仲間が倒れている
「ここまだ序盤じゃないのおおおおおお!?」
たった今、仲間の勇者が倒れた。彼は剣術も攻撃魔法も強かったのに、ついに倒れてしまった。攻撃魔法を得意とする仲間は最初に倒され、勇者と並ぶ剣術の使い手も既に倒れ、残されたのは回復魔法しか覚えてない俺。
魔力はもうない。回復魔法が使えない。そもそもこの戦闘中、一度も使ってないのに魔力がないのはなんでだ。
相手は一本角のモンスター、ユニコーン。攻撃力が高くて、このままではやられてしまう。
何度も逃げるのを試みてるけど、なかなか逃げられない。一刻も早く、仲間を街に連れて行って回復させたい。
でも今は逃げなきゃ。俺は全力で走る。
「うおおおおおお!」
逃げれる…か…?
「お、追ってこない?」
不思議に思って、ゆっくり戻る。
「あっ」
スライムの群れに見つかった。
「相手にしてる場合じゃないんだけど。って、あ!」
俺の杖で攻撃してもダメージ与えられないんだった。いつも勇者や剣士、黒魔法使いが攻撃してくれてたから回復だけで良かったけど、今これって逃げるしか。
「嘘だろおおおおおお!?」
再び全力で逃げる。今度は追ってくる。逃げても逃げても、ものっすごい勢いで追ってくる。
「嫌だああああああ!こんなところで倒れたくなああああああい!」
目の前に湖が見える。このまま走っても逃げ切れるとは思えない。
「湖に飛び込んで逃げるしか…って…」
飛んでから気付いた。
「泳げないんだったああああああ」