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「銀河騎士隆盛記 零」オッサン銀河騎士は太古の地球に不時着し、縄文文明期の古代剣法を習得し、その剣、五次元の域に達する。  作者: ジム・プリマス


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銀河騎士隆盛記 零 天の章 35~36 カンデン一門の食卓


カンデン一門の食卓


35

 本物の貴族の屋敷なら、メイドが居て、汁物は個別に深皿に盛り付けて、ワゴンで運んだりするのだろうが、カンデンの借りている屋敷は、男所帯おとこじょたいということもありシチューは台所から食

堂に鍋ごと運ばれるという訳だ。 


 カンデンは切り分けたライ麦パンをバスケットに入れて、ワインの瓶を抱えて、運んできた。PE57Qは、三人分のスプーンと深皿と平皿とグラスを乗せたワゴンを運んでいる。


 ベルセラは自分からすすんで、テーブルの席にスプーンと皿とグラスを配置した。すかさずキンタはシチューを深皿についでゆく。


 カンデンはコルクオープナーで、ワインの瓶のコルク栓を抜いて、各自のグラスにワインを注いで、食事の準備が整った。


 全員が席についたのを見てカンデンが「さあ、食べようか。」と声をかけて、皆は食事を始めた。


 ベルセラは湯気の上がっている深皿にライ麦パンを千切って、浸して口に入れて思わず「美味しーっ。」と嬉しそうに声をあげた。キンタは深皿を両手で持って、口をつけて、シチューを飲もうとして口を火傷して「あちーっ。」と呻いている。カンデンはシチューをスプーンですくって口にしてから「今日のシチューは上出来だな。」と独り言を言っている。


36

 ベルセラはシチューを味わいながら内心で、独身の男の人が二人で作っているのにしては丁寧ていねいに作ってあると思った。予想していたよりずっと美味しいシチューだった。


 ベルセラは食事をしているカンデンやキンタの顔を見回して、楽しいなと感じていた。皆でテーブルを囲んで、同じ鍋から美味しい料理を食べる。些細ささいなことかもしれないが、とても幸せな時間だと思った。


 このときベルセラは自分でも気づいてなかったが、自分が加わることで三人のジンウが共鳴を起こすことになり、それがこのコッポの伝承者二人と、その伝承でんしょうを、自分が引き継ぐ一人になるということが、どのような意味をもとことになるかは、この後で思い知ることになる。 


 今の彼女にはそれは、漠然ばくぜんとした幸運の予感の余韻よいんを感じるということでしかなかったが。



 ベルセラは当然のごとく、若いキンタに続いて、シチューをお代わりした。彼女はかなりの健啖家けんたんかであり、せの大食いを自称している。ところが以外にも食事の途中で席を立ったカンデンがしばらくして戻ってきてびっくりした。


 カンデンが空のワゴンを持って行ったのを見て、何をしに行ったのだろうと疑問に思っていたら、ほんの15分ほどで、食後のデザートを運んできたのである。


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