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現実にありえない漫画的表現

作者: 麻未也

私が知らないだけなのかもしれないが、他でこのような意見を目にした事が無かったので投稿してみました。

私はいい年こいてアニメが好きである。

漫画も好きで、空想系の小説も好んで読みます。

同じ原作だったとしても実写になると「どうしてあんなにクサイのだろうか?」と思う人間です。

そんな私からの勝手な要望なのですが、製作者・執筆者の皆さんにお願いします。

架空のお話だからといって、あまりに大げさな表現は止めていただきたいのです。

特に昔からの定番とも言える、漫画的な表現がそれです。

まあ、読む側の皆さんが何も疑問に思わないのでしたら別に構わないのですが、個人的に気になる表現をいくつか挙げていきたいと思います。


まずはじめに代表的なものを挙げるなら「興奮して鼻血を出す」でしょうか。

漫画の中ではお約束的な表現ですが、いい加減止めませんか?

ギャグ漫画なら、まあ仕方がないにしても、シリアスな話の中に放り込んでくるのはいかがなものか。

興奮度を表現したいのなら「顔を真っ赤にした」「呼吸が荒くなった」とか、他にも表現する方法があると思うのです。


次にバトルシーンで多用される「人体が吹き飛ばされる」といった感じのもの。

特にアニメの中でよく見かける表現なのですが、素手で殴られた人が吹っ飛んで行ったりします。

ボクシング・相撲・空手、如何なる格闘技においても、人体が宙を舞う的なシーンを見た事がありますか?

人が飛ばされるとすれば、全身を均等に圧力をかけて押さなければ、体そのものが原型を保てないはずなのです。

顔面や頭部を強すぎる力で殴れば、頭部自体が粉砕されるでしょう。

腹部や胸部なら穴が空き、手足の末端であれば千切れ飛んでしまうのではないでしょうか。

また、吹き飛んだ後の演出として、「壁や地面にめり込む」というのもナンセンスです。

そもそも体ごと飛ばされる事自体に問題がるのに、その上硬い壁が凹むとかありえないでしょう。

コンクリートの壁だったら自動車が正面からぶつかったとしても、ダメージは自動車側に大きくなるくらいでしょう。

ぶつけられて壁が凹むって「人体どんだけ丈夫なんだよ?」と思うわけです。


バトルシーンの流れから続きまして「身代わりとなって(相手をかばって)刺される」というものがあります。

銃弾のように目視できないほど高速で飛来する凶器の盾になるという事ならわかります。

避けたい物が漠然としか捉えられないのだから、体全体で庇う以外に無かったと言えます。

ですが、刃物で刺される(切られる)というのはどうでしょう?

刃物って目に見えませんか?

刃物を振るっている人物に触れられないものですか?

この場合「刃物を払い落とす(掴む又は逸らす)」「人物を突き飛ばす」で解決出来るはずです。

演出の為とはいえ、無理やり感動のシーンをこしらえるのは勘弁してもらいたいです。

似たような展開として「銃弾は避けられるのに刃物で切られる」というのも同類とみなします。

また、割り込んでくる人物が突然現れるのも問題です。

ギリギリにならないと救援が現れないというのも、演出上仕方ないのかもしれませんが「普通気付くだろ?」とツッコミたくなります。


速度に関する表現にも不満を感じます。

昭和時代のヒーロー的ロボットSFはともかく、近代のリアルな感じのなんちゃってSFアニメ。

真空の宇宙空間とか惑星の軌道、大気圏なんてソレっぽい単語を並べて雰囲気をだしているのはいいのですが、それだけに納得がいかない部分も出てくるのです。

特に気になるのは「宇宙船ってそんなに遅いの?」という疑問です。

巨大な物体を表現する手段としてのゆっくりな動きを否定はしません。

遠景から眺めて同じ方向に動いているのなら遅く見えるのもありでしょう。

しかし、相対する物がすれ違う場合は違うでしょう?

海上を進む大型船じゃないんだよ…。

宇宙船だよ?

時速何キロで動いてる設定なの?

距離感とか変じゃない?

子供の頃なら考えなかったような疑問がいくつも浮かんでしまうのです。

なので、編隊を組んでいる味方同士で衝突したり、敵艦に体当たりをするなんて演出を見ると、やるせない気分になってしまうのです。

SF小説の中には宇宙船同士の戦闘についてリアルな感じで表現されている作品もあるので参考にしていただきたい。


まだまだ他にもある気がしますが、当面はこれらのことを踏まえて制作にあたっていただきたいと思います。

いち読者の戯言と思われても仕方ないですが、多少なりとも心に留めて頂けたら幸いです。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 麻未也様 お約束とは思っても、許せない点がある。 共感します。 私も、許せない表現があります。映画とかである。大きな隕石が煙を引きながら落下するシーンが許せない。 そんな、生温い現象で…
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