夢のような出来事。(完)
その日の夜。 親は仕事で遅いので、家には俺と咲が二人きりである。
「……ごめん。 優。 本当にごめん。」
「いや、別に気にしてねぇよ?」
「だって、答えがまさかの雷なんだもん!」
このセリフ……今ので何回目だろう?
咲はさっきからこれを繰り返しているのだ。
「で? 雷と永海はくっつくと思うか?」
「あの二人は、意外といいコンビよ?」
「……わかる気がするよ。」
「あ! 優? 香織のこと、どうするの?」
「返事は……決めてるよ。」
◇◆◇
翌日の登校中。 俺は肩をトントンされた。
「おはよう。 玉池。」
「うぃーす! 今日も頑張ろー!」
「おー! と、玉池。 ちょっと来てくれ。」
玉池は表情を硬くして、しっかり着いてきた。
通学路から離れた公園のベンチに座り、話す。
「もちろん、あのことだ。」
「……うん。」
玉池は顔を紅く染め、目を潤ませる。
だが、俺の目をじっと見つめている。
「俺も好きだぞ。 お前のこと。」
「本当? 本当に?」
「本当の本当だ。 その代わり……」
「その代わり……?」
「俺、寂しがりだからずっと一緒にいてくれ。」
「私からも、お願いしますっ。」
「それと、俺たちのクラブに入ってくれ。」
「うんっ! 喜んで!」
こうして、俺と玉池は恋人になった。
手を繋いで通学路を歩いたときは、死ぬほど照れたね。
俺、ウブだから!!




