第十二話 「得体の知れないものは観察しよう」作戦1
9月24日
飛行船AM-1 船名「デューク」
「高度3000」
「速度減速、トリム水平に戻せ。」
巨大な白い飛行船群はその体を水平面と平行になるようゆっくり動く。
「船首トリム0.08で安定。」
「よし、僚艦に伝達。巡航速度を維持し、作戦地域まで移動せよ。」
飛行船AM-2 船名「モナーク」
「デュークから伝令、巡航速度を維持し、作戦地域まで移動せよ。」
「いわれずとも分かっとるわ、速度最大船速。デュークの前に行くぞ!!」
飛行船デューク
「モナーク、巡航速度を超えて本艦の前に出ます。」
「暴走爺さんは健在かよ。負けるのは嫌だからな~、速度最大船速。」
飛行船AM-3 船名「ヨーク」
「デュークとモナーク、共に速度を上げます。」
「元気だな~、本艦は僚艦後方100から200を維持しろ。巡航速度を保て。」
飛行船モナーク
「デューク、本艦と並びます。左舷100」
「取舵10、船首トリム5」
「艦長、それではデュークと接触してしまいます。」
「アホか!!そんなへまやらんわ。」
飛行船デューク
「モナーク取舵!!船首トリムも上げてます。」
「船尾トリム10、右舷ヒール5」
飛行船ヨーク
「デューク、モナーク交差します。」
「いつか絶対ぶつかるって。速度最大船速、巻き込まれないように行くよ。」
同時刻
白い館
「飛行船群は日本時間で明日の午後2時に着きます。目標の街は城塞都市で、衛星の映像を解析したところ重要な商業拠点だと思われます。現地での滞在期間は曇が居座る二日間になります。気象条件によっては前後しますが、一日あれば大体の情報収集拠点ができます。」
「拠点を置く場所に変更はないな?」
「はい、現段階で変更はありません。」
「後は作戦成功を祈ることか……。」
飛行船群から予定より早く着いたことを知らされたのは五時間後である
これ以降は間が空くかもしれません
誤字脱字はすみません。
今後もお酒は二十歳になってからをよろしくお願いします