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第37話 2日続けて朝5時にピンポン連打攻撃という鬼畜の所業をされる俺。

 ピンボーン。


「( ˘ω˘)スヤァ……」


 ピンポーン。


「( ˘ω˘)スヤァ……」


 ピンポーン――ピンポンピンポンピンポンピンポンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンポーン!


「んあ……? いま……あさ……5時……だぞ……( ˘ω˘)ス――」


 ピンポンピンポンピンポンピンポンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピ――


 ガバァ――!!


「だぁぁ! もう! 朝からうっせぇんだよ! こんな朝早くから人んちのピンポン連打してんじゃねぇよ!? 今何時だと思ってんだ! 朝5時だぞ5時! しかも二日連続! いい加減、俺もキレるわ!!」


 思わずガチギレしてからエリカに視線を向けると、真横で俺が大声をだしたからかちょっと眠そうな様子で身体を起こした。


「悪い、起こしちまったな」


「はふ~~。トール、おはようございます、朝から元気ですねぇ……」


 あくびを手で隠しながら、ちょっと舌ったらずに朝の挨拶をしてくるエリカ。


 昨日散々見せられたエロ系ギャルの姿と違って、ポワポワ~とした姿がすごくギャップがあって可愛かった。


 朝一でアニオタが愛して止まないギャップ萌えを見せつけてくるとは、やるなエリカ。


 白状しよう。

 俺は今、そんなエリカの姿に猛烈にときめいている!

 だってアニオタだから!


 しかもこれは狙ってじゃなくて、きっとあの後俺が寝てからも遅くまでスマホでこの世界のことを勉強していたからなんだろうな──とか考えると、俺は胸の奥が温かい気持ちでいっぱいになるのを抑えきれなかった。


「おはようエリカ。でも眠いだろ? まだ5時だからゆっくり寝てていいぞ」


 そんなエリカに何とも言えない愛おしさを感じた俺は、だからとても優しい口調で語りかける。


「いえ起きます。二度寝は悪魔の誘惑ですから、敬虔なる女神様の巫女としてはそのような堕落への誘いに乗るわけにはいきませんので」


「へぇ、基幹世界『ディ=マリア』には悪魔もいるんだな。さすが異世界」


「いえ、いませんよ? 今のは物の例え、比喩表現というやつです」


「ああそう……」


「ところで騒々しいですけど、一体どうしたんですか?」


「来客だ。なんと朝の5時からな」


「朝5時に人の家にやって来るなんて非常識な輩ですねぇ。どんな躾をされているんでしょうか。親の顔が見てみたいですよ」


「まさに昨日それをそっくりそのままやってみせたお前が言うなよな!?」


 この世界に1人っきりのエリカだから、事情を知る俺だけでも優しくしてあげようとか思っていたのに、あまりの物言いについツッコミを入れちゃったじゃないか。


「わたしの場合は一刻も早くトールと会うために、これはもうマストで必要なことでしたので仕方なかったんです。不要不急の朝5時アタックを敢行するこの不逞の輩とはワケが違うんです」


「……エリカが今日も元気そうで良かったよ」


 エリカはやっぱりエリカだなぁ。


 それでも俺は、やっぱり昨日の夜に盗み見したエリカの寂しそうな姿を思い出してしまうのだった。


 こうやって元気でポジティブなのがエリカ本来の姿なんだろうけど、昨日のあの悲しげな姿もまた、間違いなく嘘偽りないエリカの素の姿のはずだから。


 人は多面的な生き物だ。

 簡単に善人と悪人が区別できるのは物語の中だけだから。


(もしかしたら俺が心配しないように強がっているのかもな)


「はぁ、わたしはいつもこれくらい元気ですよ? 朝から変なトールですねぇ」


 俺の内心を知ってか知らずか、きょとんとした顔で答えるエリカ。


 そんなエリカにもう一度優しい笑顔を向けてから、俺は玄関に向かうとドアを開けた。


「はい、どちらさまです、か……??」


 だけど俺はそこまで言ったところで、玄関のドアを開けたままの姿で固まってしまった。


 というのも、そこに居たのはなんと!


 胸元が大きく開いた半袖のミニスカメイド服&黒のニーソックスによる絶対領域を備え、足元は黒のショートブーツ、頭上にはネコ耳を完備した秋葉原にいそうな金髪の美少女だったからだ――!


お読みいただきありがとうございます。


第2章開幕です(*'ω'*)


気に入っていただけましたら、ブックマークと☆☆☆☆☆で評価していただけるととても嬉しいです(*'ω'*)b

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