いていない聖女候補は小首を傾げていた。


 「「「「「「ねぇーそのシオババアって

 誰を言っているの?私達も聞きたい」」」」」」


 ハモった言葉に、アルファードは苦笑いを浮かべる。









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