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1. シェリル

暫く説明回多し

私の名はシェリル・アン・メース。

シュルツ王国のメース公爵令嬢である。



偉そうに公爵令嬢と言ってるけど立派なのは肩書きだ。

中身は王族の暗部を司る一族の一人。

想像通り一癖も二癖もある令嬢である。



しかし世間一般にバレてしまってはいけないので淑女を装ってる。

私付きの侍女には化けの皮をお上手に被っていらっしゃると嫌みっぽく聞こえるけど誉め言葉としておこう。



父は王国軍の元帥にして暗部の統括。



母は王妃様の親友兼護衛と水面下の調査役。



長兄は王太子殿下の側近兼懐刀。



次兄は同じく王太子殿下の側近兼忍者部隊首領。



末娘の私は奇蹟調査局所属の悪魔払い兼悪霊払い。

分かりやすくいうとエクソシストとかゴーストバスターだ。



私だけ毛色が違うのは全属性の魔法が使えて精霊の加護持ちだからである。

因みにエルフの血を引いているため先祖返りと言われるほど魔法容量が無尽蔵。

見た目は人間ですが……



なので魑魅魍魎、摩訶不思議、奇怪案件は私の出番となる。



我がシュルツ王国は歴史が古く、過去に暗黒時代なる時期があり

その頃に跋扈した魑魅魍魎たちの痕跡が今も色濃く残っていたりする。

そうした場所や案件を処理する能力の有るものは残念ながら数少なく地道に対応していくほか方法が無かった。

現在でも変わらない。



しかし私の様なチート能力者が現れてからは解決スピードがアップしたのだ。

自慢じゃないけど局内ではポープと言われ期待されているのだよ。



お陰で私は大忙しで国中を駆けずり回っている状態だ。

王立魔法学園にせっかく入学したのにほとんど登校できず凹んだ。

学園生活を楽しみにしていたのに……



まだデビュタント前だというのに一人前に扱われ超多忙である。

社交界前のお茶会だってこなすこともできず、友人どころか婚約者もいない。

いっそデビュタントをすっぽかし領地に籠る深窓の令嬢になろうかとさえ思えてくる。



それに比べて兄たちにはすでに婚約者がいる。

彼女たちは兄らには勿体ないくらい出来の良い婚約者だ。

年下の私にも優しく、婚約者同士仲良く理想的。

それぞれ結婚したら本当のお姉様たちになるので私としては今から楽しみである。



兄は男なので当然後継ぎが必要だ。

私は末娘だし、後継ぎになれないし、政略的利益やらは兄たちの婚約で賄えてる。

なので私の利用価値は能力以外には無い。

まあ実際はもてないのだ。

声をかけてもらったとか、縁談の話もない。

(裏で父と兄たちが握り潰していたと判明するのはもう少し先の話)



この頃の私は仕事が楽しすぎて恋愛や結婚には興味なかった。

できないならできないで一人生きていこうと考えていた。

本業と副業でかなり稼いでいたから公爵家に居残らずにすむ。



どうにもならない場合は、ご先祖様のエルフの国へ行き神殿巫女にでもなろうかと思っている。

生きていくのに必要経費は全て神殿持ちだし、巨大図書館も併用されているので大好きな魔術探求もし放題!

今から入所しても良いのではないかと思うけど、家族にごねられそうなので極秘の最終手段にする。



さて、そろそろ今回の依頼案件に取り掛かりましょうか。



満月を背に黒々とそびえ立つクルム城ーー

悪霊が蔓延る幽霊城。

国内では有名なゴーストスポット。



今までに調査とか何回かあったんだけど、調査団全員が震え上がるほどの何かが起きて中断する事例が数多く……

内容を聞いても言えば呪われると顔を青くして絶対口を割ら……じゃなくて口外しない。

全員が全員とも!

これには奇蹟調査局もお手上げだった。



そこで私の出番であるーー

クルム城は王都より馬車に揺られて2日ほど掛かる場所に建っていた。






誤字脱字駄文報告、大歓迎です✨

宜しくお願いします<(_ _*)>

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