モンスターを仲間に
「わ、私…あなたが湖に沈んでた時に、その…気付かずに、指輪に触れてしまったんです」
「…え?」
えーと?
「は、恥ずかしい限りです。指輪のこと知ってましたのに…」
顔を赤くして耳まで真っ赤だ。この女の子も結構ドジなのかな。
「あ、うー…いや、そういうこともあるんじゃないかな?」
「うぅ~」
目に涙まで浮かべている。どうすれば!?
「えっと、じゃあ、指輪に触れる前と今って、姿が違ったりするの?」
女の子がきょとんとした顔をする。一瞬落ち着いた顔をしたのに、なぜかあたふたとしている。
「い、いえ、マーメイドは人に近い姿をしてますので、姿は変わらないのですが…」
女の子はそこまで言うと、その後が言い辛そうになる。再び顔が赤くなっている。
「えーと、その後は?」
「あうぅ~…言わなきゃですか?」
そんなに言い辛いことなのかな?うーん。
「気にはなるけど、そもそも知らずに装備しちゃってたし、良いかな」
「そ、それは良かったです」
女の子はほっとしたように息を吐く。そして思い出したように頭上に電球マークが出た。
「大事なことを伝え忘れるところでした。その指輪を使って擬人化した後は、モンスターを仲間に出来ることもあります」
「え?それじゃあ、仲間を助けに行けるかな?」
女の子は一瞬驚いた顔をする。
少しの間があったけど、笑顔を見せる。
「それだけでなく、モンスター達と一緒に、魔王に立ち向かえるかもしれませんよ」
「え?」
魔王に対して、擬人化したモンスターで挑むってこと?
俺の育った街ではそんな話を聞いたことがない。でも、もしそれが可能なら、一人でも多い方が良い。
「そうか。すごいんだね、この指輪」
「それで、お願いがあるんですけど…」