three 相対する女達
だいぶ更新が遅くなりました、しばらくスランプで全然書けなかったんです。
まあ今も継続中ですけど。
では本編をどうぞ。
カランコロン………。
「いらっしゃいませ。約束、守ってくれたんだね。」
ローズガーデンの入り口のドアを開けて店の中に入ると同時にカウンターから早瀬さんが俺を笑顔で迎えてくれる。
「約束ですから。それより、昨日はこんな音鳴ってましたか?」
俺がドアを開けた時、入店を知らせるベルが鳴ったが、昨日はこんな音はなっていなかったような気がする。
「それは今日設置したんです、無音よりは店に入った時ベルの音がしたほうが店が明るい感じに見えません?」
確かに、店に入るとき音が鳴るのと鳴らないのでは店に対するイメージがだいぶ変わってくる。
無音だと、物静かで少しさみしいような感じがするが、そこにベルの音が入るとこのほぼ無人と言う空間でも単にさみしい感じから、ミステリアスと言うかオカルトチックと言うか少し不思議に満ちたような感じがする空間に変わる。
「こっちのほうが俺は好きですね。」「やっぱり?そういってくれると嬉しいな。」
同意を得られたことがうれしかったのか早瀬さんは笑顔で小さなガッツポーズをつくる
何かやたらと機嫌がいい気がするのは俺の気のせいかな?
「でも今日もひとりなんだね、実を言うとちょっと宣伝を期待してたんだけどな……、まあでも来てくれただけでも感謝しなきゃねっ。」
そういって早瀬さんはジェスチャーで昨日と同じ席、カウンターにいる自分の前に俺を座らせようとする。
「スイマセン、宣伝しておけばよかったですね。」
俺は宣伝していなかったことを後悔して謝る、でも……
「でも、一応友達を連れてきてるんですよ?ほらちゃんと前に出て挨拶しろっ?な?」
そういって俺はずっと俺の後ろに隠れていた友達に前に出て挨拶するように言う
「は、初めましてこんにちゎ…、桜井春香です…。一応京也の友達……です。」
店に入った時から居たくせにずっと背中に隠れていた春香は俺に無理やり背を押され、いかにも人見知りと言ったような恐る恐るの口調で挨拶をする。
「こんにちは、私は早瀬亜美です。京也君とは昨日初めて知り合いました、よろしくっ……これでいいかな?」
早瀬さんは春香に対し笑顔で挨拶を返す、その春香はなぜか少し睨み返しているような気がするけど気のせいだろう、うん、火花なんか飛ばしてない。
「じゃあ二人とも、席に座って?」
早瀬さんが言った通り席に座ろうとしたその時、
ドンッ!!
「痛っ!なんで押すんだよ……。」
春香が俺を押しのけて席に座る………、早瀬さんの前の席に。
「京也はそっちに座って!」
珍しく春香が強い口調で言う、でもなんで?
「イヤ、別にどっちでもいいじゃんか。」
「だから京也はそっちに座ってって言ってるの!!」
既に春香は半分ヒステリック状態で叫んでいる、しょうがない、こっちに座るか。
そして俺は春香の隣、早瀬さんの斜め前に座る。
「じゃあ二人が席に着いたところで、ローズガーデン新メニュー試食会を行いたいと思いまーす。」
そういって早瀬さん新メニューの準備するためは店の奥に入って行った。
どうでしたか?次はなるべく早く書くのであまり期待せずお待ちください。