死の王3
死の王が去るのを全員で見守った後に怒鳴りつける。
「エルリック殿あの方はなんですか、アレでは世界に存在していいレベルでない」。
そう世界に存在して存在ではないのだ、我らが主が使徒、神の使いなのに、格が違うアレでは神だ。
「あの方は死の王と呼ばれている、もう古すぎて名前の記録はない、伝承では最初期のダンジョンマスターの生き残りの一人だと言われてるが不明だ。
しかしこれは世界で言われてる事だが、死の王に逆らうのは禁止だ、あの方は基本温厚だが、何か気に食わなければその国ごと滅ぼすほど激情の激しい方とされている」。
くそ、世界の事を知らなすぎたもっと情報が必要だ。
「分かったエルリック殿先程は怒鳴ってすまなかった」。
そういって頭を下げた。
「こちらこそ急なことで説明出来ずに」。
お互いそんな話をしてると救護所が騒がしいのに気づいてまさか死の王の軍勢かと今いるメンバーがここにいる最強のメンバーなので最速で向かう。
するとケガ人の怪我が全部治っていたのだ小さな傷から、部位欠損やもう死を待つのみの者全てだ。
ここで死の王の言葉を思い出す
(「確かに生と死は表裏一帯、昼と夜が表裏一帯のように、死者にのみ祝福を与えるのも違うか新たな使徒の降臨の祝としてここの生者に私から祝福を」)
これは傷の回復と多分主の事を言っていたのか。
もう死ぬしかないと思っていた者や部位欠損していたもの、もちろんホブゴブリン達も動ける者は先発隊部隊で帰ったが、同じような者はここにいた、それが治ったのは俺も嬉しい。
人間もゴブリンも抱き合って喜ぶもの、なく無った筈の自分の腕をマジマジ見つめるのも反応はそれぞれだが皆が喜んでいた。
しかし同時に私は悔しかった、自分の無力さ、それにこれだけの御業は主様にも無理だろう、私とて主様に蘇生頂いた身だが規模が違う。
血がにじむほど手を握り絞めていた。
そこに外で作業していた部隊も合流してきて、一旦状況の説明をした。
外にいた者たちは一歩も動けなくなっていたらしい。
やはりエルリックは人間なのに凄い。
単純な腕力だけなら確実に上回っているんだあの技術を盗めれば。
先程感じた遥かな頂に少しでも近づけるかもしれない。
ゴブリンウォーリアは先程とは別の意味で拳を握りしめた。
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