犬小屋パーティ
椎菜「新人歓迎会なりいいいいいいいいいいい!」
土佐海「いええええええええええい!」
本田「うおおおおおおおおおお」
俺「う、ういいいいい」
花谷「わ、わぁ~い」
黒「はいはい」
波久礼「おう」
そんな爆音で始まった新歓だが、結構楽しみにしていた自分がいた。
乾杯も終わり、いよいよ新人歓迎会は始まった。
「お好み焼きだよ!わかるかね!」
「いやわかりますよさすがに」
「そうだろうそうだろう!私に任せたまえ」
自信満々の椎菜がかき混ぜ終わった元を鉄板に注ぐ。
「ん?へばりついてるぞこれ、鉄板が悪いのか?」
「・・・ちょっと油をひいてないじゃないっすかこれ!どうするんですか!」
「あぁ・・・私はヘルシーなのだ、油なんていらないのだよ」
「そういうことじゃないですヘルシーどころかどうやって食うんですかこれ」
そこにはへばりついた黒い何かがあった。
「お好み焼きなのだ、好んで食え」
「もう俺が焼くんで触らないでください」
「おお!作ってくれるのか!」
なんだその笑顔は、憎めない。
「本田うまいじゃないか、その調子だぞ」
隣には本田を褒め称える黒城さんがいた。
俺も褒めてください。
「すみませんんんん形崩れちゃいましたああああ」
そして今にも泣きそうな花谷がお好み焼きに苦戦していた。
「いや俺よりはうまいから安心しろ、美味いし」
「うめぇ!俺が食ったらこうはならないな!」
波久礼と土佐海の慣れたフォローが入る。
「ぶえぇありがどうございまず」と花谷が喜んでいる、結局泣くのかよ。
なんで一年生に作らせてるんだろうかと思ったが俺も作っていた。
「いやー美味かったな!僕は満足だ!」椎名が満面の笑みで言う。
すごい疲れた。
みんなが楽しかったならいいか。
「どうする!飲むか!」
「未成年すよ」
「わはは!偉いな!」
「俺より偉い先輩が言わないでください」
常に酔っ払ってるような人だけど。
「さぁ!カラオケだ!」
忘れていた、新子も花谷も顔が固まっていた。
表情すら変えずむしろ待っていたかのような先輩に背中を押され俺達はカラオケに連れて行かれた。
「あぁ朝だ、、、」
何も考えられないこの不思議な感覚に襲われ布団が恋しくなる。
「たくさん歌ったな!楽しかったぞ!」
どこまで元気なんだこの人
新子と花谷が仲良く寝てる間、俺はその先輩からの速すぎる曲のサイクルに苦しめられていた。
「じゃあ今日の新人歓迎会はこれで終わりだな!」
「寝てる人はどうするんですか」
「私達は帰り道こっちだ」
「はい」
「新人君達とは逆方向だ」
「うんうん・・・ん?」
「頼んだぞ!」
「・・・は?」
(こんなことってあるかよ・・・)
2人を背負ったまま俺のパーティは終わった