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ハルの旅立ち

それから3日間はあっと言う間だった。

毎日ハルの所を訪ねて文字を教えて貰って何とか子どもが書くような簡単な言葉が書けるように成った、他人に見られたら恥ずかしいレベルだがこれでハルと手紙が送り合える、素直に嬉しい。


部屋もドンドン片付いて行き、もうほとんど荷物も無い、どうやって入り口より大きい荷物を入れたと最初は思ったけどマジックバックか普通に考えれば分かったな。


最後の夜にハルは別れたくないとは泣いてくれなかった。

出会った頃から年齢にしては大人だったが、心のどこかで甘えて欲しかった、俺のワガママだな。


ハルと別れベットに入るが寝れない。

色々考えてしまうもっとこうすれば良かった、ああすれば良かった、ここは良くやった。


他人と別れるのがここまで悲しいのは地球の卒業式以来か。

十数年は昔だな。

ほろりと涙が出るハル別れたくねーよ。


*********


最後の日の夜、使徒様と別れて私はすぐにラウルに飛びついた。

今まで誰かと別れる時にこんな気持ちになった事なんてなかった。

ダンジョンで大声で泣いてしまうと使徒様に気付かれてしまう。

私がもっと馬鹿な子供だったら、大声で泣いて使徒様に引き止め貰うなり別れたくないとワガママを言っただろう、でも私は変にいい子のフリをした。

だから今ラウルに飛びついて泣くことに成ってる。

ラウルは何もしてくれない、引き剥がしもしないが背中もさすってくれない。

立場が有るからだ。

使徒様なら背中をさすってくれる。

使徒様なら抱き上げてくれる。

使徒様なら使徒様なら使徒様なら。

使徒様への想いが止まらない、どんなに泣いても、涙と一緒に想いが出てってくれない。

溢れ続ける。


しばらくすると私は泣きつかれて寝てしまったようで気づいたら朝になっていた。

起きてラウルに聞く。

「泣きさすぎて目が腫れてないかしら」。

「大丈夫ですよ姫様腫れていません」。

そうかしら、自分で触ると腫れてる気がするけど、どうする事も出来ない最後の片付けをして、何も無くなった部屋を見て、また泣きそうな気持ちになるのを抑えてダンジョンを出る。


ダンジョンを出たところには使徒様と沢山の見送りのモンスター達が来てくれてた。

使徒様の前に挨拶する。

「使徒様大変お世話になりました、また必ずお会いできると信じています」。

礼儀正しくお辞儀出来ただろうか、もう訳が分からなくて自信がない。


「ハルコレを見てくれ月下草だインプ達にの魔法のおかげで何とか咲いたんだ、最後に間に合っ良かったよ」。

今まで見たことない綺麗な月下草がそこには有った。

「使徒様、月下草は花が枯れたあと、球根の部分を切って植えるとまた生えるのです、そうやって増やすのですよ」

私が最後に教えるとすぐにインプを呼んで成長の魔法で花が枯れるまで成長させた。

それを4等分に切り一切れを私の手に乗せながら言葉をくれた。


「ハル、俺こそありがとう、また必ず、これは俺からの贈り物だダークホース4頭、最前線の村で2人の護衛騎士とも合流するだろうその分合わせてだ」。

使徒様…

「ありがとうございます」

言葉に詰まり泣きそうにり、お礼のみしか言えなかった。

ダークホースは強い馬だコレなら森でも歩けるだろう。

「今のオレにはこのくらいしか送れないが許してくれ」最後に頭を撫でてくれるがもう私は何も言えない。

「それじゃあねハル最後に下を向いてないで顔を見せておくれ」。

私は涙で潤んだ顔を上げて使徒様に見せる

「うん、将来きっと美人になる顔だ、元気でな」。

私は何も言えずに頷く。

私達が馬にのり準備をしていると


使徒様が大声を出す

「ゴブリンリーダー急ぎの命令をだす、普段世話になっている最前線の村にダークチキン50羽を届けてくれ、これは最重要命令だミスは許されない」

「拝命しました、必ずややり遂げて見せましょう」

今出された命令な筈なのに既にダークチキンは抱えられていて、部隊の出発の準備は出来てるようだった。

一緒に馬に乗るラウルが教えてくれる、護衛の建前の命令だと最後まで私たちの為に使徒様ありがとうございます。


感謝を胸に私達は出発した。

ハルーーーー

もう作者も何も言えない描きながら泣いた

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