二人がやって来るという話。(完)
「おう! お前ら元気だったか?」
「「「「「久保先生!!」」」」」
「「あのー、誰ですか?」」
「ん? おっ、もしかして新入りか?」
「はい先生。 自己紹介をお願いします。」
「私は久保だ。 この部の顧問をしている。呼び方は……君らが決めてくれ。」
「じゃあ、久保先生。 俺は黒宮 虎之介です。」
「く、久保ちゃん! 私は黒宮 桃です!」
二人はぺこりと丁寧にお辞儀をした。
「うむ。 それにしても……お前ら変わったな。」
そうなのだ。
俺はあまり変わりがないと思いたい。
雷は、短かった髪を少し伸ばしている程度の軽いイメチェン。
咲は、茶色のカラコン入れて大きめのだて眼鏡をかけている。 かなり雰囲気が違う。
夢は、天然度が増している。 それだけ。
永海は、肩までだった髪を、腰あたりまで伸ばし、もともと色素の薄い髪がさらさらと綺麗だ。
「さて、私もしばらくは旅行行かないから、用があったら職員室に来てくれ。」
じゃあな! と言い残して先生は部室を出た。
「さて、行動開始するか。」
「ええ。 そうね。」
「やろー! やろー!」
「俺たちらしく!」
「バカ騒ぎを始めよう!!」
こうして、俺たち五人は新たな友を二人加え、活動を開始したのだった。
部名は……人生遊び研究部。
俺は、俺たちにこれほど似合う名前は無いと思う。