第十一話 揺れるドイツ
Darkness cannot drive out darkness; only light can do that. Hate cannot drive out hate; only love can do that. (闇を闇で追い払うことはできないが、光だけはそれを可能にする。憎しみを憎しみで追い払うことはできないが、愛だけがそれを可能にする。)— Martin Luther King, Jr.
〜新聞社〜
朝会社に来たら、突然先輩と社長室に呼び出された。何か俺やらかしったけ?先輩もどこか不思議そうな顔をしている。
社長が口を開いた。
「君たちはテレビジョンというのを知っているかね?」
「てれびじょん?何かちょっと前に日本でも公開実験してましたね?」
「良く知ってるね。それで君たちには東ドイツに取材してもらうことになったのじゃ」
「何でわざわざ東ドイツに行くんですか?」
「昨年の12月21日にドイツテレビジョン放送といって東ドイツの国営放送の一般放送が始まったんだが、それを君たちには取材してきて欲しいんじゃ」
「分かりました」
社長室を出たところで先輩が話しかけてきた。
「なあ、12月21日って確かさ、、、」
「あっ、、、スターリンの誕生日ですか」
「それに合わせて始めるくらいだからよっぽどプロパガンダ的ってことだろうよ」
「それって東ドイツで自由に取材ってできるんですか?」
「知らね」
「えっ?」
〜ダレス邸宅〜
「CIAから既に聞きましたよ」
「長官は耳が早いことで」
「その件については共産主義を撲滅するために一旦は容認しておいて、その後に適当にいちゃもんつければいいでしょう」
「またそういうことをおっしゃられる、、、」
「私たちとナチスは絶対に相容れない。そうなった時に自由と正義と民主主義を世界にもたらすことこそがアメリカ合衆国の使命なんだよ」
春休みでだらだらしていたら、執筆が全く進みませんでした。どうも作者です。この世界線だと史実よりも一年早くドイツテレビジョン放送の一般放送が始まりました(史実だと1952年12月21日)。次回は、ドイツ編です。いいね、評価、ブックマーク等してもらえると、執筆の励みになりますのでどうか宜しくお願いします!