夢のような出来事。その4
あれから三日後の放課後。
俺は永海ではなく、玉池に呼び出された。
「波本……来てくれたんだ。」
「ああ。 お前に呼ばれたし、そりゃ来るよ。」
「そっか。 ありがと。 あ、あの……さ。」
「ん? なんだ?」
ここからは玉池の表情は確認できないが、頬がほんのり紅い。 夕焼けとは少し違う。
「永海ちゃんって、波本の事好きなんでしょ?」
いつもなら、誤魔化すところなのだが、今は誤魔化してはならない気がした。
「ああ。 どうやらそうみたいだ。」
「やっぱり……そうなんだ……。」
「まだ告白とかは無いけどな。 近いかも。」
「……じゃあ、それを理解した上で言います。」
ーーーー私、波本のことが好きです。
◇◆◇
今は家。
部活が終わり、咲と共に先ほど帰宅した。
「優……。 その顔は、何かあったんだね?」
「あ、ああ。 話……聞いてくれるか?」
「もっちろん! じゃあ、ソファに座ろうか。」
俺たちは二人並んでソファに腰掛けた。
「で、悩みは? 言ってみ?」
「玉池……って知ってるか?」
「うん。 普通に友達だけど?」
「さっき、あいつに告白されたんだ。」
「嘘でしょ? それ、本気で言ってるの?」
「本気だ。 屋上に呼び出された。」
「香織、学年一を争う可愛い女の子よ?」
「そうなのか? 全然知らなかった。」
「……優、朝から抱き合ってたでしょ。」
「それは、玉池から…………」
「それ、確実に好きですっていう意味じゃん!」
「ドキドキした。 俺、どうすりゃいいんだ?」
「…………私に任せなさい!!」
過去を振り返っても、こんなに頼りになる咲はいなかったような気がする。




