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不鮮明な夢
「ねぇ、僕が君の勇者になる!そうしたら、君とずっと一緒にいられるよね?」
「うん!私、ずっと待ってる‼」
不鮮明にぼやけた視界に、不鮮明にぼやけた君と、
大切な約束をした。
一生をかけて、守っていく約束を。
そう、大切な…わた、しの……
「姫様、朝でございます。」
「……夢?」
「なんの事でしょう?」
「あ、ううん、何でもない‼おはよう」
「はい、おはようごさいます」
メイドの声で目が覚めた。
ここはウィチル王国。
自然豊か、富も豊かな王国である。
なぜこんなにも豊かな国なのかと言うと、この国には…魔女や、幻、想像上の生き物が存在するからなのだ。
いわば、異世界、といっても過言ではないくらいに奇跡の国なのだ。
そして、私はこの王国の第一皇女…ティアナ、。
姫であり、魔女である。