第十九話 西南ドイツ首脳会談
革命とは歴史的瞬間であり、変えるべき者全てをかえることであり、作り出した本当の平等であり、自由であり、人間として扱われること、また他人を人間として扱うことである。ーフィデル・カストロ
我々がはるか以前になすべきであったことを行うには、明日では遅すぎるのであります。ーフィデル・カストロ
世界があなたを変えれば、あなたは世界を変えられる。ーチェ・ゲバラ
昨日の夢は、今日の希望であり、明日の現実である。ーロバート・ゴダード
〜ミュンヘン、大ドイツ国民共和国官邸〜
会議が始まる前に、ウェイターが紅茶を運んできた。ふわりと紅茶の落ち着くような香りが部屋に広がり、レーマーとゲーレンが共に一口飲んでから会議は始まった。
「つまり西ドイツからも東ドイツからも、停戦条約を結ばないかという誘いが来ていると。」
「そういうことになるな。レーマー、どうする?どちらと組む?それともどちらとも組まないという選択肢もあるが」
「ゲーレンの意見も聞きたいが、俺は西ドイツと停戦条約を結ぼうと思っている。」
「ほう?それはどうしてなんだ?」
「民主主義国家との共存はあり得るが、共産主義や独裁主義の国家との共存はあり得ない。共産主義はガンだ。あっという間に転移し、気づいた時にはもう手遅れ。国家の土台はグラグラだ。平等なんてありもせず、人々は弾圧されていることにすら気づかない。我々は違う。平和で、自由な統一されたドイツを目指す。であれば、西ドイツと組むべきだ。」
「こないだ戦ったばかりだが、本当にいいのか?東ドイツと組んで、西ドイツの領土を掻っ攫ったほうが得にはなると思うが?」
「確かに目先の利を考えるならそうすべきだ。しかしだからと言って、西ドイツの無垢な民を共産主義の脅威に晒すのはいただけない。西ドイツと平和的な統一に向けて、対話をすることはできる。ドイツから消え失せて然るべきなのは、共産主義者だけだ。」
「ずいぶんと西ドイツの肩を持つんだな。まあ確かに共産主義なんてのは論外だ。それはそうと、東ドイツとうちの国でCIAの活動が活発化してる。うちと東ドイツが手を組むのだけは阻止しようとしてるらしい。その手に乗るというのはちょっと癪だがな。西ドイツと停戦条約の線で動くってことでいいな?」
「ああ。頼んだぞ。」
〜フランクハルト〜
「ドイツ連邦共和国首相、コンラート・ヘルマン・ヨーゼフ・アデナウアーでございます。」
「大ドイツ国民共和国首相、オットー・エルンスト・レーマーと申します。どうぞよろしく。」
【7月2日、真報新聞】先日のマンハイム会戦で衝突した、ドイツ連邦共和国と大ドイツ国民共和国の首脳会談がフランクフルトで実現した。本会談では両国の国交樹立と停戦について議論がなされ、両国は3日後の7月5日午前0時より一年間の暫定的な停戦条約を締結した。さらに国交を樹立した上で、協力して共産主義国家である東ドイツを打倒することでも合意した。一年後にこの停戦条約の期限が切れたら、再び首脳会談を行い、条約の廃棄や延長も含めて会談を行うという取り決めもなされた。本条約は実質的に西ドイツと南ドイツの軍事同盟を意味している。そして西南連合軍は東ドイツの約1.5倍の兵数を有しており、これまで優勢に進めていた東ドイツにとってはかなり苦しい戦いを強いられることになるだろう。
〜モスクワ、クレムリン〜
「チッ。好きなように世界を引っ掻き回しやがって。今はまだその時ではないが、いずれレーマー君にはいなくなってもらうとするか。まあ、今は国内と東側諸国を安定させることに集中しよう。」
テストなんで少し投稿頻度落ちるかもしれません。久々のベリヤ登場回でした。いい加減日本に行きたいんですが、想定よりドイツパートが長引いてます。許してください。
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