第四話 知らぬが仏
続きです。
ハワイ 海兵隊基地
せっかくの休暇も幼なじみの登場により地獄の訓練にとってかわりとどめとばかりの地震である。
地震から30分で軍から召集がかかった。
北アメリカ大陸にある本部からの召集なので直ぐにハワイを飛ぶ必要があった。
「すまんな、輝中尉。ペンタゴンから北米まで飛んでこいと命令があったんでな。」
頭を掻きながら申し訳ないと口では言いつつ顔は意味深な笑みを浮かべているのは太平洋海兵隊司令官の門田中将である。
「本土までは空軍のE-4Bか、E-4Bのどちらかを選べるがどうする?」そう言うと門田はにんまりと笑う。
選択肢になってねぇーー
嫌な予感がする。
「………あの、すみませんがC-2、C-21、C-130はないのですか?」
俺は軍の基地にならどれかはありそうな機体の名前を上げる。
「あることにはあるが、ペンタゴンからはそのどちらかを選ぶようにとなっている。」
ここでくぎると門田は笑いを堪えたような顔で続ける。
「まぁ、いいじゃないか。これもいい機会だし乗ってみるのも、私はどちらも乗ったことはないぞ。」
中将クラスでも乗ったことがない機体……
E-4B)…ナイト・ウォッチ)国家緊急空中指揮所
総理が何処かに行くとき必ずついてくる機体だ。その動きは常に戦略軍に監視されているという。
日本にとって重要な機体だ。
ん、待てよ。
「閣下、ナイト・ウォッチには総理も乗るのでは?」
「おう、もちろんそうだが?」
門田の目は
「諦めろ、なるようになるから。」と語っていた。
「……はい、了解しました。」
「…では、外の滑走路で待機してるから早く向かうように。」
門田は真顔に戻り早く行けと手をはらう。
全くこの人は人が悪い。
俺はそう心の中で苦笑すると部屋を出た。
全く何の冗談だ?!
最初はそう思い問い合わせたが冗談ではない命令が繰り返された。
坂本 輝中尉を要人として北米に護送せよ。
しかし、地震後の異常事態に際し飛行機は飛ばさせない。その中で例外としてE-4Bが飛ぶことになっていた。
つまり、それに乗せろと言っているようなものだ。更にペンタゴンとは別の場所からのメールもその判断を後押しした。
メールには
「ワカッテルヨネ」
とあった。
ぶっちゃけペンタゴンも脅されたのだろう。彼女の影響力はこの国で最重要人物とあいつの相乗りを可能にしていた。
はっきり言って怖いぐらいだ。
「知らぬが仏ってね。」
送信者 信濃
誤字脱字はすみません。
引っ越しの準備が大変なのでしばらく投稿できないかも知れません。
これからもお酒は二十歳になってからをよろしくお願いします。