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目を覚ます

 

 ・・・また、知らない場所で目を覚ます。

 今回は、少なくとも、ベッドの上だったが。


 覚めてしまった。・・・もう、覚めなくても良かったのに。


 目だけを動かして、辺りを見回す。

 白い床と、白いベッド。


(介護室に、似てるな。)


 教会の中にあった、怪我人の介護用の部屋。この部屋は、それに酷似していた。


 そして、こちらを見つめる黒髪の幼女が、一人。・・・え?



「起きましたー!王様、起きましたですよー!!」


 うるさっ!?

 耳元で叫ばれた、この幼女に。


「聞こえてますかー?痛いとこないですかー?」


 その質問に、遅まきながら気付く。

 痛みが、無いことに。傷もないことに。


「・・・これは、君が?」


「ふふん!そーなのです!あ、ミリはミリです、よろしくですー!」


 ミリ。どうやら、それがこの子の名前らしい。


「・・・な、んで、」



「んー?どうしたですかー?」


 助けてくれたうえに、名前まで教えてくれた、優しい幼女に対する、僕の返答は。






「なんで、僕を・・・生かしたんですか?」






 そんな、最低な質問だった。

 向こうは、こちらの事情など知らない、ということは、分かっている。


 それでも、止まらない。


「なんで、楽にしてくれなかった?意味を見つけた。意味があった。少なくとも、僕にとっては。」


「は、え。」



「死にたかった。楽になりたかった。もう、なにも見たくなかった。」



「ひょっとして・・・あのまま、死にたかったですかー?」



「・・・。」



 答えない。答えられないし、答えたくもない。

 静寂か、部屋を支配する。








 そんな、最悪な雰囲気を払拭するように。


「お邪魔するね。」「あ、王様ー!」


 聞き覚えのある声を持った、黒いドレスの女性が、入ってきた。


 目が覚めるような、白っぽい銀色の背中まで届く髪。

 吸い込まれそうな、レーナよりも白に近い、アイスブルーの瞳。

 艶やかな唇。

 白く透ける、雪のような肌。

 そして、文句の付けようもない豊満なスタイルを、背中が大きく空いた黒いドレスに包んでいる。



 そんな、美の完成形のような、誰でも振り返るであろう美貌の女性。

 男の理想を形にしたような女性。

 恐らく、誰でも興味をひかれるだろう。

 ・・・僕を除いて。


「うん。元気そうだね。良かった。」


「・・・貴女が、僕をここに連れてきた、いや、あの草原に僕を呼び出した人ですか?」


『王様』と呼ばれた女性が、少し思案したあと、頷く。


「うーん。そうなるね。」

 でも、と女性は続ける。

 空いた背中の方から、バサリと音がなって、かぎ爪の付いた、翼が広がった。


 その姿は、「【龍人(ドラゴニュート)】・・・?」伝説の【亜人】の姿に酷似していた。


 ここで、何故か思い出す。今代の【邪神】は、翼が生えていた、ということを。


「私は、人ではないんだけれどね・・・。」


 女性は、そう自嘲気に呟いた。

捕捉いれます。


無能ですいません。


【邪神】、【亜人】、【魔物】の関係性についてです。


【邪神】・・・テンプレな魔王のような者。人間がなることはない。【魔物】とは、直接的な関係はないが、いるだけで【魔物】が強化される。



【亜人】・・・エルフ、ホビット、ドワーフ、猫耳等々。全てに【邪神】の資格がある。一部の人間に迫害されているが、基本共存できている。特殊能力がある個体もある。




【魔物】・・・魔法の元、地球でいう空気と同等レベルである【マナ】から生まれる。同族以外の全てに襲いかかる。




(どれも、大体他の方々の作品とそこまで変化がない、テンプレと思っていただけたら幸いです。)

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