2.流れに身を任せましょう。
この学校は美術が絵か工芸、どちらか好きなほうを選ぶことが出来る。
2クラス合同で行われるけど先生も2,3人いるので安心です。
そして、ここで大切なのは百目鬼くんがどちらを選ぶのかということである。
ゲームではランダムイベのくせに三十分の一の確率で同じになれた。
同じになれると攻略しやすくて離れると攻略しにくい、という感じだ。
そもそも百目鬼くんは攻略が中々難しいキャラだったので
百目鬼担の人はここで何回も、時には何十回とこのイベをするらしい。
まあ、これは運みたいなものなので私の好きなほう--まだできる方を選択したわけですが
なんで、百目鬼くんいるんですかねぇ…??
無差別殺人ルートは確か、2,3人がそうなったとまあ曖昧な記憶なのである。
その内の1人は一先輩、だったと思う。
それから確か髪の毛の色が黒ではなかったのだ。
この髪の毛の色に対しては自信がありますとも!!
それに百目鬼くんは基本無気力系クール男子なので別にほおっておいても大丈夫!
と思っていたのになんでこんな所で運をつかっちゃったんですかね…。
そしてなんで私今から百目鬼くんと机くっつけけてなにを書くか考えるんでしょうか。
うふふ、大丈夫わかってます。
先生が急に2人組で1つの絵を書こう!くじでペア決めるね!!とか言い出すからですよね。
…いやいや、普通に考えておかしいでしょ。
百目鬼くんはもう才能のありあまっている天才で、私は工芸より美術のほうが
まだできるかな、って感じできちゃった系生徒ですよ…?
「名前」
「は?…あ、名前ですね。小宮山です」
「…小宮山はなんか書きたいものあるの」
「…特にはないです」
ごめんね、百目鬼くん。
条件反射でおもわずは?といってしまってごめんね。
1番返答に困る特にはない、っていってしまってごめんね。
悪いと思ってるからそのじと目はやめてほしいなーなんて…。
あ、ごめんなさい。なんでもないですー。
「そ、じゃあなんか適当に単語言って」
「え、適当にって…」
「はやく」
「…花、椅子、窓、空?」
ただ単に目に入ったものですけど、なにか?
それにしてもこいつクールっていうより俺様のほうが合ってる気がする。
急に説明もなしにそんなこといわれてもとまどうでしょーが…。
答えられなかったぐらいでそんな睨むことあります…?
そんなことを考えているうちに百目鬼くんは何かを書き上げている。
「これでいい?」
そういってパッと見せられたのは鉛筆で書かれた、確かラフ画っていうやつ。
思わずすごい、という言葉が無意識に出てしまった。
説明すると椅子に女の子が座ってて頭とか床に花が散らばってて
その後ろに窓があってその窓の中に空がある、みたいな?
あれ…?私、女の子っていったけ?
まあ、そんな気にすることでもないか。
瞬間的に閃いたみたいな感じだろうし。
「いいの?駄目なの?」
「え、うん。」
「いや、うんじゃ分かんないし」
「ごめん、無論これで大丈夫。いいよの方。」
「俺下書きと塗るのするからなぞるのと配色して。」
「あの、なぞるのって何するの…?」
「塗る前に外の線をなぞるだけ。」
「じゃあ、百目鬼くんが塗る時に一緒にやればいいってこと?」
「まあ、そんな感じ」
「…改めて、下手糞だけどよろしくお願いします」
「…こちらこそ」
はい、心の籠もっていないこちらこそいただきましたー。
百目鬼くんとペアになったからには評価ssを目指そうっと…。
黒髪黒目が好きなのは私です…。
蓮ちゃん、前世の記憶まだあやふやなところがあります。
ちなみに百目鬼くんは連ちゃんのことを
久々に媚びてこない奴だな→なんか面白い奴だなって思ってます。
(主に蓮ちゃんの反応が面白いらしい