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52:一時的に?

 



 妙に落ち着きのないフォン・ダン・ショコラを引き連れてリビングに移動した。ウィルとお義父さんが揃ってから、さてどうなっているのかと聞いてみると、ウィルがまさかの「知らん」発言。

 ちょっと軽く横腹チョップしちゃったよね。


「脇腹はやめろ」

「弱点は攻めなきゃでしょうが!」

「ウィルフレッド、脇腹が弱いのかい!? えぇっ!?」


 お義父さんが嬉々として両手をワキワキと動かしていたけど、ウィルにガッツリ睨まれて諦めていた。


「しかし、これはまた珍しいこともあったもんだねぇ」

「親父は知ってるのか?」

「見たのは初めてだけどね」


 お義父さんいわく、大量の魔力を流し込んで強制的に折れた骨を作り直したり、少し痛んでいたであろう内臓を修復したことで起こったのだろうということだった。

 大人であるウィルの大量の魔力に、子どもであるフォン・ダン・ショコラたちの魔力が引っ張られて、体にまで影響を及ぼしているのだとか。お昼まで普通サイズだったのは、起きたときにウィルの魔力との適応が完了したのだろうということだった。


「なるほど、だから目覚めた、という見方もできるのか」

「そうそう」

「これはいつまで続くんだ?」

「うーん。ウィルフレッドの魔力を消費し終えたら、かな」


 それにはどのくらい掛かるのかと聞くと、数日程度だろうということだったのでほっとした。


「「わふ! わふぉぉぅ!」」

「あぁ? ちゃんと想像すれば出来るだろうが」

「「わふぅ?」」

「俺やヒヨルドでいいだろ。それか親父や町中で見てた大人たちの服を思い浮かべろ」


 なんの話かと思えば、洋服を出せないという苦情だったらしい。そして、ウィルいわく、ただ単に想像力が足りてないだけ、とのこと。

 フォン・ダン・ショコラたちはいつもの子供服で想像したから、服を着た状態で変身が出来なかっただけらしい。


「あっ、できたよ!」

「オレもできたな」

「しょこらもー」


 ぽふんと三人が出てきた。それはいい。だがしかし、デカい。非常に、デカい。ウィルよりちょっと低いくらいだろうか。

 そして、服装が個性が出すぎていて面白い。


 フォンはヒヨルドみたいな感じのちょいオシャレ服。

 ダンはどこのチャラ男かな?といった感じの胸元大開きのアロハ的なシャツ。

 ショコラはあんまりいつもと変わらない、白シャツに七分ズボンとサスペンダーだった。


「ダン、酷いわね」

「なんだよ、うみあるいてた、カッケーおとなのふくだぞ!」

「おん」


 見た目は、二十代くらいの犬系獣人で、三人ともしっかりと面影があるけど、やっぱなんだか違和感だった。

 あと、ショコラが抱きついてきたけど、ウィルが物凄い速さで引き剥がしてしまった。

 またやきもちかしらね?




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