犬小屋での打ち合わせ
週末に打ち合わせがあるから来てね!という言葉を最後に別れを告げられ、俺はその日そこに足を運んでいた。
「やっほーーー!来てくれたんだね!いええええい」
すでにテンションが最高値に達している木下椎名とそれ以外にあの日の3人もいた、そして
「君以外の一年生も見に来てるんだよ!ほら!」
「お。」
こんな委員会にと言いそうになるもギリギリで止める。
「メールした甲斐があったね!!偉いぞ僕!」
椎菜の自画自賛であった。
そこには気の弱そうな少年と大人しそうな小さめの少女がいた
「一年生ですか!」
「はい」
「よかった!よかった!僕以外にもいたんだぁ!」
そんなに嬉しそうに言われちょっとにやける。
彼の名は新子庄屋
茶色っぽい髪をした少年と呼べるような人だった。
「よ、よろしくお願いします!」
ペコリと礼をする少女、花谷麗奈
肩まで伸びた黒髪で清楚なイメージが俺を安心させた
「よろしくね」
そうだ、これだ、なんて新鮮なんだ・・・!想いを噛み締める。
「すごいよ!一年が3人!奇跡だよこれ!」
椎名が爆音のように話す、せめて自信を持ってくれ
「時間押してるから軽く打ち合わせするぞ」
黒城さんが切り替えた。
【そんな生活で委員会活動その1】
・新入生歓迎会
・その後カラオケ(オール)
・その他
その他ああああああああ!!君に同情する、それにしても重要な部分を端折りすぎだろ
「やっぱり楽しまなきゃね!もう赤飯どころか血の池だよ!」
地獄絵図じゃねえか
「その他っていうのは予算の決定とそれを学生に認めてもらう書類を配るのと希望者はボランティアね!」
よかったなその他、俺はお前をリスペクトしてるぞ
「はい!打ち合わせ終わり!何食べる?」
相変わらずだった
結局外で食べた帰り、俺は一年生と話した。
「ど、どうこの委員会、最初どう思った?」
どうどう言いまくる男、俺
「でも偉いんですよね!いいじゃないすか!名前も馴染みやすいし堅苦しくなさそうだし!」
新子庄屋、椎菜タイプだ
「私こういうのやったことないのでわからないんですけど、中身のある生活にしたいなって思って・・・」
天使だ、そう、わかるぞ気持ちが君も心に刺さった組か。
少しだけ和らいだ不安、一番最初の活動が終わったのであった。