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「銀河騎士隆盛記 零」オッサン銀河騎士は太古の地球に不時着し、縄文文明期の古代剣法を習得し、その剣、五次元の域に達する。  作者: ジム・プリマス


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銀河騎士隆盛記 零 天の章(帰還編)8~9 カンデン、紙巻タバコを吸う 


カンデン、紙巻タバコを吸う


 それからは暇な時間が過ぎた。YWC2が次元断層の空間振動の規模と周期の解析を済ませるのを待つだけの暇を持て余し、キンタなどは素振りの稽古がしたいと、愚痴ぐちをこぼすほどだった。

 カンデンはキンタとPE57Qに怒られながら、残っていた20本入りの紙巻煙草を、イライラで、五箱近く吸いきってしまった。

 余談ではあるがPE57Qが煙草の匂いにうるさいのは、PE57Qに匂いを感知する機能が備わっているからだ。

 銀河系に生存する様々な種族のなかには、感情の起伏きふくによって匂い物質を発して、それが意思疎通いしそつうの手段の代わりを果たしていることがあり、それを感知できないと相手の感情をうまく感知できずに、トラブルになることがあるからだ。

 とにかくそんな調子で残りの三日間は過ぎていった。


 カンデン一行は、テストもかねて数時間のショートワープで、次元断層の近くの空間に、ワープアウトすると、半日の通常航行で、次元断層の近傍きんぼうまで達した。

 ブルーノーズ号の船内では次元断層を飛び越えるための、ワープのタイミングを慎重に見計らっているところだった。空間振動の周期の波の山と谷の範囲の時間内で、ワープを完了しないと、また予想がつかない空間にはじき飛ばされる危険があった。

 操縦席に座ったカンデンと副操縦席に座ったキンタは、手に汗握りながらモニターに映る空間振動を表す曲線が、山を超えるのを待っているところだった。

 三、二、一、零、曲線の山を超えた瞬間、カンデンはワープインのレバーを押し出した。

 ワープ機関がキーィンと振動し、放射状に恒星の光が流れたが、最初の二、三秒で、漆黒の闇に変わった、次元断層の中に入ったからだ。 

 あとはワープアウトするまで、運を天に任せるしかない。それまでの一時間あまりのわずかな時間は、彼らにとって、耐えられないほど長かった。


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