表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/169

6:予感は的中。

 



 ウサ耳魔族の少年――ヒヨルドがガツガツとカレーを食べているのを眺める。既に三杯目。

 ヒョロっとした中学生くらいの体格だけど、よくまぁ入るものだ。


「いや、魔界にも、カレー、ある……けど、これ……」

「喋りながら食べない」

「鬼かよ!」


 ――――なぜだ!


「あ! 口に物入れて喋らない! だ!」

「…………あぁ、まぁ確かにな」


 よし、納得したね? これで鬼回避だよね?


 ヒヨルドがモグモグゴックンしてから、話した内容によると、魔界にも人間界同様の料理があるそうだ。うん、それは知ってる。

 だけど、このカレーは見た目も味も全然違うらしい。

 初めは野菜が入ってないんだなと心の中で思ったけれど、食べたら凄かったと言われた。


「コク、深みっての? あと、こう……ビリッとくる辛さ!」

「……」


 薄っすらと勘づき始めてたけども、もしや作者さんは料理をしない? そもそもあまり興味がなかったパターンかな?

 あと、好き嫌い多そう。

 味噌汁と納豆は嫌いで、カレーは甘口でお野菜ゴロゴロ派だな。


「ふむふむ」


 そういえば他所のお店の敵情視察とか全くやってなかった。

 

「ねぇねぇここの近くで人気の食べ物屋さんってある?」

「おー、何軒かある! けど、アンタの作るやつのほうが美味いと思う……」


 唐揚げの反応も見たくなって、ひとつ渡してみたらペロリと食べてしまった。あとなぜか、トロンとした顔をしている。眠いの?


「あー……なんか、魔力が補充されて気持ちいい感じなんだよ」

「魔力が補充?」

「魔族が魔力を補充する方法はいくつかあるけど、心底満足するものを食べたときの回復率が一番大きいんだよ」

「ほほう?」


 よくわからない感覚だけど、とにかく満腹で満足になったらしいというのはわかった。


「それから、魔族って結構大食いだぜ。店に出すやつはもっと多めにしとけよ?」

「マジか」

「マジだ」


 大盛り飯一択らしい。

 これはストック作り、もう一周すべきなの?

 結構にデスマーチしたわよ?


「魔法通信で連絡くれたら、また手伝ってやるよ」

「……フォン・ダン・ショコラを迎えにやるわね」

「何の嫌がらせだよ!」


 めっちゃキレられたけど、魔法通信なんて出来ないし。フォン・ダン・ショコラなら、なんか匂い覚えてて、どこまでも追いかけてくれそうだし。


「ケルベロスだから……まぁ、できるけどな……」


 結局、ヒヨルドは四日後にまた来てくれるらしい。

 明日も手伝ってよと言ったら、普通に仕事があると言われてしまった。

 働いていたらしい。無職ボンビー疑惑は消えた。


「おま! 失礼すぎるだろ!」

「てへっ」

「可愛くねぇよ!」


 ヒヨルドが何かギャーギャー言いながら帰って行った。

 手を振って見送ったら、ちょっと振り返してくれた。可愛いとこあるな。


「さて、ストック作り二周目、頑張りますか!」

「「わふぅーん」」


 何も手伝いにならないフォン・ダン・ショコラだけど、こういうときの合いの手な返事は嬉しい。

 今日はヒヨルドも捕まえてくれたし、ご飯は山盛りにしてやろうじゃないの。




ではではまた夕方に。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

◇◆◇ 発売中! ◇◆◇


魔王様の餌付けに成功しました ~魔界の定食屋で悪役令嬢が魔族の胃袋を掴みます~
書籍表紙


表紙&挿絵は『犬月煙』先生っ!
もうねもうね、表紙の2人もだけど、フォン・ダン・ショコラがめちゃくちゃかわいいの! 見てほしいっ。

※書籍化に伴い、タイトル・内容・キャラクターなど、大きく変更しております。

♣ ネトコン12受賞 ♣
双葉社Mノベルスf様より、紙&電子で発売です。
笛路初の紙の本んんんんっ!ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

販売店舗一例としてリンクボタンを置いておきます。


▷▶▷ 双葉社

▷▶▷ amazon

▷▶▷ 紀伊國屋書店

▷▶▷ シーモア

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ