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【2巻 10/10発売☆】魔王様の餌付けに成功しました ~魔界の定食屋で悪役令嬢が魔族の胃袋を掴みます~  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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34/171

34:魔王が可愛い問題。

 



 片付けが終わって、さあもういい時間だしご飯にしよう。と思ったところで、ふと気が付いた。いつもより一人多いことに。

 横にいる銀髪黒角の魔王をちらりと見る。


 ――――いつまでいるんだろ?


「魔王、ご飯食べて行くの?」

「食べる」

「はぁい」


 何にしようかなぁと考えていて、魔王胃袋陥落しなきゃだし、手の込んだ物を作らないといけないよなぁと思った。

 だけど、めんどい。

 …………親子丼でいいや。


 鶏もも肉を二センチ大、玉ねぎは五ミリ幅に切る。

 合わせ調味料を小手鍋に入れて、玉ねぎも入れて軽く煮る。

 私はクタクタの玉ねぎが好きなのだ!


「いい匂いがする」

「お? 醤油系もイケるのねぇ」

「ん」


 玉ねぎがしんなりしたら鶏肉を入れて三分から五分ほど煮詰め、あまり混ぜていない溶き卵を流し込み、火を止めて余熱で蒸らす。


 大きな丼にご飯をふんわりと盛って、小手鍋から三分の二を魔王の丼に。残りを私の丼に。


「魔王はつゆがいっぱいがすき?」

「ん!」


 魔王はつゆだく派らしい。

 それなら小手鍋に残っていたつゆを全部魔王のにいれちゃえ。


「ほい、お待たせー。スプーンとお箸はどっち?」


 親子丼は、お箸で食べるの大変だから、私はスプーン派なのよね。


「スプーンがいい」

「お、私もー!」


 …………ん? この世界に親子丼ってあるの?

 気になって聞いてみた。


「ない」

「ないんかーい!」


 ならなんでつゆだく派なんだ!? と思ったら、理由は明確だった。

 ご飯に掛けるんだからカレーみたいなものだろうという予測から、カレールーは多いほうが好きなので、汁も多いほうがすき。で、返事したと。


 ――――頭いい。


 ただつゆだくにするか聞いただけなのに、まさかいろいろと連想して好みの正解にたどり着くとは……。


「ん、美味い」

「一味唐辛子とかかけても美味しいよ」

「イチミトウガラシ?」


 またもや前世の名前で言っちゃった。

 時々伝わらないのがあるのよね。


「チリペッパー! 粗めのやつ」

「ふむ?」


 魔王がちょこっとかけて食べてみていた。

 もぐもぐ、咀嚼。一時停止。からの、かき込みもぐもぐ。

 これはこれは……間違いなく気に入りましたねぇ? むふふふ。


「…………おかわり、あるか?」

「ない!」

「ん……」


 魔王まさかのしょーんぼり。

 足りなかったのかと聞いたら、足りはしたけれど、美味しかったからもうちょっと食べたかった、と言われた。

 

 なにそれ、魔王、可愛くない!?


 

 

遅くなりました。

ではでは、また明日!!

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◇◆◇ 10/10発売! ◇◆◇


魔王様の餌付けに成功しました ~魔界の定食屋で悪役令嬢が魔族の胃袋を掴みます~ 2
書籍表紙


表紙&挿絵は『犬月煙』先生っ!
2巻の表紙もきゃーわゆいのっ!そして、フォン・ダン・ショコラたちのあのシーンやあのシーンががががが!めちゃくちゃヨダレ出るからね!!!

※書籍化に伴い、タイトル・内容・キャラクターなど、大きく変更しております。

♣ ネトコン12受賞 ♣
双葉社Mノベルスf様より、2巻は電子のみでの発売です。
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

販売店舗一例としてリンクボタンを置いておきます。


▷▶▷ 双葉社

▷▶▷ amazon

▷▶▷ honto

▷▶▷ シーモア

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