夢のような出来事。 雷・永海 編
優の携帯の画面に映し出された文字列。
ーー永海の好きな人は雷。
あれは、本当なのだろうか。
今まで恋愛なんて、考えてもいなかったが、いざとなると気になって仕方ない。
「うーん。 永海が俺のことをねぇ。」
目をつむると、永海(かなり美化してる)が映し出される。
「いやー! やっべドキドキするー!」
ベッドに寝転んで枕を抱いて悶える俺はかなりシュールだろう。
「明日、学校が楽しみだなぁ!」
◇◆◇
「おはよう、雷。」
「お、おはよう!」
朝一番で、永海に声をかけられた。
うわー! めっちゃ普通じゃん!
ちょっと、こんなこと考えてたんだけど……
『ら、雷……? よく、寝た?』
とか、上目遣いで言って欲しかった。 うん。
「どうしたの? 雷? 頭でも狂ったかしら?」
「いや? てか、それひどくない!? 泣きそう。」
「あ、ごめんなさい。 もともと狂ってたわね。」
出ましたよ。 永海さん必殺の超絶ブリザードの目。
「……ううっ。 狂ってますよ!? 俺!」
「冗談よ。 今日の放課後も遅れずに来ることね。」
放課後遅れずに→遅れないで→雷がいないと寂しいの!
「うん! 絶対に行きます!!!!」