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【2巻 10/10発売☆】魔王様の餌付けに成功しました ~魔界の定食屋で悪役令嬢が魔族の胃袋を掴みます~  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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21:精神干渉ではありません。

 



 シャクッ。

 かき氷にスプーンを刺すと、なんとも優しい音がした。

 そして、驚くほどに懐かしい。


「何だこれは…………」


 偽ヒヨルドが一口食べて無言になり、一時停止。

 そして、目を見張る早さで食べ進めだした。


「あっ! ストップすとっぷストーップ!」

「ぐあっ!? 精神干渉か!?」


 ――――精神干渉!?


 よく分からない言葉はスルーするとして、隣でおじいちゃんも蟀谷を押さえていたので、説明する。

 どうやら、冷たいものを一気食いすると頭痛を引き起こす事を知らなかったらしい。

 よく考えたら魔族だし大丈夫かもとか一瞬だけ思ったけど、やっぱり駄目だった。

 かき氷の攻撃力は色んな意味で高いのだ。 


「しかし、ただの氷なのに、これほどに美味いとはのぉ」

「ああ、桃の芳醇な甘みとクリームチーズのほのかな酸味、そして氷の柔らかさと儚さ。素晴らしいマリアージュだ」

「魔……オヌシも甘味が好きだったのか」

「ん」


 何やら二人でイチャイチャと食べ比べしつつ、ボソボソと感想を言い合っている。見た感じは、孫とお祖父ちゃんなんだけどね。なんか、イチャイチャ。

 要約すると、初めての食感に驚いたことと、とても美味しかったらしい。




「ふぅ、美味かった! 嬢ちゃん、良い体験じゃったよ。また夜に来るぞい」

「はーい! ありがとう、おじいちゃん!」


 おじいちゃんは満足顔で帰って行った。今から寝るらしい。まさかの徹夜で作ってくれていたとか。感謝してもしきれないくらいありがたい。

 

「む、もうこんな時間か。氷のストックはどこに置けばいい」

「貯蔵庫にお願いします」


 ポンポンと貯蔵庫の棚に氷を山積みにされた。二〇個も。

 こんなにいらない、貯蔵庫の圧迫が凄いと言ったら、しばらく来れないこと、絶対にこれくらいは必要なことを説かれた。素直にありがとうと言っとこう。


「だから、数日分持ち帰りさせろ」


 いや態度でかいな。まあいいけど。

 唐揚げを五人前、オムライスは作っている時間がないようなので、チキンライスのみで五人前、ビーフシチュー、クリームシチューも五人前大皿や小鍋に入れて渡した。

 偽ヒヨルドの手許でヒュンヒュンと消えていく。


「え?」


 ストレージとかいうものがあって、亜空間に保管できるのだそう。

 貯蔵庫はその劣化版なのだとか。

 コミックでは出てこなかったので、この世界にあるのを知らなかった。他のコミックアニメでは有名だったけども。


「またな」


 そうしてまたもや、偽ヒヨルドは瞬間移動でひゅんと消えていった。




ではでは夕方に!

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◇◆◇ 10/10発売! ◇◆◇


魔王様の餌付けに成功しました ~魔界の定食屋で悪役令嬢が魔族の胃袋を掴みます~ 2
書籍表紙


表紙&挿絵は『犬月煙』先生っ!
2巻の表紙もきゃーわゆいのっ!そして、フォン・ダン・ショコラたちのあのシーンやあのシーンががががが!めちゃくちゃヨダレ出るからね!!!

※書籍化に伴い、タイトル・内容・キャラクターなど、大きく変更しております。

♣ ネトコン12受賞 ♣
双葉社Mノベルスf様より、2巻は電子のみでの発売です。
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

販売店舗一例としてリンクボタンを置いておきます。


▷▶▷ 双葉社

▷▶▷ amazon

▷▶▷ honto

▷▶▷ シーモア

― 新着の感想 ―
[良い点] 偽ヒヨルドの身バレがいつなのか今からワクワクしてます。かき氷食べたい、桃味美味しそうです!徹夜して作ってくれたおじいちゃんステキ。
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