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第2話 わたしの名は

「知者さん、このあと何から始めた方が良い?」


現在××××は暗闇の狭く岩に全方位を囲まれた、

所謂、閉じ込められた状況にいる。


『まずはマスター自らの能力を確認することが重要かと。

 はじめにダンジョン生命体とはダンジョンコアそのものであり、ダンジョンコアに意識が宿り生物の形を模したものであり、ダンジョンマスターとはダンジョンの管理者であります。」


「あれ、でもよくあるダンジョン物はダンジョンマスターとダンジョンコアは別で、ダンジョンコアが壊されると、ダンジョンマスターも死ぬのがお決まりなんじゃないの」


『物語は物語です。しかしダンジョンマスターとダンジョンコアが別なのは正解です。通常は、ダンジョンコアはダンジョンにおいて神のようなものでありダンジョンにエネルギーを供給する役割を持ち、ダンジョンマスターはダンジョンの運営管理を行う王のようなものです。』


「じゃあ、つまりダンジョンの不思議な力がダンジョンコアそのもので、ダンジョンを創ったりモンスターを召喚したりするのがダンジョンマスターってこと?」


『いえ正確には違います、ダンジョンマスターはあくまでダンジョンから力を与えられているだけですので、ダンジョンマスターはダンジョンコアから許可を得てダンジョンコアから力を貸してもらいダンジョンを創り、モンスターを産み出しているのです。』


つまり、ダンジョンマスターはあくまでダンジョンコアが無ければ生きることもできない奴隷のようなものってことか。


『そのような、ものであるとお考え下さい』


「あれ、でも物語ではダンジョンってダンジョンポイントが必要なんじゃないの?」


『ダンジョンコアという神もただでは力を貸すことはできないということです。その点、マスターはダンジョンコアそのものであり、ダンジョンマスターでもあるので力を使い放題ですね』


おお、それは便利だな。

どんなダンジョンを創るのか夢が広がる。

あれ、でもダンジョンコアやダンジョンマスターってダンジョンから出られないんじゃ?


『いえ出られないわけではありません。ダンジョンコアは直接的な攻撃力を持たないため、ダンジョンマスターをダンジョンに縛り付けることで、ダンジョンコア自身の盾として剣としているのです。』


なるほど神と王というよりも、神と奴隷のように感じるな。


『そのようにとらえられても仕方のないことかと。

 それよりもマスター、ご自身のお名前を決めては如何ですか?』


ああ、いつまでも××××ではいけないな

さて、どうしたものか。

前世の名前でもいいが、それだと味気ないし、この世界の人々やモンスターに正しく発音してもらえるのかわからない。

ならば、知者さんに最終確認をしてもらって決めるのがよいだろう。

ここは、感覚に頼ってインスピレーションだよりで良いだろう。


「アリシア・ヴェルディアス。

 どうかな知者さん。    」


感覚だよりのインスピレーションだよりだがなかなかではないだろうか。


『はい、素晴らしい名前ではないでしょうか。

 発音もこの世界の者達でも問題ないでしょう』


アリシア・ヴェルディアス。

わたしの物語はここから始まるのだ。


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