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東方白妖狐  作者: 火之迦具土
山と都
29/41

弐拾睦話 鬼の根城

ー白詠saidー


諏訪子に別れを告げぬまま別れて数日、鬼乱が連れてきてくれたのは、山だった


「ここが良い所さ」

もの凄く得意そうに言う

「ここってどんな場所?」

そう聞くと

「鬼の住処」


そんな話をしていると、後ろから鬼が一匹出てくる、そして、鬼乱を見て驚いている

「と・・・頭領!」


「おう、今帰った」

鬼乱は、一言二言話すと

「全員集めろ・・・鬼子母神は絶対こさせろ」

鬼乱がいうと鬼は空気を思い切りすいこむ


「頭領が帰ったぞぉぉ!全員集まれぇえ!!」


山全体に聞こえるぐらいの音量だった


少しすると、あちらこちらから鬼がでてくる、腕が六本の鬼や角が二本や一本の鬼、そんな中で、

一際力の大きい一本角で、淡黄色の髪をした、薄い紫色の着物に身を包んだ、人間に近い女性の鬼が前にがでてくる


「呼びましたか、頭領」

その鬼は鬼乱に話しかける

「あぁ・・・よく聞け、これから鬼の頭領はお前だ」

その発言に周りの鬼が驚く、勿論私も驚いた

「・・・何故ですか?」

女性の鬼がきくと、鬼乱は私の頭を撫でながら

「私はこの子と一緒に生きることにしたからねぇ・・・それに、頭領なら私よりあんたがふさわしいと思ったんだよ」


その女性はこちらを見ると

「その妖獣は?」

と聞いてくる

「この子は白詠、私の家族さ」

「・・・桜雫白詠です」


「心配しなくとも、この山には居るから、困ったら呼びな」

鬼乱がそう言うと、女性はため息をつきながら頷く

「はぁ~~、分かりました、この鬼子母神、『鬼百合 沙羅』鬼の頭領になりましょう」


そうすると鬼乱は、待ってましたとばかりに私を抱えて走り出した

「後は頼んだよ、沙羅!・・・白詠、幻覚で私達の姿を消して」

最後の方を小さめにいう

「術式 幻」






鬼乱に抱えられて、すこし走っていると、目の前に洞窟が見えてきた


そこで鬼乱は私をおろしてくれる


「白詠、この洞窟の入り口に、飛びっきりの幻術をかけてくれ」

私は言われたとおりにするため、十尾になりかなりの妖力をかけて、結界と術式を混ぜたものを洞窟の入り口にかける


「これで、私達以外はあまり入って来れないと思う」

幻術で他の人妖には洞窟の入り口が岩に見えるだろう

「ありがとう白詠、さぁ、中にはいるよ、この中は迷路のようだから手を離さないで」

鬼乱に引かれる形で洞窟に入る


洞窟の中は、薄く青白く光る発光する苔が所々にあり、思ったより暗くなかった

しかし、鬼乱のいうように中は迷路だった





しばらく歩いて奥に進むと、水の香りがした「もうすぐ着くよ」

鬼乱が言うように光が強くなっていた


「わぁ・・・・・・」

思わずそう呟いてしまう


そこは、十分な空間があり、中心には少し大きいが澄んだ泉があり、水の青色が洞窟の壁に反射してとても幻想的だった


「その泉の中心に、咲耶姫から貰った種をいれな」

着物の袖から、種を出し泉の中心まで飛んでいき・・・泉に沈める


「・・・はぁっ!」

鬼乱が泉全体に妖力を流す


すると、泉の中心から桜の木が伸びる

しばらくして、とても大きい桜の木になると、今度は花が咲き乱れる


その桜の花が咲き乱れるのにあわせて、泉のいたるところに、中心より少し小さめの桜が伸びる


そして・・・・・


中心の桜に光が集まり、人の形をとっていく

やがて、光がおさまると懐かしいピンク色の着物が見えて、私は駆け出した


「・・・咲耶姫!」

飛びついて、着物に顔をうずめるように泣いてしまう


「久しぶりねぇ、白詠それから鬼乱」

咲耶姫は私を抱き上げると、鬼乱の前にたつ「ありがとう、二人共・・・ただいま」




少し泣きそうな笑顔の咲耶姫の耳に


「「おかえり」」


私と鬼乱二つの声が重なった


今年は余り更新できなかったのですが、来年は受験のためもっと遅くなるかもしれませんが、努力はしていきたいです


一年間見てくださりありがとうございました、来年も良ければ見てください


それでは、良いお年を!

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