表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方白妖狐  作者: 火之迦具土
山と都
32/41

弐拾玖話 鬼との賭

ー白詠siedー


伊吹さんと相対するような形で刀を抜く

「あっ! 私の時は抜かなかっのに!」

後ろで、星熊さんが騒いでいたが少しすると静まる


『九尾解放』



「くうぅ~、この妖力たまらないねぇ・・・いくよ!」

伊吹さんが地面を踏み切り飛び込んでくる


「・・・幻の太刀・二藍」

刀を二度振り刃をとばす、それは確実に伊吹さんにあたったーーーと思った、あたった瞬間霧のように霧散して消える


「危ないねぇ、いきなり」


後ろから声がして、振り向くと拳が迫ってきていた

『バンッ!!』

迫ってきていた拳を尻尾で防御する

「・・・っ!! 中々頑丈な尻尾だねぇ」


「・・・八尾槍」

拳を振り切った伊吹さんに、防御に使った尻尾以外を硬化させて突き刺すように繰り出す

「そんなのじゃ当たらないよ!」

また、霧になった


「今度はこちらの番だね」

頭上から声が聞こえて上を見ると拳を繰り出すところだった


「三重結界」

頭上に手を掲げて、四点を頂点とした結界を三つ重ねて展開する

「・・・らぁぁあ!」

頭上で、拳を繰り出し続けている


その時、頭上ではなく背後から声がした

「後ろが空いてるよ!」


『シュッ』っという風を切るような音がしたとおもったら背中に衝撃がはしり吹き飛ぶ


空中で吹き飛びながら体制を整えて着地する

「・・・どういう技ですか?」


目の前の二人の伊吹さんにいう


「これは私の密と疎を操る程度の能力で作った分身さ」

そう言うと二人は霧になりそして、次に実体化したら一人の伊吹さんになっていた


「白詠提案があるんだけど、いいかい?」

「どうぞ」


伊吹さんは口の端をつり上げてわらうと

「この死合いで勝った方は、負けた方に命令できるというのはどうだい?」

伊吹さんの顔には自信と挑発がみえた


「・・・いいよ」


「じゃあ、いくよ!!」

地面がめくれるほど力強く地面を蹴って踏み込んでくる


「幻の太刀 木賊」

刀の軌跡から緑色の斬撃いくつかとぶ


「きかないよ!」

当たる瞬間だけ霧になり、斬撃がすぎた後また実体化して、懐には入ってくる


「シィイイッ!!」

ここぞとばかりに拳を振るってくる、腰を入れるなどの技術ではない、鬼の身体能力で繰り出される拳だった


それを、刀を持っていない腕とフットワークで避けつつ、袖の中の空間にある札に霊力を込める


不意に伊吹さんが拳を振りながら頬を膨らませる


「はぁぁああ!!」

思いっきり息を吹き出すように至近距離から鬼の炎が放たれる


「・・・あまい」

刀を振るい炎を斬る、しかし目の前には砂埃しかなく視界が悪い


「・・・増えてる?」

段々と私を覆う砂埃が増えていっていた


伊吹さんは自身の能力である密と疎を操る程度の能力をつかって、私の周りに砂埃を集めたのだと気がついた


あちらこちらから、伊吹さんの妖力が漂っているから恐らく砂埃に混じって霧になっているのだろう


 私は袖の中から札を八枚ほど投げる、札はそれぞれ均等に八ヶ所に留まる


「・・・幻夢柴門 『霊』」


能力で自身の妖力を霊力に変換して、結界の術式を展開する 、八枚の札は互いに鳶色の結界を展開して、八枚の結界が合成されて、一枚の巨大な結界が私と伊吹さんと結界の外を隔てる


「・・・そこっ!」

袖の中から出した匕首を投げる


其処には霧から実体化した伊吹さんがいた

「くそっ、能力が使えなくなったのか!?」伊吹さんが匕首をかわしながら言う


伊吹さんの言うとおり、この『幻夢柴門』は妖力の反対である霊力を空気に浸透させて、妖怪のような妖力を元としたものを弱める効果がある


あくまでも弱めるだけで、弾幕のように大量にでてくる物には効果が薄い

それにまだ未完成のため妖力の消費が激しい


「・・・早めに終わらせる」


  『十尾解放』




















「だぁぁああ!! もう一度、もう一度だけ殺ろう!! なっ、なっ」

あれから少したったのだが、伊吹さんはまた、戦いたいらしく再戦を希望して私の肩を揺さぶっている


そこへ、助け舟を出してくれたのは星熊さんだった

「それで、約束の命令はなんだい?」


伊吹さんとの約束である、勝った方は負けた方に命令できる、その命令は考えてあった


「・・・私がこの山を出ることを許可してもらえるように、鬼乱の説得を手伝ってほしいーーーーー」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ