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東方白妖狐  作者: 火之迦具土
山と都
30/41

弐拾漆話 勘違い


ー咲耶姫saidー


私が、蘇ってから一晩明けた


腕の中には、小さいが暖かいぬくもり・・・白詠が眠っている


白詠は、泣きつかれて寝てしまったらしい、全く警戒せずに寝ている、私が初対面だったら襲っているかも・・・なんて、冗談を考えるぐらい可愛らしい寝顔をみて、一人で笑う


「どうした、いきなり笑って」

前に胡座をかいていた鬼乱がきいてくる


「ふふ、少し考え事を・・・ね」

二人で少し見つめ合うと、どちらともなく笑う


「私の為に戦ってくれて、ありがとう」

鬼乱にいうと

「よせよ、自分の満足の為にやったんだから」

手を振って恥ずかしがった


「・・・白詠もありがとう」

寝ている白詠の髪を撫でながら呟く


「・・・んぅ」

少しくすぐったそうに動く


「本当に、ありがとう」

もう一度呟く


「鬼乱、私はもう一度木の中で力をためてます、心配しなくとも必要なら出てきますから」

白詠を横抱きして、鬼乱に渡す


「分かったよ」

鬼乱は白詠を自分の膝の上に寝かせる

「では、また今度ーーー」


木の中に足を進めた



ー白詠saidー


起きたら鬼乱の腕の中にいた

「鬼乱、起きて」

離してもらおうと揺するが全く起きる気配がない、仕方がない・・・


『・・・ポンッ』

狐の姿に戻り腕を抜ける

抜けた後また、人に戻る


「咲耶姫・・・?」

周りには咲耶姫の気配があるのに、姿が見えない


しかし、気配があるならそれで良かった


そういえば、山の鬼と余り話さないできてしまった事に気がついた・・・ここは一つ、前世の克服と探検を兼ねて少し歩こうかな


「行ってきます」




鬼乱に教わった目印を頼りに洞窟を抜ける

、まずは、昨日見た鬼の 鬼百合さんを探す事にした、幸いにも妖力の質は覚えていたから場所はすぐに分かった



「見ない顔だな、どこの妖怪だ?」

急に、後ろから声をかけられる


振り返るとそこには、強面で金髪の・・・前世で言うところの年取ったヤ●キーみたいな鬼が立っていた


「・・・えと、昨日、余り・・・挨拶できなかったので・・・、鬼百合さんに、挨拶しに・・・」


それを聞くと鬼は片手を頭の上に振り上げる

前世での癖で一瞬目を閉じてしまう

なんせ、強面の男性の手が上がるところをみるのは、殴られるときぐらいなものだった


「ガハハッ!昨日来た噂の妖狐はお前か!・・・鬼百合様はもう少し上の方だ、くれぐれも気を損ねさせるなよ」


髪を乱暴に撫でながらわらっていた


「・・・頑張ります」


「じゃあな」

背中を向けたまま手を振り、歩いて行ってしまう





しばらく歩くと、とても大きく、きらびやかな金で装飾された赤い門が見えてきた


その門を押して開ける


「何者だい?」

開けた瞬間、門の中にいた大きな赤い一本角に黄色い星をあしらった、女性のような鬼が話し掛けてきた


「・・・挨拶」

私が答えると


「なる程・・・鬼相手に殴り込みかい?」

何かとてつもない勘違いされた・・・いや、鬼にとっての挨拶はこうなのかも


「あっ・・・いや、普通にあい「こっちに、開けた所があるからついて来な」

説明する暇もなく、連れていかれる


赤い門をくぐり抜けて、しばらく歩くと所々岩の突き出した、広場があった


「さぁ!、我が名は『星熊勇儀』!! 正々堂々勝負しようじゃないか」


声高らかに、星熊さんが宣言してくる


「はぁ・・・私は白詠、少しぐらい話を聞いてく「さぁ!いくよ!!」

まだ、此方の話の途中なのに、丸太のように太い腕を振り上げて迫ってくる


「らぁ!!」

星熊さんが振り下ろした拳を少し横に動く事でかわす

 『がんっっ!!!』

拳が地面にあたり、地面が砕ける


(・・・ん?)

鬼という種族の力を差し引いても大きい力、鬼乱まではいかないけど鬼の中でも中々の力だろう


「ほらっ!おりゃっ!!」


次々繰り出される拳と蹴りをくぐり抜けるようにかわす


「ほらほら、その程度じゃないだろう、腰の刀で反撃してきな、それとも、それは飾りかい!」


『解放 九尾』


 本気の星熊さんに対して九尾を解放する 

「・・・っ! やっぱりただの妖狐じゃあないね、まさか、九尾だったとは・・・でも、相手にとって不足はないよ!!」


星熊さんの筋肉が更に盛り上がる

「らぁ!!」

踏み込んで来た星熊さんの拳を右から左へ受け流す


 そして、がら空きの腹部へ鞘のついたままの太刀でぶん殴った


「ぐはっ!」


星熊さんは、吹き飛び突き出ていた岩にぶつかり岩を粉砕する


「・・・いま、何故鞘で殴った?」

砂塵の中から出てきた星熊さんの声は怒りを含んでいた


「・・・今は、刀を抜くべきではないとおもった」

「それは・・・・・・・私を舐めているのかい!!」


星熊さんが此方に一歩踏み出したとき声が聞こえた


「面白そうなことやってますね・・・説明してもらえますか?」


私達が入ってきた方から、鬼百合さんが歩いてきた


 笑顔だが、雰囲気が怒っている


「ねぇ、勇儀?」


星熊さんとの果たし合いは今度になりそうだ・・・

更新遅れてしまい、すいませんでした


今後の更新ですが、基本的に月一投稿になると思います、本当にすいません

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