拾伍話 『神様』
更新遅れてすみません。
ー白詠sideー
鬼乱と一緒に洞窟を出発してから数年経った
人間達との戦いで尽きていた妖力も全快した
そして、神様だが・・・どうやら人間の味方で妖怪を殺すことで信仰を集めるらしい
神の力、神力=信仰らしい
そして、信仰のなくなった神様は消滅する
それ故に、妖怪を見つけると即座に迎撃体制に入る
しかも面倒な事に神力は妖力と密度が違うらしく神力の弾一発が妖力弾五発に相当する
だから、今鬼乱としているのは神様巡りではなく、各所の生活を見ている
「白詠、この山は駿河っていう国に近いらしい」
「どうする、この山のぼる?」
目の前には、今までみた中でもかなり大きい山がそびえ立っている
「まぁ、やることもないし行くかねぇ」
それに対して私は、頷く
「じゃあ行こうか」
途中で拾った木の実などを食べながら山を登って行き、山の八割を登ったとき声が聞こえた
「それより上は我が神代、何用で参った妖よ・・・」
その声に鬼乱を見ながら
「・・・暇つぶし?」
と応えると
「そうだねぇ、暇つぶしだね」
「・・・はっ?」
何か今、神様の素が出たような・・・
「良かろう面白い、頂上まで来ることを許可しよう」
「どうする、上まで行く?」
「まあ、行ってみようじゃないか」
鬼乱は楽しそうに笑うとまた、登りはじめた
~頂上、神社境内~
「ようこそ、浅間神社へ」
頂上へ着いた私達へ桜の髪飾りを付け、ピンク色の着物に桜をあしらったとても綺麗な顔をした女性の神様がこちらに向かってあいさつしてきた
それに対して私は軽く会釈する
「へぇ、此処は浅間神社っていうんだね」
一方鬼乱は目の前の神様を無視して神社を見回している
その行動に神様は若干額に青筋を浮かべながら
「私がこの神社の神『木花之咲耶姫』です」という『木花之咲耶姫』という名前を聞いて 鬼乱の表情が変わった
「あんたが『あの』木花之咲耶姫』かい」
「木花之咲耶姫も長いでしょうし咲耶姫で良いですよ」
そう言って微笑む
「・・・鬼乱『あの』ってどういうこと?」 「この神、咲耶姫は姉妹喧嘩で姉の山を殴って自分の山より低くしたらしいよ」
「・・・殴って?」
そこへ咲耶姫が
「あの頃は若かったんですよ」
袖で口元を隠しながら笑う
とてもそんなことできそうには見えない
「少し、試して見るか」
鬼乱はそう呟くと
「らあぁぁ!」
急に殴りかかった
「ふっ!」
鬼乱の拳に真っ正面から拳をぶつける
『ガンッ!!』
地面がかるくめくれて、およそ拳から出ない音がする
(・・・もう)
地面の欠片が山や神社に落ちたりしないように結界を周りに張る、しかも二人とも強いため十尾になってから展開する
(それにしても、咲耶姫さんも鬼乱もすごいな・・・)
どこか客観的に感じていた
(あ~眠い)
私は目を閉じて近くにあった岩に座った
ー鬼乱sideー
左の拳は左の足で防がれ、右の足は右の拳で防がれる
試してやるつもりが少しだけ本気になりそうで困る
相手の繰り出した拳を顔を反らすことで避けて、その勢いのまま足を蹴り上げ一回転する その一撃は咲耶姫の顎を直撃する
「・・・くっ!?」
そう唸って
「桜花・・・「一寸まちな」
何かしようとした咲耶姫を止める
「このままだと遊びじゃなくなる」
「・・・それもそうですね、少し暑くなりすぎました」
「そういえば、あなたと連れの白い狐さんの名前は?」
「私は黒姫鬼乱、向こうが桜雫白詠だよ」
そういえば自己紹介を忘れていた
「・・・それで、あなた方の目的は?」
そう言って身構える咲耶姫に
「さっきも行ったが暇つぶしだね」
「ふふっ、面白い妖怪ですね、良いですよ好きなだけ暇つぶししなさい」
「あんたも珍しい神だね、まあ、ありがたく暇つぶしするよ」
これで戯れが終わった・・・が
「白詠、結界を解いてくれ・・・白詠?」
白詠は結界を貼ったまま寝ていた
「まずいぞ咲耶姫、白詠が起きない」
後ろを振り返る
「えっ、こんな結界壊せば良いのでは?」
不思議そうに聞いてくる
普通の結界ならば壊せば良いが十尾の白詠の結界は全力でしか壊せない、しかもこんな山の頂上でそんな事したら山が崩れる可能性もある
「ならやってみな」
「では・・・はっ!」
『ガンッ!!』
結界には罅一つなかった
「堅いね・・・まさか、あんな小さい子にこんな結界が貼れるなんて」
咲耶姫は冷静に言ってるが思いっきり手を押さえている・・・というか
「あんた気付いてないのかい、白詠は『十尾』の妖怪でかなりの歳月をいきてるよ」
「・・・ほ、本当ですね。あんなに可愛っ、小さいのに・・・」
かなり驚いたようだ
「まっ、あの子が起きるまでこの中でまってるさ」
こうして、私と白詠は浅間神社なる場所に到着した
中 途半端に終わってしまいすいません。 更新不定期ですが 見守ってください。 感想や誤字の指摘お待ちしています 、お願いします。




