白雪姫の魔法の鏡はわりとポンコツだと思う
ドラゴンボールという漫画に相対する人物の戦闘能力を測定するスカウターといった機器がある。
公園内に建てられたプラネタリウム施設にはバブル時代の名残なのか
何故だか不思議なロボットやプラレールにコンピューターゲームの電子機材などが設備しており
その中でもひときわに目をひくのは測定者の性別を査定し数値で表示してくれる機器で
公衆電話ボックスを思わせる個室の椅子に腰かけると機材が好き勝手自動に測定者の性別を判断してくれるというものであった。
以前から自身の女子力が気になっていた私はふとそれらの機器を試してみることにした。
まずは向かい側にある全身スキャン機能の付いた液晶モニタが外観的な性別の数値を測定する。
磁気レーザーが液晶モニタを通して全身を頭部がある上からつま先のついた下までを流れるように通過すると
お次は頭部を中心とした針状に伸びる赤い磁気レーザー光線が測定者の脳波を解析し思考的な性別の数値を割り出す。
どうやら今の時代にはわざわざ頭部に電極までもを付けなくても遠隔から脳波を測定出来るらしい。
そんなこんなで出た数値がこのようなものであった。
■測定結果
測定者の性別:女性
測定者の年齢:2×
■容姿的性別結果
顔
女性度:30
男性度:70
体
女性度:40
男性度:60
(全体的な骨格が男性的であり、年齢以上に老けています。
体型も凹凸が少ない為はっきりとはわかりづらいです。
外見的な美醜はどうにもなりませんが性別が曖昧になりがちな老化を防ぐためには健康的な生活を心がけましょう)
■思考的測定結果
女性度:40
男性度:60
(汚い単語の言動が目立ちすぎます。日頃のがさつな物腰は控え女性らしい振る舞いを身につけましょう)
■総合結果
あなたは 40歳の中年男性 に見える 2×歳の女性 です。
印刷された結果の書かれたブリント用紙を手にとると私は機材の横を無言で叩きそのまま静かに帰宅したのだった。
こんなもの二度と使ったりしないんだと心の中で思いながら。
赤い雨傘
子供の頃実際にこういう施設があって好きだったので思い出して書きました。
プラネタリウムとかも無料で上映されていたりロボットが出迎えてくれたり
レールの新幹線の模型が走ってたりとかなんだか不思議な科学館みたいで大好きでした。
今は児童施設かなんかになってしまっていてないそうで。残念ですね。