第二話 異変
すみません、遅れました。
続きをどうぞ。
9月8日 14時半
とある飛行場
「スクランブル、スクランブル‼」
「作業員は直ちに手持ちの持ち場につけ、第七爆撃航空団は直ちに発進せよ!」
「これは訓練にあらず、繰り返す、訓練にあらず‼」
車をかっ飛ばし、巨大な機体が見えてくる。
B-52H ストラトフォートレス、戦略爆撃機である。
搭乗員は機体に次々乗り込み、早くも一番機が滑走路に進入しようとしていた。
「訓練じゃないって……、実戦ってことすっよね?」
黙々と発進準備をする機長に新兵が話しかける。もっとも、彼の手も忙しく動いていたが。
「実戦って……、どっかに核でも落とされたんすっか?」
「無駄口叩いてねぇでさっさと終わらせろ。」
副機長がそうどやすと新兵は慌てて手を早める。
上空に上がるとそこには数十機のB-52Hがいた。
「第5、7爆撃航空団ぱ南下し、南米に向かえ」
司令部からの命令を受諾し計80機のB-52Hは南米に機首を向けた。
「ジャミングを受けレーダーがホワイトアウトしています。」
「バンドをSに変更。」
「変更しました。………ダメです‼全てのバンドがジャミングを受けています。」
「そ、そんなバカな…」
「ペンタゴンに連絡、イージス・アショア(陸上版イージスシステム)謎のジャミングを受け使用不能。」
ペンタゴン中央司令所
「イージス・アショア 使用不能になった模様。」
「衛星全機、交信復帰できません。」
「地球規模攻撃軍団に命令、全機スクランブル、全方面に展開。」
「第5、8艦隊との交信が地震後に途絶えました。他にも日本本土との交信が途絶えました。」
「宇宙軍から、予備衛星稼動せず‼」
「首相に報告を急げ‼」
白い館
「イギリスとの交渉はまだか‼、衛星の一つや二つぶんどってこい‼」部屋にどなり声が響く。
声の主は苛立っていた。
「そ、それがイギリス含め世界各国、日本本土、ハワイとの交信が途絶えてまして……」
わかっている。だが、事は刻一刻を争う。
菅原は焦っていた。
首相がいるハワイとの交信も途絶えているからだ。
そうこうしているうちに意味不明な報告が来る。
「気象庁から報告、震源地不明‼、どのように発表したらよいかと問い合わせが…」
「国連本部より報告、日系人以外の職員が突然消えた。」
「ペンタゴンから北米軍以外の軍との交信が途絶‼」
苛立ちに加え、意味不明な報告をする部下に怒りを禁じ得なかった。
が、ここに来て吉報が届く
「ハワイに展開中の第七艦隊と本土から展開していた第三艦隊で交信が可能とのこと現在中継の準備をしています。」
菅原はゆっくり息を吐き、自身を落ち着かせた。
どうにか首相にこのカオスな状況を報告できそうだ。
誤字脱字はすみません。
しばらくは不定期更新です。
今後もお酒は二十歳になってからをよろしくお願いします。