4-2
百目鬼くんはすごい。
最近百目鬼くん褒めてばっかな気もしないでもないけど。
運動も勉強も出来ちゃうんだぜ…?
あの、双門くんとそこそこなら良い勝負が出来ちゃうぐらいだし。
絵だけがとりえなのではなく絵が特にずばぬけて素晴らしいってだけで。
まあそのせいで本人あんなひねくれた性格ですけどねー。
周りのプレッシャーがすごいんですよね、確か。
百目鬼くんルートでそんな話があったような…?
あーやっぱりぼんやりとしか覚えてないな…。
まあ、今はとりあえず百目鬼くんのチートさはおいといて。
私は逃げなければならなりません。
しかし!!英語で言うとBut!!私が逃げ回ったところですぐ捕まるのは目に見えているわけですよ。
運動できないのはちゃんと自覚済みですし!
そもそも運動部の人とか足速すぎだし…。
文化部が多いからか知らないけど文化部にもやけに足速い子いるし。
そんだけ速かったら運動したらいいのに…って思う子いるよね、ほんと。
というわけでドキドキ!かくれんぼ大作戦でいこうと思う。
よくない!?この作戦結構良いでしょ!?
と、なるとやっぱりあんまりみんなが知らない旧校舎かなー…。
百目鬼くんの絵を見に行く際に迷ったけど今ではもう完璧です。
探検済みだからどこへでもいけちゃうよ!!
「…ここらへんでいっか」
そう思い1階奥の空き教室、というよりかは物置部屋みたいなところに隠れる。
ものがいっぱいだし後ろは窓だし扉は古いから開けるとすごい音がするし私に死角はない!!
しっぽも取られなかったら良いだから三角座りしてます。
まあ、見つかると立つのがルールですけどね!!さすがにそこまで甘くない。
ただちょっと埃っぽいのが難点です。
「えっと、それでは今からゲーム開始です!
ルールを守って楽しく鬼ごっこしてくださいねー」
ピンポンパンポンっとお馴染みの音の後に我がクラス担任の先生が開始を告げた。
楽しく鬼ごっこってなんだよ…。まず鬼ごっこの時点で楽しくないよ…。
そんなことを思ってる間にどこからともなく可愛らしい叫び声やらむさ苦しい男子の雄たけびやら
足音やらまあみんなエンジョイしてるみたいでなによりですね!!
私はあれだ、埃充みたいな…。
まあ、楽しそうだけど私の場合見つかったら逃げるじゃなくて見つかったら捕まるだから
結局あんまりエンジョイできなさそうだから埃充で十分なんだけどね…。寂しい青春とかいったの、誰だ…!
まあなんやかんやで1時間半くらい経過しました!
これは一応制限時間3時間なので残り半分です。
さっき人がこっちに着たみたいですけどまったくバレなかったから
もうほんとかくれんぼ大作戦大成功…!
まじ自分着てるわーとか思ってると急に扉が開かれた。
もうなんかの悲鳴かと思うくらい扉が変な音をだすのでおもわずびびったわ。
…てかどっちだ?鬼?仲間?
それによって私の行動が変わるんだけど…。
「…だれかいるの?」
声が響く。
あ、これ百目鬼くんですわー。
はい、私詰んだー、百目鬼くんとかまじ無理ですわー。
冒頭でいったとおり百目鬼くんはすごいからね…。
たぶん100%中30%のやる気でこられても負けるね、余裕で。
「どーめきくん?」
「…小宮山?」
「そうだけど」
「そう、」
そういって百目鬼くんは教室の比較的埃をかぶってない机の上に座った。
私の目の前である。
「?あれ捕まえないの?」
「…小宮山こそ逃げないの」
「いやなんていうか逃げても無駄だから隠れてたって言うか」
「ふーん」
え、ちょ私の質問ガン無視?
小宮山さんちょっと傷ついちゃいますよ?
「…めんどくさいことは嫌い」
「つまり?」
「このゲームに参加してるつもりはない」
「あー…やる気がないってことか
…じゃあ共同戦線でも貼る?」
「俺のメリットは?」
「たぶんだけど鬼としての役目をちゃんとしてない人は別に課題がだされたり
先生にこきつかわれたりするっぽい。
百目鬼くんが共同戦線はってくれるなら先生に言わない」
「分かった。いいよ。」
これでたぶん私逃げ切れるな。
てか百目鬼くん最初に比べて結構しゃべるようになったかも。
まあ最初と比べると、だけどね。
そんなこんなで残り1時間です。
▼小宮山蓮 は ナカマ(百目鬼) を 手に入れた!
お久しぶりですー!
ぜんぜん更新できてなくて申し訳ないです(・ω・`)
百目鬼くんと仲良くしてくれるんだろうか…。←