第10話 エンレ
『ケツァルコアトルを倒しました。
原初の炎を取得しました。
錬金術がMAXになりました。
錬金術が錬成術1に進化しました。
重力魔法を取得しました。
光魔法を取得しました。
聖域を取得しました。
聖域を守護者49と統合しました。
聖域の守護者1を取得しました。
無効の魔眼67を取得しました。
ケツァルコアトルより神格を獲得しました。
ステータスと融合させます。
成功しました。
種族がダンジョンの支配神になりました。
称号に色欲の魔神、強欲の魔神、支配神を取得しました。
権能“強奪の神”を取得しました。
権能“色欲の神”を取得しました。
創造魔法と神格がリンクしました。
種族が支配と創造の神になりました。
異能“創造の書”を取得しました。
異能“創造の書”と知者を統合し、異能“叡智”へと進化しました。
炎魔法が太陽魔法へと進化しました。
海魔法から派生して氷魔法を取得しました。
嵐魔法から派生して、雷魔法を取得しました。
無属性魔法から派生して、天空魔法を取得しました。
光魔法から派生して、神聖魔法を取得しました。
光魔法から派生して、神速魔法を取得しました。
以上になります。お疲れ様でしたマスター」
『マスター、ここでいったんステータスを確認することをおすすめします』
「ねぇ、さっきのはどういう意味なの!?」
『マスター、何度も言わせないでください。
ステータスを確認してください」
「はい…………ステータスオープン」
名前:アリシア・ヴェルディアス
性別:女性
種族:支配と創造の神
職業:ダンジョンマスター
称号:サディスト、色欲の魔神、強欲の魔神、支配神
生命力:∞
魔法力:∞
攻撃力:4憶5400万
防御力:45憶2400万
魔攻力:17憶3400万
魔防力:79憶4980万
敏捷性:∞
幸運値:340000
権能:強奪の神、色欲の神
異能:能力統合進化、叡智、瘴気の魔王
ダンジョンスキル:ダンジョン創造、ダンジョン操作
武術-武装術1、剣聖1、拳聖1
魔眼-千里眼32、無効の魔眼67
加工―錬成術1
芸術―舞踏21
常時発動―身体活性1、アイテムボックス60、
限界突破75、
任意発動―隠蔽36、鑑定74、空間切断1
特殊―魔王の威圧49、聖域の守護者1、物理攻撃無効、不老不死
魔法:創造魔法、ダンジョン魔法(転移、命令、召喚)
太陽魔法、海魔法、嵐魔法、大地魔法、無属性魔法、
空間魔法、生活魔法、獄炎魔法、重力魔法、光魔法、
原初の炎、氷魔法、雷魔法、天空魔法、神聖魔法、神速魔法
はい、確認しました。
なんでしょうか求めてもいないのに、この壊れチートぷりは。
すでに人種では、なかったがもはやこれは超高位生命体みたいなものだろうか。
うむ、よくわからない。
『どうでしょうか、マスター?』
どうと言われましても、まぁこんなものかぁ的な感じかな。
今は、もう力をあまり求めてもいないし。
力を手に入れて好き勝手に、むやみやたらと殺戮するのは、あまり肌にあわなかったし。
それに化け物過ぎて、人と距離を取られたら悲しい。
だから、自己防衛できる程度の力があれば十分だ。
「マスター、ご自身の見た目を一度、鏡で確認した方がよろしいかと。だいぶ見た目が変わって衝撃的ですので。ええ、本当に衝撃的でした。」
んっ?
どういうこと。
姿が変わったのか。
でも、まぁそれはそれでよかったのかも知れない。
穢されつくした、あんな姿はいらない。
新しい姿、新しい身体、私は運に見放されていなかったのかもしれない。
心機一転、新たな人生を楽しめという運命の導きだろうか。
『マスター、見た目の確認をお願いいたします。』
「はいはい、“創造魔法”姿見」
創造魔法を発動し、姿見を作成する。
アリシアは鏡の前に立つと一瞬だけ驚いたように眉をピクッとさせる。
これが、私の姿……
見た目は15歳程度だが、スタイルもなかなかいい。
出ている所は出ていて、引っ込んでいるところは引っ込んでいる。
そして顔立ちも西洋と日本の中間の顔立ちで幼さは残っているが、
端整な顔立ちでいつまでも眺めていられる顔だ。
髪は銀髪で絹のようにさらさらとしていて、
前世の、仕事で疲れまったく手入れできてなかった黒髪とは大違いだ。
目の色も変わっている右目が黒に、左目が金だ。
肌の色は雪のように白く、陶磁器のようにつやつやとしている。
『それではマスター、今度の方針は如何致しましょう。』
今後の方針か。
仲間が欲しいし、この世界のことも知りたい。
それに、少しずつだけれど人と関わって友人や恋人、信頼できる仲間が欲しい……
『そうですか。それがマスターの本音なのですね。
それならば、“ダンジョン魔法“ではなく”創造魔法“で、
旅の仲間を創ることをおすすめします。」
“ダンジョン魔法”じゃなくて、“創造魔法”を使う理由は?
『“ダンジョン魔法”ではなく、“創造魔法”の理由は、
“ダンジョン魔法”で創られた生物はダンジョンに縛られるので旅には不向きであり、
“創造魔法“で創られた生物はダンジョン外でも自由意志で行動可能だからです。』
でも、それで仲間を創っても意味ないのでは?
仲間はそうやって創るものではないと思う。
『自由意志なので問題ありません』
叡智さんは、そうキッパリと言い切る。
「そういえば叡智さんって、名前ないの?」
そう叡智さんには、決まった名前がないのだ。
いつまでも、叡智さんでは距離があるようであまり好かない。
『ありません。よろしければマスターが名前をお与えください』
叡智さんの名前か。
確か花言葉で叡智の意味を持つのはエンレイソウだったはずだ。
エンレイソウからエンレでどうだろうか?
『マスターからの名づけにより異能“叡智”は、
叡智に進化いたしました。
これにより、マスターの魔法力を借りて、肉体の権限が可能になりました。』
エンレ、なんかさらっとすごいこと言ったような気がする。
実体化できるの、しかも私の魔法力は∞だから、
いつでも一緒にいられるってこと?
『マスター、実体化したいので許可をいただけますか。』
「もちろん!」
許可を出すと目の前の空間に光が集まり人型を形成する。
眩しい光が収まるとアリシアの前には一人の女性が現れる。
年齢は20歳程度であり、顔立ちはアリシアにそっくりで、
髪もアリシアとお揃いの銀髪で、非常に肉感的な見た目をしている。
目はアリシアと違い紅い目をしている。
他人が二人を見れば姉妹と思えてしまうほど二人は似通っている。
「マスター、こうしてお会いするのは初めてですね」
エンレはアリシアに優しく微笑みかける。
その笑みは主人に向けるものではなく妹に向けるものであった。
「エンレ!」
アリシアはエンレに飛びつき、それをエンレは優しく受け止める。
今まで味わえなかった心地の良い暖かさと心が満たされていく充足感に思わずアリシアは涙する。
「なんで、だろう嬉しいはずなのに涙が止まらない」
アリシアは不思議そうに自らの頬を流れる涙に触れる。
「マスター、これは枯れていた心からあふれ出す喜びの涙なのですよ。
ですから、私の胸でもう少し泣きなさい」
「うぐっ……ぐすっ…うん」
アリシアが泣き止むまでエンレは何度も何度も彼女の頭を撫でる。
今まで、自分たちが触れ合えなかった時を埋め合わせるかのように。
何度もアリシアの頭を大事そうに撫でる。
「人間の温かさってこんなに心地いいんだね」
「そうですね」
「一生、私のそばにいてくれる?」
「えぇ、永久に」
これで第1章プロローグは終わりです。
第2章はストックがないので、近日には制作し公開したいです。




